サッカー豆知識

2020年11月10日

「速いだけだな」などメンタル削る、ワンマン指導者、チーム内いじめなど読者の悩みにサカイクコーチが回答【オンライン座談会】

このたびサカイクでは、これまでよりさらに読者の皆様に寄り添ったコンテンツを提供するため、リアルな読者の声を聞く場を設けました。

今回は読者の生の声を聞く『オンライン座談会』を開催しました。参加者のみなさんは、お子さんのサッカーについて様々な悩みをお持ちで、サカイクのコーチ陣が質問やお悩みに回答させてもらいました。ここでは、その一部を紹介します。

「これは私と同じ悩みだな」「こんな考え方もあるんだな」など何かを感じて、少しでもお役に立てたらうれしいです。
(構成、文:鈴木智之)

 


サカイクコーチが読者のご相談に回答しました

 

 

■「戦力外通告」受けているチームから移籍した方が良いの?

【お父さんからの質問】(小3、街クラブ所属)
息子は小学3年生で、来年度に向けて、チームの選手コースを目指しています。現状は、チームの選抜にギリギリ選ばれたり、外れたりする状況です。本人は4年生になっても、そのチームで友人と一緒にサッカーをしたいと言っていますが、コーチからは「戦力として見ていない」と言われています。

また、コーチにびびって気軽に話せないことがあり、コーチとの関係性を築けていないようです。

親としては、その状況で来年も同じチームに行かせるかどうか悩んでいます。コーチに厳しめに見て貰えているのはありがたいことなのですが、ちょっとしたことで交代を命じられたり、先発からベンチに変更させられることがあります。その状況下でサッカーを続けて、本当に楽しめているのかな? と思うことがあります。他のチームを探すべきでしょうか?

 

【サカイクコーチの回答】
私の子どもも似た境遇だったので、お気持ちはすごくわかります。私の子は小学校低学年のときにスクールでサッカーを始めて、3年生のときに選手コースに選ばれました。最初ははりきっていたのですが、次第に「行きたくない」「足が痛い」と言い出すようになりました。

よくよく聞いてみると、コーチにプレーのダメ出しをされることが多く、プレッシャーからサッカーを楽しめなくなっていたのです。

私はそこで「もしクラブを辞めたかったら、辞めてもいいよ」と言いました。親としては、子どもがいきいきと楽しんでサッカーをすることが、何よりも大切だと感じたからです。

ただし、「クラブを辞めさせることが、はたして正解なのだろうか?」と、たくさん悩みました。そこで思ったのが、「小学生のときに、プレッシャーを感じながらサッカーをすることの是非」です。

サッカーを続けるのであれば、中学、高校とカテゴリーが上がるにつれて、嫌でもプレッシャーはついて回ります。だからこそ、何も小学生の時から、厳しい環境でサッカーをしなくてもいいのではないかと思ったのです。

最終的には子どもの意見を尊重し、クラブを辞めることになりました。そのことをコーチに伝えると「逃げるのか?」と言われたり、周りの保護者からは「一緒にやろう」と言われましたが、サッカーが嫌いになることが一番良くないことだと思ったので、そのクラブを辞めて、別のクラブを探して入りました。その甲斐があり、いまでも楽しくサッカーをしています。

相談者さんは、まずお子さんの気持ちがどうなのかを聞いてあげてほしいと思います。試合に出られなくても、本人が楽しくできていれば、まだ3年生なのでチームを変える必要はないと思います。お子さんの将来、5年後、10年後のことを考えて決断してみてください。

 

■ワンマンで傲慢な指導者のもと、実戦経験を積めないのを何とかしたい

【お父さんからの質問】(小3、スポーツ少年団所属)
小学3年生の息子が、40年近く続いている少年団に通っています。クラブの代表がかなりのワンマンで、人の言うことを聞きません。昔から傲慢だったようで、他のチームから敬遠されています。そのため、練習試合や招待試合などのお誘いが少なく、試合の機会が限定されています。

大会などで知り合った、他チームのコーチから試合を申し込まれることもあるのですが、その旨を代表に伝えても「あそことはやらない!」など一蹴されてしまいます。そのため、実戦経験が乏しい状況です。

息子の学年の子たちはみんな意識が高く、保護者も含めていいメンバーだと思っているので、チームを移るのは最終手段だと思っています。子ども自身は楽しくやっているのですが、どうすればいいでしょうか?

 

【サカイクコーチの回答】
指導者と保護者の意見が食い違うことは、よくあるケースです。

保護者同士の関係性は良さそうなので、子どものために何ができるかを話し合いながら、根気強く、積極的に意見を交換し合うのが、子どもたちのためになると思います。

そこでポイントなのが「子どもたちのために」という視点から、指導者に働きかけることです。

その際に、言い方や伝え方には、とくに気を配ると良いと思います。ベテラン指導者は保護者に意見されると、自分がやってきたこと全体を否定されていると感じ、感情的になってしまうことがあります。そうではないことをしっかりと伝えて、対話を続けていってみてください。大変だとは思いますが、いまこそ保護者間のチームワークを発揮するときです。

 

■子どもの積極性を引き出す声かけのポイントは「未来の話」

【お父さんからの質問】(小3、スポーツ少年団所属)
小3の息子は聞き分けが良い一方、親としてはもう少し、積極性がほしいと思っています。その辺りのことを私が指摘すると、すねてしまいます。

うまく言葉をかけてあげたいと思いつつ、3年生は自我が出てくるので子どもになんて声をかければいいか、距離感に悩んでいます。

 

