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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

2019年5月15日

出しゃばって指導するお父さんにオー!マイ!ゴッド問題

キーワード:しつけコーチング応援過干渉

指導者でもないのに出しゃばる保護者を何とかしたい、とご相談を頂きました。勝手に子ども達を集めて指示をだしたり、試合の合間にコーチングしたり......

皆さんのチームにも「大人しく応援していましょうよ」と言いたくなるような困った保護者はいませんか?

今回も、スポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、ご自身の体験と数々の取材活動で得た知見をもとに、ご相談者さまにアドバイスを授けます。参考になさってください。(文:島沢優子)

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(写真はサカイクキャンプ。ご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)

 

<<少年サッカーの移籍は基本よろしくないのか問題

<サッカーママからのご相談>

はじめまして。ご相談させてください。

7歳の娘が所属しているチームの保護者について悩みというか、気付きを与えたい事があります。

それは、同じチームの父親が、何かと出しゃばるんです。

試合の合間など、子ども達は子ども達同士で色々な事をして過ごしている時に、その方だけ子どもの所に行ってコーチングすることがあります。

勝手に子どもを集めてダッシュさせたり、ボール取りに行け!と指示したり...。熱量が他の保護者と比べてかなり高いのです。

試合に勝ってほしい、強くなってほしいと思っているようですが、指導者でもないのですから大人しく見ていてほしいと思っています。

今のところ監督やコーチも黙認しているので、本人も出しゃばっているという意識はないようです。

こちらの話を冷静に聞いてくれるタイプの方でもないですし、自分がやっていることが正しいと思っているので、どうやって気づかせるべきか悩んでいます。何かいいアドバイスをいただけませんでしょうか。

<島沢さんのアドバイス>

ご相談ありがとうございます。

実は長年、学校部活動や少年サッカーの保護者の方々へのセミナーを実施しています。

同じような相談を直接、当人(つまり、乱入したお父さん)からお聞きしたことがあります。

じつは意外に多い「オー マイ ゴッド」な親

その方のお子さんは小学2年生。

試合に出ていない間、砂いじりをしていたので「チームメイトが試合をしているのだからちゃんと応援しなさい」と注意した。ところが、わが子がなかなかやめない。

そこでお父さんはカッとなって、ベンチまで走り、しゃがんで砂いじりをしていた子どもの肩を持ち上げて立たせ、思い切り頬を叩いた。

そして、嫌がる子どもの手を引っ張って家に連れ帰った。

仲間を応援しない。真剣に参加しない息子が悪い。それは親がしつけなければいけない。

私がやったことはいけないことでしょうか?

という相談でした。

私は「チームの空間」「チームの時間」に乱入する保護者はレッドカードだと伝えました。非紳士的行為も含まれますが、大きな違反は「大きな過干渉」です、と。

その方は納得できないような顔で首を横に振っていました。

少年スポーツを取材すると、申し訳ないのですがOh my Godなお父さん、本当に多いです。

プロレスじゃないんだから、乱入しないでよ、と言いたくなります。まわりはみんな内心(おー!まい!ごー)と思っています。

その方は子どもたちのためにやっている、というより、もしかしたら(僕がやってあげている)と思っているかもしれません。

ご相談者様が「自分がやっていることが正しいと思っている」と書いておられるように、本人にはまったく悪気はない。それだけに、非常に難しい問題です。

ご相談を読んだ限りでは、おーまいごー状態は長引いているようですし、その方のパートナー、つまりお母さんが「パパ、やめなさいよ!」などと叱っているふうでもありません。お母さんが難色を示す夫婦は、お父さんの熱量オーバーが落ち着いたりしますが、夫婦がもし同じ価値観ならば矯正するのは時間がかかるでしょう。

よって、結論から申し上げますと、ここは同じ保護者がこのお父さんに直接意見するのではなく、チームの監督やコーチに解決してもらったほうがいいでしょう。

「チームの時間」「チームの空間」を認識して

そもそも「今のところ監督やコーチも黙認している」という状態はよろしくありません。

子どもたちが練習や試合をする場所にやってきてチームに合流したら、そこからは「チームの時間」であり、「チームの空間」です。

冒頭の保護者セミナーで私が伝えた内容ですね。保護者はそこをきちんと認識しなくてはいけません。

コーチと子どもたちが、その日どうやってサッカーを楽しみながら成長できるか。ある意味真剣勝負です。

そんな時間や空間に一保護者が突然乱入して、勝手にダッシュさせたり指導するなどあってはいけません。

まあ、でも、つい言いたくなったんだろうねえ、なんて同情したくなる方はいるかもしれません。

でも、例えば小学校の参観日、突然お父さんが担任を押しのけて黒板の前に立ち、算数や国語を教え始めたらどう感じますか? このお父さんがもし学校でそんなことを始めたら、きっとこの方のお子さんは強いショックを受けるし、傷つくでしょう。

ところが、スポーツの現場になると「試合に勝つため」というなんとなく許されそうな理由を掲げ、保護者が口を出してしまうケースは少なくありません。特に、強くないチームだと「なぜ勝てないんだ!」と抗議する保護者に、指導者は反論できない傾向のようです。

チームから「勝つためだけにやっていません」とスポーツの本質を考え直してもらうとともに、前述した「チームの時間」「チームの空間」を認識してもらわなくてはいけません。

次ページ:まずはこの4つを監督、コーチに分かってもらう

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あなたが抱えるお悩みに、先輩サッカーママ島沢優子がお答えします! ※記事になります

※ご相談者様のお名前、チーム名等は記事に掲載いたしませんのでご安心ください。

文:島沢優子

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