テクニック

2011年4月16日

【第13回】試合観戦でイメージトレーニングをしよう!-様々なタイプのドリブルに注目してみる-

このコーナーでは、Jリーグや大学など、トップレベルのチームで監督として豊富な指導経験を持つ、桑原隆さんに、TVやスタジアムで試合を観て、知識や技術を豊かにしていく"コツ"をお聞きしていきます。

ドリブルにもさまざまな種類、スタイルが存在する


「ここ数回続いているドリブルというテーマで今回もお話をしましょう。ドリブルはパスと同じようにリズムを作り出す効果もあるし、ゴールへ直結させることもできる。極端な話、自陣のゴール前でドリブルするのと相手ゴール前でドリブルするのではまったく意味が違ってきてしまいますよね。今回はそのドリブルの技術的な部分を解説します。

 海外の選手でドリブルが上手いというと必ずメッシ(バルセロナ/スペイン)の名前が挙がります。彼のドリブルは面白いですよね。常にボールをコントロールできるところに置いてステップを踏みながら相手をかわしてしまう。特に難しいことはやっていないはずなのですが、なぜかDFは抜かれてしまう。(DFからすると)どちらに進むかも分からないんですよね。ですがメッシのドリブルはスタンダードなタイプです。

 それとはまったく逆のラン・ウィズ・ア・ボール(*1)のドリブルもあります。C.ロナウド(レアル・マドリード/スペイン)やカカ(レアル・マドリード/スペイン)がよくこういったプレーを見せます。C.ロナウドは"ボールをまたぐ"イメージの方が強いかもしれませんが、速攻を仕掛けた時には、ぜひ彼のドリブルのコースに注目してみてください。前のスペースへボールを蹴りながら、効率よくゴールへ進んでいくと思います。C.ロナウドのように状況によって、いくつかのドリブルを使い分けられる選手というのは見ていて面白いですよね。

 またプレミアリーグのトッテナムには右サイドのレノン、左サイドのベイルという選手がいますが、彼らは同じチームのサイドプレーヤーでありながらまったく違ったタイプのドリブルをします。さらにもう一列後ろにはモドリッチという選手がいます。彼もドリブルを得意とするゲームメーカーですが、レノンやベイルのような相手DFを突破するドリブルをする選手ではなく、パスコースを開くドリブルをする選手です。

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