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インタビュー

「すべての子どもが輝く場所に」FC東京×サカイクSummer Camp が大切にする、サッカー選手として成長するために必要なライフスキルとは?

公開:2025年6月 2日

キーワード:FC東京キャンプサカイクライフスキル

大好評の『サカイクキャンプ』『FC東京×サカイクSummer Camp』が今夏も開催決定!

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元プロ選手で、FC東京の育成・普及部の大島翼コーチとサカイクキャンプ・菊池健太コーチに、サッカー選手としてのレベルアップに必要な「考える力」「リーダーシップ」「感謝の心」「チャレンジ」「コミュニケーション」という5つのライフスキルを軸に、選手として、人として輝く未来を育むための指導法について、語ってもらいました。

プロの世界を知る指導者、グラスルーツでの活動を行う指導者が、なぜライフスキルの習得を重視するのか。ピッチを離れた場面でも光る「人間力」を身につける秘訣とは――。(構成・文 鈴木智之)

 

■すべての子どもにフォーカスを当てる

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――今年の夏も小学生を対象とした『サカイクキャンプ』『FC東京×サカイクSummer Camp 2025』が行われます。大島コーチは6回目の参加ですが、このキャンプで大切にしている「5つのライフスキル」(考える力、リーダーシップ、感謝の心、チャレンジ、コミュニケーション)について、どのような印象をお持ちでしょうか?

 

大島:プレーに自信があって、自分で発信できる子は、こちらがそれほど関わらなくても、どんどん自分の良さを出してくれます。一方で魅力はあるものの、それをうまく出せていない子たちに「ライフスキル」の観点からフォーカスを当てることで、その子が自信を持って取り組むようになり、グループ全体が活性化していくのは、この視点のとてもいいところだと思います。

 

菊池:ライフスキルというと抽象的ですが、明確な5つの指標があることで、キャンプでの目標や獲得したいことがわかりやすく、短期間でも取り組みやすい、身になりやすいというのが実感としてあります。

 

大島:自分自身もプレーヤーとして、プロを目指してきた中で言うと、技術や戦術ももちろん大切ですが、最終的には「人間力」がポイントになると感じています。ただ「人間力って何?」って言われたときに、概念が大きすぎてわかりづらいところもあります。

 

菊池: たしかにそうですね。

 

大島:それをサカイクさんでは、考える力、リーダーシップ、感謝の心、チャレンジ、コミュニケーションと、5つに切り取って明文化することで、コーチ自身もわかりやすいですし、子どもたちも「こういうことが大事なんだな」という気づきにもなります。サッカー選手として成長していく上で大切なポイントをわかりやすく伝えるために、非常に良いアプローチだと感じています。

 

菊池:今の子どもたちはすごく上手ですが、サッカー選手として成功するためには、人としての成長も大切です。サッカーはチームスポーツなので、一人ではできません。そこで仲間とともに協力することや、自分の考えを伝えること、リーダーシップを持つこと、チャンレジすることなどを、小学生年代から感じてとってほしいと思っています。

 

大島:これから中学生、高校生、大学、プロと階段を登っていくなかで、試合に出られるときもあれば、出られないときもあると思います。怪我をしたり、調子が悪いときもあるでしょう。そのようなときに、どう自分の気持ちをコントロールするのか。それはものすごく負荷がかかることだと思います。

 

その中で、自分の心や考え方をしっかり持ち、弱い自分と向き合って、それに打ち勝つことが必要になってきます。今回、サカイクさんとのキャンプでテーマにしている「ライフスキル」は、その部分に関連するところだと思うので、サッカーの技術戦術に加えて、マインドの部分も学んでほしいと思っています。

 

■プレーで存在感を出しづらい子も、自然と輝いてくる

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菊池:キャンプに参加してくれる子どもたちに、最初に伝えるのが「親御さんのもとを離れて、ひとりでキャンプに参加すること自体が、大きなチャレンジだよ。みんなはそれができているんだよ」ということです。そうすると子どもたちは「自分の勇気を認めてくれた」と感じて、自信を持って取り組んでくれるようになります。

 

大島:ボールを扱える選手というのは、どんな練習をやっても自信があるので、自分からグイグイいけます。でも、サッカーはボールに関連する技術だけではないですし、技術のあるなしに関わらず、できることはたくさんあります。例えば、ボールを扱うのはそれほど上手ではない一方、守備ですごく頑張る子がいたとします。そんな時、その頑張りをきちんと認めてあげることは、「自分にもできることがある」と気づくきっかけになり、自信や前向きさにつながります。

 

菊池:そうですね。

 

大島:それでも身体能力的にきつかったり、サッカーでうまく表現できない子もいます。そんな時は、サッカーを離れた場面----日常生活の中での輝きを見つけてあげるんです。例えば、周りが困っていたら声をかける、 率先して準備や片付けをやってくれる、食事が終わった後、テーブルを拭いてくれるなど、細かいことかもしれませんが、できること、気づけることはそれぞれあります。

 

菊池:それを拾っていってあげると、プレーで存在感を出しづらい子も、自然と輝いてくるんですよね。その意味で今回のキャンプは「すべての子どもが輝く場所」として、かけがえのない経験ができる場にしたいと思っています。

 

大島:そうですね。ライフスキルって、ピッチに立つ前の「準備」だと思うんです。「君の頑張りはここにもあるよ」「こんな素敵なところがあるよ」と子ども自身が気づけるようにサポートしていくことで、子どもたちのやる気や笑顔が自然とあふれてくるんじゃないかと思っています。

 

■春キャンプで見つけたリーダーシップ

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大島:春のキャンプで出会った子の話なのですが、作戦会議をするときに、グループをまとめて、ディスカッションを促せる子がいました。彼がピッチの中で活躍するかというと、そういうわけでもないのですが、その子がいることでチームとしての会話が活発になって「俺たちのチームはこの作戦でいこう」「こういうシステムでいこう」という流れができるんです。最後の振り返りで発表するところでも「彼のリーダーシップはすごかった」という声が、コーチからも、子どもたちからも上がりました。

 

菊池:サッカーキャンプというと、ピッチ内の良し悪しだけが評価につながりそうですが、このキャンプでは「ライフスキル」という形で指針が明確になっているので、様々な角度から、その子の良いところ、ストロングポイントを見つけてあげやすい。そこもサッカー選手として成長する上で大切な部分なので「良かったよ」と言ってあげると、その子の自信になり、キラリと光る長所として、もっと磨かれていくのかなと思います。

 

大島:サッカーのキャンプなので、あくまでも子どもたち、保護者の方々が望むのが「サッカーが上手くなること」だと思います。もちろん、我々はプロの指導者なので、技術や戦術について指導します。その上で、サカイクさんのライフスキルが「サッカーの上達につながるんですよ」「サッカーというスポーツをしていく上で、大事なことなんですよ」ということも伝えてあげたい。それが、サッカーの上達を期待して参加してくれる方々の、期待に応えることにつながるのではないかと思っています。
<後編につづく>

 

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取材・文 鈴木智之

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