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遠藤保仁のスキルを身につける! 日本トップクラスのMFの理念がつまった「遠藤塾」とは

公開:2018年7月 9日 更新:2018年7月13日

キーワード:技術止める考える力蹴る遠藤保仁遠藤塾遠藤彰弘

現在ロシアで開催されているワールドカップ。本大会2か月前の監督交代と、開幕前は不安視されていた日本代表でしたが、ハリル監督の後任として就任した西野朗監督が、チームをうまくまとめ上げ、前回大会で惨敗したコロンビアに勝利、決勝トーナメントでも優勝候補の一角ベルギーに2-0と先行するなど日本中を沸かせました。

西野氏は、1996年に行われたアトランタ五輪において日本代表がグループリーグでブラジル代表に勝利するという歴史的快挙を成し遂げたときにチームを率いていた監督でもあります。「マイアミの奇跡」として日本サッカーの歴史を語るときには必ず話題に上がるこの試合を戦ったU-23日本代表で10番を背負って活躍したのが遠藤彰弘さんです。鹿児島県出身の彼は高校卒業後に横浜マリノス(現:横浜F・マリノス)に入団し、晩年はヴィッセル神戸でプレー。14年間のプロ生活を送りました。

そんな遠藤さんは日本代表の最多キャップ数(152試合)を誇るガンバ大阪の遠藤保仁選手のお兄さんでもあります。輝かしい経歴を持つこの2人ですが、弟である保仁さん発信のもと、大阪を中心に「遠藤塾」というスクールを開講しているのをご存知でしょうか。日本サッカー界でもトップクラスの技術を武器にプロ生活を戦ってきたこの2人が子どもたちに教えていること、そして指導の中で重要視していることとは。兄である彰弘さんに語っていただきました。

(取材・文:竹中玲央奈 写真:11aside)

後編:なかなか答えを出せない子も高く評価。「遠藤塾」流、技術と判断力のある選手の育て方>>

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日本でもトップクラスの技術を持つ遠藤選手の蹴り方、止め方をマネすることも上手くなるために大事なこと(C)11aside

■どうして遠藤塾を始めたのか

元々この「遠藤塾」は、保仁選手がセカンドキャリアでサッカーに恩返しをしたいという思いがあったことから始まりました。

「弟の保仁にしか教われないことだったり、僕でしか教えられないこととかをサッカー界全体に普及させていって、子ども達に早い段階で教えてあげたいと。保仁もいつ現役を引退するかわからないからこそ、今からやると。もちろん出来る限り現役を続けて欲しいですけどね。兄弟で一緒に何をするかを考えたと結果、まずはスクールから始めてみよう、となりました。保仁には現役の時は自分のプレーに集中して欲しいという思いはあります。ただ、どこかでセカンドキャリアをどうするか少しでも考えておかないと、というところが彼にもあったみたいです。そして、僕自身『現役のうちにセカンドキャリアについてもう少し考えておけばよかったな』という思いがありました。スクールのベースはサッカーの指導であることは大前提にあって、そのうえで次世代を担う子どもたちの将来を考えてスキル以外の部分、人間力などを含め『ちゃんとした育成をしてあげたいな』という思いもあり遠藤塾をスタートをしました」

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子どもたちを指導する彰弘さん(C)11aside

保仁選手の所属と適任の指導者がいるということもあり、最初に開講したのは大阪でした。現在は地元の鹿児島や金沢など、展開を広げています。では、その中で"遠藤兄弟"はどういった部分にフォーカスをして指導を行っているのでしょうか。

言うまでもなく保仁選手と彰弘さんの2人に共通するのは、「止める」「蹴る」という基本部分の技術の高さです。この力を身に着けた背景と、そこから指導方法について彰弘さんはこう語ります。

「もちろん良い指導者がいたからですけど、どちらかというとそれをヒントに遊びの中から覚えていったということが大きいかもしれないです。トレーニングの中でも上から押し付ける指導など全くなくて。遠藤保仁のスタイルはあれを作ろうと思って作ったわけじゃないんですよね。自分で考えてやったことが今の彼のああいったスタイルに繋がっている。僕達自身もトレーニングの中で1番大事にしているのは"答えを教えない"ということです。ヒントしか教えずに考えて自分で答えを見つけていきなさいね、という指導をしています。結局どうやって止めるかとかどうやって蹴るかという答えはないと思っているので。ただ『こうやってやった方が上手くいくかもね?』と伝えていく中でその子が『もっと良い止め方があるかも』と言って実践していたらそこは尊重してあげないといけない。その中でお互いが成長していきましょう、という部分もここでの指導における大前提としてあります。僕も100%の指導者ではないしヤットも100%ではない。いつも同じ目線で共に成長しようね、という感じなんです」

次ページ:ヤット選手のアレを真似ることも上達のカギ

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取材・文:竹中玲央奈、写真:11aside

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