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健康と食育

管理栄養士に聞く、試合に向けた「ごはん」の食べ方と栄養価アップ術

2017年7月27日

キーワード:ごはんスタミナ体を大きくする栄養素調整食育

主食であるごはんは、エネルギーのもととなる大切な栄養。元日本オリンピック委員会強化スタッフで、現在はアスリートや企業の栄養アドバイザーであり、WATSONIAの代表を務める管理栄養士の川端理香さんにお話を伺い、前編ではその役割や、適切な摂取量を知る方法をお伝えしました。
 
後編ではより踏み込んで、試合に向けた摂取量のコントロール法や、消化吸収を上げる調理法をご紹介します。(取材・文:小林博子)
 
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ごはんは、サッカーをするためのスタミナ源であり、集中力を保つためにも必要不可欠な』食材です。体を動かすエネルギーとなる「糖質」には、ごはん(米)のほかにも麺類やうどん、じゃがいもなどがありますが、やはりごはんが主食となっているご家庭が多いのではないでしょうか。
 
とはいえ、ごはんだけを何杯も食べてお腹を満たすのは好ましくありません。ジュニア世代は成長期ですから、他の栄養素、特に体をつくるタンパク質もとても大切です。前編では体重の増減で知ることができるごはんの適切な摂取量についてお話をお聞きしたので、今回は試合に向けたごはん摂取量のコントロール法を伺いました。
 

■週末の試合を中心に、ごはんの量を増減

プロサッカー選手が、試合前に糖質の量を増やす食事法をしているのは有名な話です。「グリコーゲンローディング」または「カーボローディング」と言って、試合時に必要な糖質を体内に蓄積しておくメソッドです。
 
ちなみに最近は、アスリートの間で完全に糖質を経つという食事法も流行っているそうですが、かなりストイックな方法ですし、成長期にある子どもたちはマネをする必要はないそうです。
 
「ジュニア世代の子どもたちがグリコーゲンローディングをする必要はありませんが、試合前後で糖質のバランスを増減させるのは悪いことではありません」と、川端さんは言います。今回は、試合でパフォーマンスを上げるための"無理なくできるジュニア向けのやり方"を伝授してもらいました。
 
「試合が土日にある場合、試合後の月曜日~木曜日の朝まではタンパク質多めの食事を意識しましょう。そして木曜日の夜からは、糖質多めの食事に切り替えます。試合前日の夜と試合当日の朝は、糖質が中心の食事を摂ってもOKです。この方法により必要なエネルギーが体にためこまれて、スタミナがアップできるんです」
 
また、試合後の月曜日に子どもが筋肉痛を訴えた場合、それは筋肉が傷ついているサインなので、タンパク質で修復を助けるとよいのだとか。試合が週末にあるサイクルならば、月曜日からタンパク質を多めにするとよさそうです。
 

■ごはんで栄養を効率的に摂る方法

ごはんを食べると必然的に和食になることが多く、栄養バランスが整いやすいのも良いところのひとつです。とはいえ、毎日の一汁三菜の理想的なメニューづくりに負担を感じる日もあるのではないでしょうか。
 
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そんなときは、たくさんの品数を用意しなくても、ごはんと一緒にほかの栄養素も食べられる食事づくりをすると、ラクになるはずです。川端さんにジュニア世代の栄養面でおすすめのメニュー案をいくつか教えてもらいました。
 
炊き込みご飯
タンパク質とビタミンやミネラルが同時に摂れるので、肉と野菜を入れた炊き込みご飯がおすすめだそう。チャーハンやオムライスも同じ理由で推奨できるとのことです。
 
ふりかけを活用
市販のふりかけを使う場合は、カルシウムや鉄分が強化されたタイプがおすすめなのだそう。また、暑い時期は「ごましお」も活用してほしいふりかけのひとつです。塩分とミネラルが摂れるため熱中症や夏バテ防止に役立つためです。試合や練習時に持って行くおにぎりにもぜひ取り入れるとよいでしょう。
 
玄米や雑穀を混ぜて炊く
混ぜて炊くだけで白いごはんよりも栄養価が高くなるので、子どもが嫌がらなければ試してみる価値が高い方法だそうです。玄米はビタミンB1が多いため、疲労回復にも一役かってくれますが、消化が白米より悪いので、内臓も成長期にある子どもには体に負担をかけてしまう可能性があるそうです。浸透時間を長くしたり、炊飯器に玄米モードがある場合は、それを使って消化をよくしたいものです。
 
ちなみに玄米よりも「発芽玄米」がおすすめだとのことです。
 
流行中のスーパーフード「キヌア」は鉄分やカルシウムが摂れますが、食感が独特で、たくさん食べられるものではありません。ただし、プチプチした食感を子どもが好む場合には、とてもおすすめの雑穀といえるそうです。
 
玄米や雑穀を混ぜて炊くことで、食物繊維の量が大幅にアップするのだと川端さんは教えてくれました。その最大のメリットは血糖値を急激に上げるのを防いでくれること。それにより、太りにくい食事ができたり、便通が良くなったり、腸内環境を整えて免疫力を上げてくれることにもつながります。
 
ただし、食物繊維が多いということは消化にも時間がかかります。子どもの食事で玄米(発芽玄米)や雑穀をプラスする場合は、「やわらかめ」に炊くことで内臓への負担が軽減されるそうです。
 
次ページ:給食はエネルギー不足の場合も

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文:小林博子

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