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動きの質が上がるとスピードがアップし、サッカーが上手くなる! 東京都の強豪ジュニアチームが挑むラダートレーニング

公開:2022年5月11日 更新:2022年12月16日

キーワード:JACPA東京スピードアップタニラダー動きの質

「スピードアップ」と「動きの質を高める」トレーニングとして、子どもからJリーガーまで、幅広く活用されているタニラダー。チームへのインストラクター派遣や指導ライセンスを通じて、多くの選手、指導者がレベルアップに役立てています。

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2022年4月、東京都の強豪チーム、JACPA東京U-10にインストラクター派遣を行いました。タニラダー発案者の谷真一郎さんは、どんなトレーニングで子どもたちのスピードアップ、動きの質の向上につなげていくのでしょうか?(取材・文 鈴木智之)

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■速く走るのも、動くのも技術

JACPA東京FCは、廣永遼太郎(ヴィッセル神戸)、福岡将太(ガンバ大阪)、井上潮音(ヴィッセル神戸)などのJリーガーを輩出する強豪クラブです。

この日、トレーニングに参加したのはU-10の選手たち。鈴木宏輝コーチは「守備の1対1の対応力を高めるために、タニラダーは最適」と話し、タニラダー公認C級ライセンスを取得するなど、意欲的に取り組んでいます。

谷さんは子どもたちに「速く走るのも、速く動くのも技術です。ぜひ、その技術を感じてみてください」と話し、トレーニングがスタートしました。

まずは20mのスプリントと方向変換を測定。子どもたちの走る姿を見ると、猫背になっていたり、腕を振れていない、力みで前傾姿勢になっているなど、それぞれ改善ポイントがあります。

測定後、子どもたちは「方向変換のときに滑った」「止まるのが難しかった」などの感想を口にします。その様子を見た谷さんは「速く走ったり、素早くターンをするときに、地面から跳ね返る力(地面反力)をもらうことが大切です」と話し、こう続けます。

「地面から跳ね返る力を受け取るときに、『姿勢』が良くないと、地面を足の裏で押しても、強い力が返ってきません。サッカーのプレーも同じで、姿勢が安定していると、ボールを止めるときや蹴るときに安定感が出ます。まずは良い姿勢を作ることから始めましょう」

■正しい姿勢の大切さ

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すべての動きの基本となる『正しい姿勢』を身につけるため、タニラダーを使ってトレーニングしていきます。

まずは立ち方から。両足を握りこぶし2つ入る幅に開き、親指をやや外へ向けます。このとき、背中が丸まっていると良い姿勢にはならないので、両手をそろえて上げ、頭の上で合わせて背伸びをします。

その状態で足の裏の親指から小指までを使い、地面をしっかりととらえて、腕をおろしていきます。そうすることで、良い姿勢ができあがります。

「良い姿勢で立つと、相手に押されてもグラグラしません。ラダーをするときに、顔を下げて足下を見ると姿勢が崩れてしまうので、目だけを動かして、周囲や足下を見る癖をつけましょう。これは試合中も同じです。サッカーは見ることが大事なスポーツ。常に顔を上げて、姿勢を崩さない状態で動くことを心がけましょう」

良い姿勢を保ち、下を見ずに動くために、ラダーを使ってトレーニングしていきます。まずはラダーのマスに両足を揃えてジャンプし、止まったときに良い姿勢を保つことから。

谷さんはノリの良い音楽をかけながら「音のリズムやテンポに乗って動いてみよう」「グラグラせず、ピタッと止まろう」と声をかけていきます。

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■腕をまっすぐ振り下ろす

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次に、片足ずつマスに入れて止まる動きを繰り返したところで「走る技術」に移行。谷さんは「走る技術に、みんなの伸びしろがあります」と話し、足の振り下ろしに加えて、腕の振り方をレクチャーしていきます。

「腕を斜めに振ると体幹部が回旋してしまい腕の振りが遅くなってしまいますし、地面に加える力も弱くなってしまいます。ひじを曲げて、まっすぐ振り下ろすこと意識して、ラダーのマスを踏んでいきましょう」

子どもたちは谷さんのデモンストレーションを見ながら、見様見真似で体を動かしていきます。この「見て真似る」ことがポイントで、体を動かしていくうちに、自然とできるようになっていきます。

谷さんは「最初はうまくいかないので、ミスをしても気にしないこと。どんどんチャレンジしていこう」と優しく言葉をかけていきます。

足の踏み込み、腕の振りを意識することで動きにシャープさが生まれ、サッカー選手の動きに近づいていきます。そこで、2つ目のテーマである「方向変換」にトライ。

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谷さんは「方向変換で動き出すときに、姿勢が崩れがちです。体の中心に入っている一本の棒を少し傾けて、一歩目を踏み出すイメージを持ちましょう」と話し、方向変換、スタートダッシュのコツを伝授していきます。

具体的には、地面からパワーを得られる位置に足をつくことや、足の親指と小指の付け根を地面につけ、そこに体重を乗り込ませることなどをレクチャーしていきます。

「最初の測定のとき、みんなは体が力んだり、足を踏み込む位置が体より前に出ていたり、腕を斜めに振る、もしくは振れていないことが原因で、自らブレーキをかけるように走っていました。これまで教えてきたポイントを意識することで、ブレーキがかからなくなり、スピードがアップします」

■守備の動きづくりにラダーは最適

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JACPA U-10の選手たちは谷さんの話を聞きながら、集中力を切らさずにチャレンジしていきます。1時間もする頃には、姿勢、腕の振り、足の回転がみるみる良くなっていきました。

その後、守備の1対1時に必要な、下半身を半身にし、上半身を相手に正対させる動きなど、ラダーを使ってトレーニングしていきました。

最後にもう一度、20mと方向変換を測定したところ、スピードと動きの質に変化が見られました。谷さんは「動きの質が上がると、スピートも上がります。その結果、届かなかったボールに届くようになったりとプレーが変わります」と話し、次のようなメッセージを送っていました。

動きの質が上がることで相手に追いついたり、ボールを奪えるようになると、サッカーがもっと楽しくなります。一ヶ月後にまた来るので、それまでの間、トレーニングしておいてくださいね。新しい自分に出会えるように、頑張っていきましょう!」

この日から1ヶ月間、タニラダーの指導ライセンスを持つ鈴木コーチの指導の元、タニラダートレーニングを実施し、どれだけスピードが上がったかを測定します。子どもたちに、どんな変化が訪れるのでしょうか? その様子は1ヶ月後にレポートします!

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取材・文:鈴木智之

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