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日本の子は練習を急ぐ傾向が... スペイン人コーチが語るイニエスタのアカデミーで実践する「判断力を養うトレーニング」

公開:2019年7月25日 更新:2019年7月29日

キーワード:アカデミーイニエスタイニエスタメソドロジーフアンカルロスプレー予測判断力

ヴィッセル神戸に所属する元スペイン代表MFアンドレス イニエスタ選手を9歳から知り、厚い信頼を寄せるのがスペイン人コーチのフアン カルロス氏です。

インタビュー前編ではイニエスタ選手の幼少期について話をお聞きしましたが、後編の今回は、6月30日に開校したイニエスタ選手の理念が詰まったアカデミー「iniesta's Methodology(イニエスタ メソドロジー)」の練習内容を紹介しながら、トップレベルで活躍する選手に必要な要素について話をお聞きしました。

(取材・文:森田将義)

<<前編:シャイで内気だった12歳のイニエスタがピッチ内でのびのびプレーできた理由

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アカデミー開校イベントでの記念撮影

■第二のイニエスタを生むのが目的ではない

イニエスタ メソドロジーはイニエスタ選手と密にコミュニケーションをとりながら練習メニューや方針を決めていますが、後継者を育てるアカデミーではありません。

イニエスタ選手が望んでいるのは彼のプレースタイルの原点となった献身の精神努力する姿勢の重要性を日本の子どもたちに伝えることです。

こうしたベースを養ったうえで、次に味方、ボール、相手をしっかり意識することが欠かせません。サッカーで重要な決断するための3つの要素がトレーニングに組み込まれているのがイニエスタ メソドロジーの特徴です。

サッカーというのは足、頭脳、ボール、相手と様々な要素によって成り立つスポーツです。算数とは違い方程式はなく、予期しない状況が生まれても瞬時にベストなプレーを選択し、決断するために頭脳的なプレイヤーが求められます。

キック一つをとってもゴールに向かうためには左右どちらの足を使うのか、インサイド、アウトサイド、インステップどの部位を使うのかを選ばなければいけません。どの選択をすれば、コーチから与えられた目的を達成できるのか練習から判断する必要があるのです。

そうした判断力を養うために、イニエスタ メソドロジーで行われているメニューを一つ紹介しましょう。

2チームで行うアジリティートレーニングではそれぞれの目の前に置かれたラダーの前に3×3マスの枠が用意されており、選手はマスに到達したら一か所に自分の色のビブスを置きます。これらを繰り返し、横一列に並べることができたチームが勝ちというビンゴゲームのようなルールのメニューを行います。

スタート時は勝つための策を考えますが、誰かが2マスにビブスを並べたら他の選手は"負けないために"相手の勝利を妨害する位置にビブスを置かなければいけません。ジュニア年代でも簡単に取り組めるトレーニングですが、サッカーに必要な判断力と決断力が養えるメニューと言えるでしょう。こうしたベーシックなメニューから徐々に難易度を上げて、より実戦に近いメニューを行うのです。

自らが判断し、決断するとミスも生まれますが、カルロス氏が「失敗することは良いことです。失敗すると良い判断と悪い判断の違いが分かり、次に良い判断をするための基準になる」と話すように、イニエスタ メソドロジーではミスをしたからといって怒ることはありません。

「何より楽しんで欲しい。満足することが大事なのです。楽しみながら覚えたことは絶対に忘れることはありません。スクールを楽しみながら身につけた、常に自分で判断する力は、サッカーだけでなく後々の人生で活きると思います」(カルロス氏)。

 

■イニエスタは今でも完璧な選手ではない!?

