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お父さん必見!! 6歳への接し方のコツは"本気で向き合うこと"

2015年6月25日

キーワード:トム・バイヤー声掛け市原充喜

子どもたちにサッカーを楽しみながらも、しっかりとした基本技術をレクチャーする『トム・バイヤーアカデミー』。子どもたちの成長を総合的に促すようなトレーニング・プログラムを考案し、日々、子どもたちと向き合っているのが、同アカデミーでサッカーを教える市原充喜さんだ。(取材・文/石井宏美)

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■6歳への接し方は『本気で向き合う』

現在、市原さんは年少・年中クラスから、小学5・6年生が在籍するU-12までを担当している。ボール扱いを楽しみながらサッカーの基本を習得することを目標とするU-4、5から、実践を常に意識しながら高いプレッシャーの中で判断力、スピード、個人技術の精度の向上を目指すU-12まで、さまざまな年齢の子どもにサッカーを教えている。当然、子どもの年齢が異なれば、アプローチの仕方も変化する。子どもたちそれぞれに個性が存在する。たとえば、小学1・2年生にアプローチする方法と3・4年生を教えるのに、同じやり方では子どもたちに伝わらない。では、市原さんは子どもたちとどのように接し、アプローチしているのだろうか。
 
「U―6の子どもたちは、普通に話をする感覚だと少し難しい部分があるので、たとえばその日にあった出来事を聞くことから入ったりしています。“集合”と声を掛けても集まらず、いつからかドリブルや鬼ごっこが始まったりして、なかなかコーチの話に集中することができない。だから、まずは子どもたちの気を引くことから始めるんです。たとえば、クイズをして子どもたちが集まってきたら“じゃあ(サッカーを)始めようか”と促したり。
 
U-6の場合は、教えるというよりも一緒になって楽しむという感覚が強いかもしれません。ただ単に技術的なことをやらせても、子どもはなかなか理解できなかったりするんですよ。“自分は一体ここへ何をしに来ているんだ!?”と言う子どもたちもいれば、純粋に運動できることを喜んでいる子もいるので、まずは運動のなかにボール遊びを入れるメニューから始めています」
 
まずは、子どもたちが運動、そしてボールに慣れ親しむところから始める。そこで市原さんが大切にしているのは、子どもたちと本気で向き合うことだと言います。
 
「スタッフにも伝えていますが、子どもよりもバカにならないと、この年代はきついぞ、と。だから、ちょっと大げさに転んだり、大げさに追いかけたりします。そこで怖くなって、本気で泣いてしまう子もいますが、本気でやることの大切さを少しでも感じてもらいたいと考えています。よく、コーチと子どもたちで鬼ごっこをするのですが、子どもたちが100%で来るなら、ぼくたちは120%のテンションで向かう。つねに本気です(笑)。最後は負けてあげますが、あまりこちらが負けすぎてしまうと、この先、“勝負の世界”に身を置く子どもたちには良くないかもしれないので、たまにコーチが勝ったりすることもあります。そうすると、子どもたちは悔しいから『じゃあ、また来週やろう!』となるんです。よく成功体験は大事だと言いますが、それと同時に、壁にぶつかった時の対処の方法というか、這い上がっていく力、気持ちも重要。そのバランスをうまく考えるようにはしています」
 

■勝つことの重要性、負けることの重要生

勝ちと負けが存在する世界。それはスポーツに限らず、受験戦争、就職活動……と、子どもたちの未来には、つねに激しい競争がついてまわる。その一方で、近頃は順位を付けると負けた子がかわいそう、みんなを平等に扱うという理由から、小学校の運動会では「手をつないでゴールイン」する徒競争など、あえて順位づけさせない方法を用いることがある。
 
「もちろん、決して勝ち負けがすべてではないと思います。ただ、“勝ち”にこだわるのではなく、“勝ち”に向かうプロセスは非常に重要で、結果的に(勝負に)負けたとしても、そこから何か得るものは必ずあると思います。やる前から“絶対に勝てない”と諦めて、“絶対に負けるよ”というところからスタートしてしまう。将来、たとえサッカー選手になれなくても、何かの勝負になった時、そこに向かっていく真剣さや諦めずにチャレンジする姿勢があれば、自分で道を切り開いていけると思うんです。どんな世界でも、その姿勢は通じると思います。サッカーにしても、もちろん技術は高ければ言うことはありませんが、戦う姿勢や勝負にこだわり負けたくないという気持ちを持っている子のほうが、可能性は広がってきます。
 
だからこそ、10回やって9回失敗したけど、最後の1回は成功したというように、子どもたちには成功と失敗の両方を経験させることを大事にしたいと考えています。とくにU-6、U-8の年代に対しては、そこは強く意識しているところです」
 
04年にジェフ千葉に加入し、プロ選手としてキャリアを積んだ市原さん。その後、シンガポール、インドなどの海外リーグでもプレーし、数々の成功と失敗を経験。その重要性をあらためて痛感した。
 
「小学生の時は、上の学年に必死にくらいついて練習に取り組んでいたのですが、自分が6年生になって上にだれもいなくなった時、何をやってもうまくいかなくなってしまって、試合にも出られなくなってしまった経験があります。なぜか、体が思うように動かない。上の学年に必死についていこうとする姿勢が、プレーにも好影響を与えていたのでしょう。それでも、練習だけは一生懸命、がむしゃらにやっていました。それが功を奏したのか、ある時からまた伸び伸びプレーできるようになりました。些細なことではありますが、小さい頃から、そうして失敗を多く経験することは大事なのかなと」
 
次ページ:前向きな失敗と諦めての失敗で接し方を変える
 

市原充喜コーチが教えるトムバイヤーアカデミーの詳細はこちら>>
 
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取材・文 石井宏美

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