【サカイクコーチの回答】
お気持ちはお察ししますが、なるべく子どもにあれこれ言わないことです。

まずはそこが出発点だと思います。そのうえで、どうしても言いたいことがあるのであれば、試合後に反省会をするのではなく、「次の試合で、どう頑張るか」について話してみてください。

良くなかったプレーは、お子さん自身が一番よくわかっています。それについて、お父さん、お母さんがあれこれ言っても「わかってるよ、うるさいなぁ」となってしまいます。

なので、できなかったことに対して言うのではなく、「今度の試合はどんなプレーをする?」「どんな気持ちでプレーしたらいいかな?」など、未来の話をしてみましょう。そうすると「3点取る」とか「守備を頑張る」など、子どもは話してくれると思いますよ。

 

■勝ちにこだわる指導になっていじめを受けた。この状態から抜け出すには?

【お母さんからの質問】(小3、スポーツ少年団所属)
小学3年生長男のことです。赤ちゃんの頃から人一倍敏感で、恐いことや、痛いことが嫌いです。保育園の友達がたくさん入るからと、1年生からサッカークラブに入ったのですが、親から見ると、サッカーが向いているとは思えず、夢中になっているとは言い難い面があります。そのため、上達も遅いです。

でも本人は友達とワイワイやっているのが楽しく、友達と遊びたいからサッカーをやっているという状態です。それでも体力はついてきているし、友達と一緒に過ごせて、楽しそうにしていました。

しかし、3年生になるとレベル別でチームを分けることになり、お父さんコーチ達がやりたかった、勝ちにこだわるサッカーが始まってからは、練習や試合中に怒鳴られる事が多くなり、チームメイトにも責められるようになりました。

ついには、一緒に朝練をしている別のチームの子からいじめを受けました。その時に「この状況から抜け出すには、みんなから離れるか、サッカーが上手くなるしかないんじゃない?」という話をしたら、「みんなと一緒にいたいしサッカーもやめたくない」とのこと。それならば、もう少し練習しようかとなり、朝10~20分程度、一緒に練習をする事になりました。

長くなりましたが、うちのような子でもサッカーで変われたケースありますか? また、上達するための練習メニューを知りたいです。

 

【サカイクコーチの回答】
サカイクには「親子でできる練習メニュー」がたくさん掲載されているので、ぜひそちらを参考にしてみてください。

ただ、ひとつ心に留めておいてほしいのが、「お子さんの気持ちはどうなっているか?」です。ちょうどいま、成長のための根っこを生やしている段階だとしたら、必要以上に水を与えてしまうと腐ってしまうので、保護者のペースで水をあげないようにしましょう。

「この子はどういう風に成長していくんだろう」と楽しみに、長い目で見ると良いと思います。突然、試合に負けたことで練習を始めたり 「上手くなりたい!」という気持ちが芽生えることがあるので、その瞬間を見逃さず、大事にしてあげてほしいと思います。

<サカイク3分動画トレーニング>


「リフティングが苦手」という悩みを改善するトレーニング

 

■「速いだけだな」など傷つく事ばかり言うコーチ

【お母さんからの質問】(小4、クラブチーム所属)
コーチの声かけがひどいんです。「このやろう、何やってんだ」なんて当たり前。

息子は足がすごく早いのでチームで一軍というかトップにいますが、指導者に「お前は早いだけで何もできない」「走ることしかできないんだろう」など、しょっちゅう心ないことを言われるんです。ちょっと体調を崩したら「小さいヤツだな」など、子どものメンタルを傷つけることが多いコーチで。

チームは足技を重視していて、技ができなかったり、リフティングも既定の回数ができないと練習に参加させてもらえません。

全国を目指すチームなので求める水準が高いのは理解していますが、コーチの指示通りに動かないと次の試合に出してもらえなかったりするので、いつも委縮して思い切りプレーできず伸び悩んでいます。

そんなことが日常茶飯事なので、楽しくプレーできていない。折れそうな心を親がどう支えていけばいいのでしょうか。

 

【サカイクコーチからの回答】
正直リフティングは時間と努力でみんなできるようになります。サッカーという競技はどうしても数値で表せない要素が多いので、評価ポイントの一つとしてリフティングを重視するチームもあると思うのですが、今現在それほどリフティングができなくても大丈夫です。

ボール遊びとしてはリフティングは良いのですが、クラブの規定などを設けることによって苦にならないと良いですね。回数を気にするのでなく、遊びとして楽しくやれれば良いです。私が教えているスクールの生徒たちもそんなにたくさんリフティングできませんよ。

10歳ぐらいからゴールデンエイジに突入するので、技術や技の習得はこれから追いついてきます。今は楽しい気持ちをもたせてあげることを優先してください。

お子さんにとっては、親御さんが一番の味方でファンであることが大事だと思います。試合後に「どうだった?」「こうしたほうがよかったんじゃない?」など反省会を始めてしまうと、子どもの逃げ場もなくなるので、先ほど別の質問で回答したように「未来の話」をするとよいですね。

 

 

いかがでしょうか。今回の「オンライン座談会」は、当初の予定時間をオーバーするほど、たくさんのトピックが寄せられました。参加者のみなさんは、お悩みをサカイクキャンプコーチに話すことで、心が軽くなったり、改善のヒントを得ることができたようでした。

今後もこのような場を設けていく予定ですので、「私もこんな相談がしたい」「話を聞いてほしい」という方がいらっしゃいましたら、ご参加をお待ちしています。

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