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子どもに「サッカーを辞めたい」と言われたらどうしますか?城福浩のサッカー少年の育て方

公開:2016年8月 5日 更新:2021年1月27日

キーワード:城福浩子育て

■思いが強すぎてついつい入り込みすぎてしまう人は、“俯瞰する”目線を持とう

城福さんは、見守るべき親の立場、目線を“俯瞰する”という言葉で表現します。
 
「俯瞰して見ることで、その子がサッカーをプレーすることを楽しんでいるのかどうかはじめてわかる。まずはそういうふうに見られるようになることだと思います」
 
他人のことはよく見えても、自分のことは見えづらいということもあるでしょう。思いが強すぎて、ついつい入り込みすぎてしまう。よかれと思ってしたことが裏目に出ることもあるのが難しいところです。そんなときに俯瞰することで、見えてくるものがあると言います。
 
「なにか問題が起きたときに、そこに介入していくのではなく、俯瞰してみるということです。サッカーを始めたら、コーチから怒られるとか、試合に出られない、出ても交代させられるとか、仲間から高圧的に言われてしまうとか、本当にいろいろなことが起きます。難しい話ですが、いじめだって現実の世の中にはいっぱいありますよね。そういう問題が起きたときに、すぐに反応して介入してしまうと、子どもの気持ちや感じたことが置き去りになってしまう可能性があります」
 
このコーチだから使ってもらえない、とにかく周りが悪い! という思考に陥ってしまうと、結局チームを転々とすることになりかねません。城福さんは「子どもがサッカーを楽しめていない状況を変えるためにチームを移ったり環境を変えることには何の問題もありませんが、それを冷静に見極めることも必要」と言います。
 
「いろいろな状況が起こりうる、サッカーだけじゃなくて世の中ってそうですよね。だからサッカーを通じていろいろな状況を経験することも意味のあることだと思うんです。現実的に試合に出られる、出られない、プロになる、なれない、という事実を突きつけられるときはやってきます。そういうときに、親がすべきことはまず介入することではなく、冷静に、意識して俯瞰的な立場で見守ることだと思います」
 
城福さんは、「これが一番難しい」と言いながら、接し方ひとつで子どもたちが好きなことに打ち込めるかどうかが変わってくると言います。
 
「好きなことに打ち込める環境を作ってあげることですよね。ぼくの立場であれば、それがサッカーであってほしいと思いますが、サッカーでなくたっていいかもしれない。サッカーの場合だったら、『今日、お前点取らなかったな』とか『頑張ったな』と声をかけるんじゃなくて、『楽しんだか?』と聞いてみて欲しいです」
 
子どもたちは私たちが思う以上に周りからの影響を受けています。大好きなサッカーを大好きなまま、素直に打ち込み、続けるために必要なことは、結局子どもの気持ちに寄り添うことにつながると城福さんは教えてくれました。
 

 
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