テクニック

2011年1月19日

【第8回】森崎ツインズ(サンフレッチェ広島)のワンポイントサッカー講座 受け手を考えたパス編

現在、サンフレッチェ広島で双子のプレーヤーとして活躍中の森崎浩司選手と森崎和幸選手。この森崎ツインズが小学生プレーヤーのためにサッカー上達のヒントを伝授するコーナー。今回の先生も和幸選手。テーマはサッカーの基本「パス」について。

■受け手のことを考えたパス

「パスするときに重要なのは、受け手となるチームメートのことを考えて蹴ることです。"愛情のあるパス"。よく聞く言葉かもしれませんが、これがとても大事なんです。 パスを出す相手はどこでボールを欲しがっているのか。試合中だけでなく、練習でもこれを意識してパスを出すことで、技術だけでなく、試合勘も身につきます。 サンフレッチェ広島で例えれば、ヒサ(佐藤寿人)はDFの裏でパスを欲しがります。それは彼のプレースタイルが示すように、動き出しの速さにより、DFの裏へと走り込み、一瞬でゴールを決めるプレーを得意としているから。ヒサがDFの裏でボールをもらおうと動き出しているのに、足下にパスを出してしまっては、彼の動きは無駄になってしまいます。彼がそうした動きをしているときは、彼の前にあるスペースへとパスを出してあげる。そうすることで、彼はスピードを生かした、ゴールにつながるプレーができるのです。

また、逆にチュンソン(李忠成)は、足下でボールをもらいたがります。そのため、彼にはスペースではなく、足下へとパスを送ってあげる必要がある。足下へボールを出す際に気をつけるのは、パスの受け手となる選手が置かれている周囲の状況です。DFがマークに来ている方へパスを出してしまっては、簡単にボールをつつかれてしまう。彼がパスを受けた際に、次のプレーに素早く移れるように、また、マークをうまくブロックできるように、周囲の状況をしっかりと把握し、マークやプレッシャーが来ていない場所にパスを出してあげる必要があります。右から来ていれば、左に。左から来ていれば右に。そうすることで、パスの受け手は、スムーズに次のプレーへと移れます。

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