■サッカーだからこそ見ることができるわが子の表情
「ぼくが思うのは、サッカーは社会そのものだということなんです」
最後にサッカーをプレーする子どもを持つ両親へのアドバイスを求めると、城福さんはこんな話をしてくれました。
「サッカーは、一人だけでは試合に勝つことができないスポーツです。味方がいて、相手がいて、天気とかピッチの状態などの環境にも左右されます。いろいろな要素があってそれらすべてを総合的に見たうえで、自分の判断と技術を発揮しなければいけないんです。だからぼくはサッカーは社会そのものだと思っているんです」。
だからこそ「サッカーで学べることはとてつもなく大きい」と城福さんはつづけます。
「偉そうに言うつもりはありませんし、そんな資格もありませんが、社会で生きていくために必要なものが凝縮されたサッカーというスポーツを通じて、どうやって学んでいくのかということなんだと思います。好きという気持ちがいつも前面にあって、嬉しい、悔しい、という素直な感情を子どもたちが表現できる環境を用意することが親やコーチ、周りの大人ができる最大のサポートです。サッカーをしてなかったら、この子のこんな嬉しい顔、悔しい顔は見られなかったと思えれば、それだけで得るものはあったということだと思います」
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取材・文 大塚一樹