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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

2018年4月25日

運動神経よくない息子。親の期待だけで続けさせちゃダメかな問題

キーワード:イビチャ・オシムサッカースクール小学生街クラブ運動神経

運動神経の良くないわが子に運動をさせたくてサッカースクールに通わせている。なかなかうまくならないし、楽しそうでもないけどお友達がいるから辞めたいとは言わない。だけど、親の期待だけで続けさせていいのか......、と悩むママ。 あなたならどんな判断をしますか?

サッカーママとして先輩の島沢さんが今回も読者に寄り添い、子どもが楽しんでサッカーが上達するための4つの「理解」と1つの「行動」をアドバイスします。(文:島沢優子)

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※写真はサカイクキャンプのものです。 質問者及び質問内容とは関係ありません

<<スクールではのびのびやってるのに所属チームだと萎縮するっていう問題

 

<サッカーママからの相談>

8歳の息子がいます。
年長でサッカースクールに入れたのですが、あまりまじめなスクールでなかったので辞めさせ、幼稚園の友達が入っていた街クラブのチームに小学校1年から入団しました。

わが子はもともと運動神経がよくなくて、運動させたいと思って通わせています。二年生までは週4日、三年生からは週5日、練習や試合があります。

比較的うまい子が多く、うちの子どもは動き方もよくわからないところもあり、なかなかうまくなりません。本人もあんまり面白くないようですが、友達もいるのもあってか、辞めたいとは強くは言いません。

もう少しすると多少うまくなるのかなと期待しているのですが、楽しくないのに続けさせることが子どもにとって良い事なのか迷っています。

親の期待だけで続けさせるのは子どもにとって良くないことでしょうか。

 

<島沢さんのアドバイス>

メールありがとうございます。

元日本代表監督のイビチャ・オシムさんは「サッカーは人生そのものだ」とおっしゃいました。サッカー界の名伯楽のこの言葉通り、サッカーは子どもにさまざまな学びを与え、成長させてくれます。

よって、たくさんの子どもにサッカーを続けてほしいと私も願います。ただし、好きでもないのに続けることは好ましくありません。

 

■4つの「理解」と1つの「行動」

例えば、親御さんがご自分のこととして一度考えてみてください。

仮に、仲の良い友人から「マラソンを一緒に走りませんか?」と誘われたとします。「チームのひとりとして走ってほしい。全員の総合タイムを他のチームと争うレースなんだ」と言われます。他の人たちはマラソン歴も長く、あなたより速く走れます。

ところが、あなたはスポーツ自体得意ではありません。体育の授業が嫌で仕方なかったほうです。しかも、長距離なんて苦しいばかり。

でも、あなたの親御さんや家族から「マラソンは健康に一番いいんだよ。期待してるよ」と言われます。

そこで、一度練習に行きました。でも、辛くて嫌で仕方ありません。それなのに、毎日のように親から「頑張ってる? タイム上がった?」と言われます。

どうでしょうか? あなたは楽しいですか?

「いや、いや。私は楽しくないけれど。ただ、息子はそれほどサッカーが嫌いじゃないと思いますよ」そう言いたくなるかもしれません。

でも、息子さんの本当の気持ちは、息子さんにしかわかりません。

じゃあ、どうすればよいか。

ここでは、4つの「理解」と、ひとつの「行動」を考えていただけたらと思います。

 

■仕方なくやっている状態では上達は難しい

まず、理解してほしいことのひとつめ。
「好きこそものの上手なれ」の意味をかみしめてください。

この諺にあるように、どんなことでもそれをやるのが好きで楽しくなければ上達しません。脳科学的にもそれは実証されています。「フロー状態」といって、そのことが楽しくて仕方のない状況になると、技術が習得されやすくなります。

であれば、楽しめてもいないのに、友達がいるから、親が期待しているから仕方なくやっている、という状態では上達は極めて難しい。そう結論づけられます。

二つめ。
子どもはどんなに小さくても親に「忖度する」ことを、どうかわかってください。親に上手くなってほしいと思われている。期待を裏切りたくない。だから「サッカーは僕の中では微妙なんだ」とは言いづらいわけです。

三つめ。
お子さんに、一番何を望んでサッカーをやらせていますか? サッカーで息子さんをどうしたいのですか?

胸に手を当てよく考えると「上手くなってほしい」は、決して一番ではないはずです。スポーツの楽しさを知ってほしい。健康でいてほしい。友達を作ってほしい。そういったことではありませんか?

サッカーはスポーツの中でもアイスホッケーに次いで難易度の高いスポーツです。しかも手じゃなくて足でやる。運動神経が悪いならば、他の子どもよりもひとつの技術を身につけるにももしかしたら練習がかかるかもしれません。足が遅かったり、きびきび動けなかったり。

それでも「サッカー大好き!」と毎日喜んでグラウンドに通う子どももいっぱいいます。
そして、そんな子どもたちは、自らサッカーをやることを選択し、自らの意思でグラウンドに向かっているのです。

四つめの理解を伝える前に、「ひとつの行動」を先に説明します。


それは、一度息子さんに尋ねること。
サッカー好きかな?」
「嫌だったら、サッカーは辞めて、ほかのことしてもいいよ。まだ見つからないなら、一度やめて考えてもいいよ」

返事は急かさず、ゆっくり待ってあげてください。決して表情を見逃さずに。

そして、一番重要なメッセージを伝えてください。

「お母さんは(お父さんは)、君が好きなことをやるのが一番いいと思ってるよ」

次ページ:親の期待だけで続けさせていいのか......。 オシムさんの言葉の意味とは


あなたが抱えるお悩みに、先輩サッカーママ島沢優子がお答えします!

※ご相談者様のお名前、チーム名等は掲載いたしませんのでご安心ください。

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文:島沢優子

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