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子どもたちの自主性を引き出すためのコミュニケーションとは? サカイク親子イベント【前編】

公開:2013年4月29日 更新:2013年4月30日

キーワード:イベントコミュニケーションコーチング

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 先日、フットサルプラス阿佐ヶ谷にて、「子どもたちの自立と成長を促す」サカイク親子イベントが行われました。2回目となる今回は、特にご要望の多かった小学校1、2年生の子どもたちとその保護者が対象。サッカー界でも珍しい、親子参加の「考えるサッカー」へのアプローチ。このイベントの様子をご紹介します。
 

■自分で気づいて変わる! 自立を促す親子イベント

 2つのゴールを設定した1対1のトレーニングでの出来事でした。ある選手がボールを受けた後、左にあるゴールに首を振りワンフェイント。そのまま切り返し、コースの空いていた右のゴールめがけてドリブルを仕掛けます。
 
「おおーっ」
 
 首を振ったフェイントを仕掛けた際に、周りを取り囲んでいた参加者たちからどよめきが起きます。
 
 これはサカイクが主催する親子サッカーイベントで最後に行われた実践トレーニングでの一コマ。普段ならみんな見過ごしてしまうくらいの小さなフェイント、その小さな意志が、会場にいる参加者全員に伝わった瞬間でした。
 
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 親子でサッカーボールを蹴る、一緒にボールを追いかけるのが主旨のサッカーイベントは数多くありますが、このイベントでは「子どもたちの自立と成長を促すコミュニケーション・コーチング方法の体験」が目的。もちろんサッカーを教えるのはコーチの仕事ですが、日頃、サポート役に徹しているお父さん、お母さんにも、子どもの考えを尊重しながら意見や考えを引き出す質問方法や、プレーの改善方法を促すコーチングを体験してもらい、子どもたちとのより良い普段のコミュニケーションに活かしてもらう試みです。
 
 イベントのディレクションをした「シンキングサッカースクール」の須田敏男コーチは「保護者のみなさんに体験してもらうことで、考えるサッカーの土台になる会話や対話、コミュニケーションを意識してもらえたら」と、この新しいアプローチに期待を込めます。
 
 冒頭に紹介したシーンはイベントのひとつの成果です。参加者の皆さんはなぜあの選手の首の動きに大きな声をあげたのでしょう。その秘密は、もちろんこの日に行われたカリキュラムにあります。
 
 考えるサッカーを引き出すためにどんなことをしたらいいのか? どんなアプローチが有効なのか? 今から順を追ってイベントの内容を見て行きましょう。
 
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■お父さんもお母さんもコーチングを体験!? 7つのポイントで子どもを導く

 須田コーチの前に集合したのはユニフォーム姿の子どもたちとジャージ姿のお父さん、お母さん。子どもの傍らに立つ保護者は、コーチとしてチームに関わっているお父さんもいれば、サッカー経験なしのお母さん、運動不足が気になるお父さんもいます。みなさんに共通しているのは「サッカーをプ レーする子どもがいる」こと。
 
 イベントスタートともに、まず子どもたちはフラフープを使ったウォーミングアップ、親御さんたちは「考える力を身につけるための保護者の関わり」という短いイントロダクションを受けます。
 
「自分で考えて、判断をする。自発的に行動して、成長する。言葉にすると簡単ですが、これを実現するのはすごく難しいんです」
 
 須田コーチが話します。
 
「みなさんの会社、お仕事の話でもいいです。考える人ってどんな人でしょう?」
 
「未来に目を向けている人」「行動をする人」「周りがよく見えている人」
 
 須田コーチの問いかけに答えが返ってきます。
 
「そうですよね。いま、みなさんに答えていただいたように、洞察力があって、本質を見る力がある人、こういう人は考えている人ですよね」
 
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 次に須田コーチが話したのは、参加者に配られた「コーチングガイド」に書かれた7つのポイントでした。
 
  1. まずは、子どもの状況を受け入れてあげましょう
  2. “なぜ?”を“なに?”に変えて質問してみましょう。
  3. 自分を主語にして伝えましょう
  4. プラスのコミュニケーションを心がけましょう
  5. 結果ではなく努力した過程をほめましょう
  6. ポジティブな表現が成功の秘訣です
  7. 子どもの目線に立ち、子どもの人格を認めてあげましょう
 
 子どもたちの自主性を引き出すためのコミュニケーションに必要な要素が順を追って説明され、次はいよいよ保護者の方が子どもたちを実際に導いてあげる実践トレーニングです。
 
 コーチ経験のある方は別にして、まったく初めての子どもたちに指導する経験。
 
「子どもたちは大人が持っている以上に大人の立ち居振る舞いをよく観ています。今日はコーチングを体験してもらいますが、みなさんも目一杯楽しんで、プレーしてください」
 
 須田コーチはミーティングをこう締めくくりました。
 
 さぁ、いよいよコーチングの体験が始まります。続きは明日。子どもたちに自主的に気づかせて、考えてもらうための奮闘が始まります。
 
 
【後編】子どもたちが考えてチャレンジする機会をたくさん引き出そう!>>
 
 
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●須田 敏男//
・現 職:シンキングサッカースクールコーチ
・資 格:JFA公認A級ライセンスU-12
     JFA公認キッズリーダーインストラクター
・指導歴:バイヤー04レバークーゼン ユースアカデミーコーチ
     福島県トレセン U-13コーチ
     福島県トレセン U-11チーフコーチ
     福島ユナイテッドFC U-15監督
 
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取材・文/大塚一樹 写真/サカイク編集部

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