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子どもの疲れやケガを防ぎパフォーマンスを高めるには?

食事からビタミンを十分に摂るのはほぼ不可能! だからこそ頼りたい「サプリメント」の賢い選び方

公開:2023年6月13日 更新:2023年6月15日

キーワード:コンディショニングリカバリー食育

前回の記事では、汗をかくと体からミネラルだけでなくビタミンも排出され、それにより「エネルギー不足」に陥ってしまうメカニズムについて管理栄養士の横山笑子さんに教えてもらいました。汗を大量にかく夏を前に知っておきたい情報だったのではないでしょうか。今回は前回の解説をふまえ、「ではどうしたらいいのか」をお伝えします!

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■食事をどんなに意識しても十分には摂れていないのがビタミンBとC

管理栄養士・公認スポーツ栄養士として活動する横山さんのもとには、子どもの個別栄養相談をする親御さんも多く訪れるそう。総じて食事や栄養摂取に関して意識が高い方たちですが、そんな方たちがどんなに意識しても十分には摂れていないのがビタミンBとCだと言います。

なぜならば、前回もお伝えしたようにビタミンB群とCは水溶性ビタミンであり、水や熱によって流れ出てしまうため、調理すると減ってしまうから。食事で十分な量を摂ることが難しい栄養素です。

栄養記事2-1.png

■数字で解説!ビタミンBの十分な摂取が困難なワケ

調理によってビタミンBがどれくらい消失するのかを数字で解説します。
ビタミンBのうち、疲労回復に大きく関わるのは「ビタミンB1」。その含有量が多い食材といえば「豚肉」です。なかでもヒレ肉は含有量が多いとされています。

豚ヒレ肉100gには約1.32mgのビタミンB1がありますが、調理で30〜50%は消失されてしまいます。さらに人の腸で吸収できるのは栄養素のうち約20%とされています。計算すると、1.32mg×40%(調理により消失する分の平均値として)×20%=0.1mg。つまり、豚ヒレ肉100gを食べても実際に吸収されるビタミンB1はたったの「0.1mg」ということに!驚きの少なさです。

厚生労働省の資料によると、ビタミンB1の10〜12歳男子の1日の推奨摂取量(※)は1.2mgなので、食事だけで十分な量を摂るのがどれほど大変かがわかります。
栄養記事2-2.png
厚生労働省 ビタミン B1 の食事摂取基準(mg/日)1

■だからこそ「サプリメント」の出番!

栄養摂取を意識すると、何度も見かけるこの「サプリメントで補う」という言葉が有効である理由はそこ。むしろサプリメントなしに1日の摂取量を満たすのはほぼ無理とも言えるでしょう。管理栄養士の横山さんも、水溶性ビタミンに関してはサプリメントの活用を推奨しています。

■良いサプリメントの選び方

サプリメントを活用するのが有効な手段であることがわかったら、さっそく購入したいところ。そこで知りたいのは、子どもに飲ませるサプリメントの選び方です。各社からさまざまなサプリメントがあり、どれがいいのかわかりませんよね。

横山さんに伺うと、「ビタミンやミネラルがバランスよく配合されている」かどうかをチェックするべきと教えてくれました。その上で、入っている成分や使われている原材料を確認することも大切とのことです。
特にビタミンB群に関しては、「疲労回復にはビタミンB1と言われますが、B1だけを摂っても意味がなく、バランスよく摂ることで体の中で力を発揮してくれます。

※ビタミンB群は以下の8種類です。
• ビタミンB1
• ビタミンB2
• ビタミンB6
•ビタミンB12
•ナイアシン
•パントテン酸
•葉酸
•ビオチン

■「サプリメントさえ飲めば安心」ではないという落とし穴も...

ここまでの解説で、汗で大量に排出されてしまうビタミン摂取はサプリメントで補うことが有効であることがわかりました。とはいえ、「サプリメントさえ飲めば安心」ではないとか......。

また、サプリメントに加えてプロテインを飲んでいる子どもの注意事項も。詳しくはPart3で解説します。

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横山さんプロフィール写真.jpg
●横山笑子
公認スポーツ栄養士・管理栄養士・調理師
保育園、小・中学校給食センター、総合内科を経て 16 年勤めた産婦人科を退職 。2021 年 12 月よりフリーランスで活動開始。「選手は栄養でパフォーマンスが変わる」という熱い思いで実業団やアスリートのサポートや地域の食育講演活動、小・中・高校の教育講演やアスリートの栄養セミナーを行っている。その他、鹿児島でスポーツ栄養部会を発足し、若い栄養士の育成にも注力している。

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取材・文:小林博子

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