――はじめに、現在の活動について聞かせてください。
「私は14年間に渡り、バルセロナで多くのことを学びました。同じようにバルサだけでなく、フランスやイタリア、イングランド、オランダなど世界各国を回り、その国のいい指導を取り入れてきました。私たちはヨーロッパのトップレベルやチャンピオンズリーグで通用するサッカーとはどのようなものか、というアイデアを持っています。私の目的はヨーロッパだけでなく、日本を始めとするアジア各国、または南米、アフリカなどの才能のある子供たちに、サッカーの仕方を教えることです。最終的にはチャンピオンズリーグなど、世界最高のレベルで活躍できる選手を育てたいと考えています」

――あなたたちの元でサッカーを学んだ選手が、いまのバルサを支えていますね。
「ありがとう。長年の指導の成果が実っていると感じています。育成はすぐに結果が出るものではありません。長い年月をかけて、バルサのフィロソフィ（哲学）のもと指導をしてきたことが、現在の選手たちに受け継がれていると思います。私はカルレスとともに長年バルサにいましたが、さらに改良を加え、より質の高い指導ができるのではないかと考えました。今、私たちがサッカーサービスで考えていること、やろうとしていることは、バルサでの成果を越える可能性があると信じています」

――あなたの育成年代の指導に関する考え方は、どのようなものですか？
「６～14歳の選手の一番の目的は、サッカーを楽しむことです。二番目の目的は、サッカーの正しいプレーを学ぶこと。そして三番目が、勝つことです。10歳の場合、サッカーを楽しみ、サッカーの正しいプレーを学ぶことが重要です。そこをおろそかにして試合に勝っても、あまり意味がないことだと思います。この年代では、効率よく勝つ方法を身に付けることよりも、サッカーについて学び、学習することが大切です。私は長年に渡って、バルセロナの下部組織で指導をし、子どもたちのプレーを向上させることについて考えてきました。正しいサッカーの仕方を身につけることは、年齢が下であればあるほど大切な部分です」

取材協力／株式会社Amazing Sports Lab Japan（PC）⇒http://aslj.net/

取材・文／鈴木智之
写真／小川博久

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