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今までは考えもしなかった「なぜ滑るのか?」に着目するようになった。 東京都の強豪ジュニアチームが挑むラダートレーニング

公開:2022年6月20日 更新:2023年6月30日

キーワード:JACPA東京スピードアップタニラダー動きの質

スピードアップとアジリティ強化に直結するトレーニングとして、プロから子どもまで、多くのサッカー選手が活用しているタニラダー。サカイクはより多くの人にタニラダーを経験してもらうため「公認インストラクター制度」を開始しました。

20219月に1期がスタートし、これまで約40人が資格を取得。公認インストラクターとして活動を続けています。ジュニア年代の強豪クラブ、JACPA東京でコーチを務める鈴木宏輝コーチもそのひとりです。

今回は鈴木コーチの指導のもと、JACPA東京U-10の選手たちに、1ヶ月間タニラダートレーニングをしてもらい、トレーニング前と後で、どのぐらい足が速くなったのかを検証しました。はたして、どのような結果が出たのでしょうか?(取材・文 鈴木智之)

■1ヶ月で変わった動きの質

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前回のトレーニングから1ヶ月の間、公認インストラクター資格を持つ、JACPA鈴木コーチのもと、タニラダーを使ってトレーニングをしてきました。谷さんは「子どもたちの動きがどうなっているか、楽しみですね」と期待を寄せます。

まずはウォーミングアップを兼ねて、ランニングとアジリティのドリルを実施。谷さんは「腕振りの確認をしよう。顔を下げないように、肘を曲げて前で振ろう」と話し、軽快な音楽に乗せてトレーニングがスタートします。

子どもたちの動きをひと目見て、谷さんは変化を感じたようです。「腕を振るときに、体の後ろで肘が伸びている子がいない。動きも力強く、スムーズになっている。すごいね、みんな!」と成長に目を細めます。

その後、谷さんから「体全体が一本の棒になるように」「足だけでなく、上半身も使おう」「体が弾むように、地面を踏み込んでみよう」などのアドバイスが送られる中、子どもたちは動きの質が上がっており、言われた動作をすぐできるようになっていました。

なかでも大きく変わったのが姿勢です。背筋が伸びて上体が起きていて、リズムに乗って軽やかに動いています。その様子は1ヶ月前とは明らかに違います。

足の入れ替えもスムーズで姿勢がよく、力強い走りができています。その姿を見た谷さんから「みんな、良いね!」と明るい声が飛びます。

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■50cm以上の差をつけるスピードアップ

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ウォーミングアップを終えたところで、いよいよ測定開始。子どもたちがスプリントする様子からは、姿勢、腕の振り、足の踏み替えに、明らかな変化が見られます。
チームメイトの走りを見た子どもたちからも「めっちゃ速くなった」など、感嘆の声があがっていました。

谷さんも、「1ヶ月前と比べて、変なクセが抜けてきている」「後ろに傾いた状態で走っている子がほとんどいない」と話し、満足そうに見守っています。

全員の測定が終了し、いよいよ結果発表です。
全体の平均値として、ランで「マイナス0.106秒」(距離にして約50cm)。アジリティは「マイナス0.271秒」(距離にして約80cm)のスピードアップが見られました。

▼チーム内でタイムのスピード変化が大きかった選手のタイム結果 JACPAタイム変化.jpg
スピードの変化が大きかった選手の場合、ランの「マイナス0.233秒」は(距離にして約125cm)、アジリティの「マイナス0.732秒」は(距離にして約207cm)になります。

サッカーの試合で50cm80cm、距離が縮められるようになれば、届かなかったボールに触れるようになります。ゴール前でのあと一歩、スパイク一足分の差が、得点やゴールを守ることに繋がるわけで、その重要性はとても大きなものです。

谷さんはスピードアップの数字だけでなく、動きの質の変化にも注目していました。

「優先順位として、まずはランニングフォームです。フォームを意識するとタイムが落ちることがありますが、いまは動きの技術を身につけていく段階なので問題ありません。フォームが安定すると、スピードも上がっていきます。タイムが上がっていなくても、動きが良くなっていればOKです」

谷さんは「フォームが悪い状態で速く走ることができても、その後の伸びしろがないので、まずはいいフォームを身につけよう。そして、どのぐらいの力加減で走るとスムーズになるかを感じてみよう」と、子どもたちに語りかけます。

さらには「1ヶ月前に見たときより、クセがなくなってきている。このまま続けると、きれいなフォームで楽に、速く走れるようになる。そうすると、試合中に周りも見られるようになるよ」と声をかけていました。

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■子どもたちの意識に変化

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計測後、子どもたちに、1ヶ月間タニラダートレーニングをした感想を聞くと、

ゆうごうくんは「腕の振りが斜めだったのが真っ直ぐになって、体の下の方で腕を振っていたのが、普通の高さで振れるようになりました」とフォームの変化を感じた様子。

また「プレー中の動き出しが速くなってきたので、オーバーラップをするときに、サイドハーフを追い越せるようになりたいです」と目標を話してくれました。

はるひこくんは「1ヶ月トレーニングして、地面の反発を使えるようになったので、相手の裏に抜け出すプレーが速くなりました」と手応えを口にします。

タニラダーインストラクターの資格を持つ鈴木コーチは「トレーニングをすることで一番変わったのが、子どもたちの意識です」と言います。

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「この前、雨の中で試合をしたのですが、濡れた芝生の上で滑る子がいました。そこで僕自身、一人ひとりの動きに目が行くようになりましたし、『なぜ滑るのか?』に意識が向くようになりました。子どもたちには『こういうグランドでも転ばないようになることが目標だよ』という話をしました。いままではそんなことを考えもしなかったので、これからの変化がすごく楽しみです」

鈴木コーチの指導のもと、タニラダートレーニングを継続していくとのことで、「卒業までに、どのぐらいの変化があるか、楽しみです」と、高い志でチャレンジしていくようです。

谷さんも「定期的に見て、動きの質を確認したい」と、子どもたちの成長に力を貸すつもりです。彼らの動きは、今後どのように変わっていくのでしょうか? これからの成長に期待です!

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取材・文:鈴木智之

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