イニエスタ メソドロジーではこのように楽しみながらプレーの判断力を養うだけでなく、内面的な部分を大事にしているのも特徴です。

閃きに溢れたプレーによって天才肌の選手と思われがちですが、イニエスタ選手は努力の人です。幼少期から毎日、少しずつ成長するために目の前の物事全てを全力で取り組んできました。そうした姿勢は35歳となった今でも少しも変わりません。

カルロス氏はそんなイニエスタ選手をこう評します。

「アンドレスは今でも完璧な選手ではありません。今でも常に努力して上達していますし、日々の練習によって自分の目的を達成できると考えている選手です。ライバルより上手くなりたいと考えるのではなく自分の理想に近づくため、常に100%の全力で取り組んでいます。今よりも上手くなりたいという気持ちがあるから、自分の敵は自分自身なのです。誰かと比較することはありません」

自分と向き合い成長できたからこそ、幼少期からプレースタイルを大きく変えることなく大人になれたのかもしれません。地元アルバセテにいた12歳の時点で技術レベルは高く、顔を上げて広い視野を確保できる選手でした。カテゴリーが上がるにつれてプレーテンポが速くなり、自らの特徴を発揮できない選手も珍しくありませんがイニエスタ選手は「自分の能力を速いスピード、速いレベルに合わせることができた。そういった積み重ねで成長できた」とも教えてくれました。

 

■日本の子は練習を急ぐ傾向が。ボールを蹴る回数より「何のための練習か」理解することが大切

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子どもたちの目線に合わせて接するカルロスコーチ

 

成長するためには、与えられたトレーニングメニューをただこなすだけではいけません。何のために目の前の練習に取り組んでいるのかという目的を理解することが大切で、日本人を指導する上で苦労している点だとカルロス氏は明かします。何を習得するための練習なのかじっくり考えてもらい、選手とコミュニケーションををとるために「ゆっくりプレーしてください」と指示しても、日本の子どもはスピーディーにプレーしようとする傾向があると言います。ただ一生懸命頑張るだけでなく、状況に適した動きをしなければいけません。「まずはゆっくりでもきちんと技術を習得し、そこからスピードを上げるべきです」と口にします。

もちろん日本人ならではの良さもあり、「二つの文化(スペインと日本)の良い所を融合させることができれば世界はもっと上手く行く。日本人の子どもはとても努力家で、規律を守るので僕たちも教えやすい」とカルロス氏は明かします。

インタビューをしたのはアカデミー開校から間もない時期でしたが参加する生徒の成長は著しく、これからイニエスタ選手の哲学を身につけた選手がたくさん羽ばたいていくかもしれません。

<<前編:シャイで内気だった12歳のイニエスタがピッチ内でのびのびプレーできた理由

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 イニエスタ メソドロジー コーチングスタッフ 

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フアン カルロス(Juan Carlos)
サッカー指導者、UEFA-PROライセンス保有。
イニエスタが9歳の時に出会い、以来25年間に渡って成長を見守ってきた。
イニエスタが12歳まで所属していたアルバセテ・バロ ンピエで育成年代、トップチームの監督、コーチを務め、ヨーロッパのトップライセンスであるUEFA-PROライセ ンスを保有。
「イニエスタ メソドロジー」を日本で立ち上げるにあたり、自らの幼少期を知るフアン カルロスに指揮を執ってほしいというイニエスタ自身の熱い希望により、スペインより 来日してテクニカルダイレクターに就任。

<指導歴>
2017-19 La-Liga指導者養成インストラクター
2016-19 U.D.E.F Albacerスポーツダイレクター
2012-16 Albacete Balompié第2監督
2006-12 Albacete Balompié B監督
2005-06 Quintanar del Rey B監督
1994-2004 Albacete Balompié U-12、U-16、U-18監督

 

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イバン カスカレス(IVÁN CASCALES)
フアン カルロスのアシスタントを務めており、今回のプロジェクトのため供に来日。
スクールではフアンコーチとともに、メインで指導をしている。

<指導歴>
2018-19 C.D.E.F ALBACERコーディネーター、U-17フィジカルコーチ、U-11、U-9監督
2016-18 CF Torre Levante Orriols U-17フィジカルコーチ兼U-9監督
2015-16 CF Torre Levante Orriols U-17フィジカルコーチ兼U-9コーチ

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取材・文:森田将義 写真提供:イニエスタ メソドロジー

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