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考える力

試合に負けたあと、あなたはどんなしつもんをしてますか?

2014年10月14日

キーワード:コミュニケーション悩み

前回の記事で紹介したしつもん術のおかげで、日常生活の子どもとのコミュニケーションがよくなったわが家。子どものプレーや、将来にもいい影響を与えられたらいいなと思います。そこで今回は、しつもんを有効活用したサッカー少年(少女)との接し方をご紹介。サカイク編集部に寄せられるお父さんやお母さんの声をもとに、しつもんメンタルトレーナーの藤代さんにうかがいました。
 
<<「宿題やったの?」はNG! 子どもが自ら宿題を始めるしつもん術
 
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取材・文 小林博子 写真 田川秀之

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■子どもがゴールキーパーばかり任される。このままでいいのでしょうか?

身体が大きい子に多いのが、いつもゴールキーパーを任されること。
 
「なぜ、うちの子どもばかりゴールキーパーなの?」
 
そんな風に悩むお父さんお母さんも少なくないと聞きます。フィールドプレーヤーとして試合に出たいのが本心かもしれない。けれど、わが子がキーパーをしてあげたほうがチームはうまくいく。キーパーをやらないと試合に出る機会も減ってしまうかもしれない。
 
そんなとき、親はどう行動するのがベストでしょうか。
 
まずは、子どもがゴールキーパーに対してどれくらい興味を持っているのかを聞くことから始めましょう。ゴールキーパーに興味があるのであればいまのままで問題ありません。しかし、もしそれが不本意であるならば、子どもにとっての優先順位がなにかを聞く。たとえ試合に出られなくてもフィールドプレーヤーになることなのか、ゴールキーパーを続けてたくさんの試合に出場することなのかを聞いてみましょう。
 
前者でも後者でも、チームの方針もあることなのですぐには解決できないかもしれません。そんなときはゴールキーパーとしての経験も将来フィールドでプレーするときに役立つことや、ゴールキーパーとして活躍するかっこいい選手の話をして、子どもが興味をもてるように親がサポートしてあげるとよいでしょう。長い目で見るといまの経験が無駄にはならないことを学ぶよい機会になります。
 
藤代さんが大切にしていることのひとつに、親のサポートとしてのベストは「変わりたい」を引き出すこと、「がんばりたい」という気持ちにさせることがあります。「変わらせる」「がんばらせる」でなく、子どもたち自らが「こうなりたい」と思うように興味を持たせること。そのためのきっかけを後押しすることが、親である私たちの役割です。
 
そして、どんな選択肢を子どもが選んだとしても、子どもなりにうまくやっていくことを、まずは信じてあげてほしいそうです。ただし「信じること」と「期待すること」を混同しないように気をつけましょう。期待することはタブーです。なぜなら、期待すると子どもたちはその期待に応えようとしますが、結果が出なかったときに心に傷を負ってしまいます。そうならないためには、結果に期待せず、子どもたちががんばる過程を信じて見守ることを心得るべきだそうです。
 
もうひとつのタブーは「まわりと比較すること」。たとえそれが「友達よりもできる」ことであっても注意が必要です。誰かよりできる、できないという観点でものごとを判断することが習慣になってしまうと、勝敗や試合に出場できたかどうかなど、結果ばかりを気にするようになり、これからの人生で待ち受けるさまざまなストレスに対しての耐久力を維持できなくなる恐れもあります。比べるべきはまわりの誰かではなく「以前の自分」です。どんな結果だとしても、以前の自分と比べて成長していると認められるようになると、自然とやる気が引き出されます。「成長したいからがんばりたい」と自然と思える大人になってくれることでしょう。
 
 

■プレーするより選手名鑑が大好きなわが子。本当にサッカーが好きなのか心配です

スクールやチームの練習に日々通い、テレビやスタジアムでプロ選手のプレーをキラキラした眼差しで見つめる。サッカー好きの多くがそのような子どもばかりですが、なかには「選手名鑑だけが大好き!」という子どももいます。自宅では暗記するほど選手名鑑ばかりを読み、日本代表戦やJリーグも、試合内容そっちのけで選手名鑑と目の前にいる選手を付け合わせて楽しみます。親としては、サッカーが好きなのか選手名鑑が好きなのか悩んでしまうもの。選手名鑑ばかりに夢中なのに「将来の夢はサッカー選手。サッカー大好き!」と言っていたりすると、謎は深まるばかりです。
 
しかし、藤代さんは、そんなケースでも「お父さんお母さんが悩むようなことはありません」と言います。
 
子どもが興味をもっていることに親が興味をもってあげる効果については、前回の記事で書きましたが、選手名鑑好きな子どもの興味に対しても、親は一緒に興味をもってあげるとよいそうです。サッカー選手になりたくて選手名鑑を暗記するほど読む子は、もしかしたら分析好きで、選手になるために必要なデータに興味があるのかもしれません。身長は最低どれくらい必要か、どんな経歴の選手が多いのか、高校や大学はどんなところを卒業した選手が多いのかなど、選手名鑑から得られるデータは意外と 多いものです。選手名鑑好きな子は「サッカー選手になるためには、たくさん食べて身長を伸ばさないと」とか、「こんな進路に進むのが選手になる近道かも」と、自分が進むべき方向をしっかり考えられる子どもなのかもしれません。また、選手のヘアスタイルなどに興味がある子は、おしゃれに興味があるタイプかもしれません。
 
サッカーにかぎらずすべてのことに言えますが、どんなことも興味を持てなければ上達はありません。食い入るように見つめる先が、選手のプレーでも選手名鑑でも、「子どもの興味の先」には、ほかのどんなものにも代えがたいものがあります。その方向に向かうことは長所を伸ばすことにつながりますので、ぜひ一緒に見つめてあげましょう。
 
 

■負けた試合後にうまくフォローしてあげたい

日ごろ送り迎えを行うお父さんお母さんには、試合後の子どもの気持ちを受け止めるという大事な役割があります。とくに負けた試合の後の車中は、重いムードになりがち。落ち込んでいる子どもを励ましたい、沈んだ気持ちを引き上げてあげたいと思うのが親心ですよね。子どもの成長にも試合後のケアが大切だと聞きますが、それほどサッカーに詳しくないお父さんお母さんにとっては、上手なアフターケアをするのは難しく感じます。
 
ところが、藤代さんは「負けた試合後のどんよりした気持ちのときこそ、本人の自己肯定感を高め、自信を持たせるチャンス」と言います。日本人に足りないと言われがちな自己肯定感を効果的に高める方法を伝授してもらいました。
 
まずは、その日の自分のプレーが10段階で何点だったかをしつもんします。負けた試合の後は、返ってくる点数がきっと低いはずです。その点数にたいして「そうなんだね」と肯定し、「どうしてかな?」とその理由を聞きましょう。子どもの自己評価を親が知るいい機会になりますし、日常生活で自分を評価する機会はあまりないので、それを行うだけでも意味があります。
 
自らの点数とその理由を聞いた後は、「その点数をあと1点高めるためにはどうしたらいい?」というしつもんを投げかけましょう。前回の記事で紹介した「How」のしつもんです。このプロセスは負けた後だけでなく勝った後もやってみましょう。勝った試合や活躍できた試合の後のほうが、負けた試合の後の反省よりも成功の要素がたくさん出てくるものです。
 
そこまでのプロセスが終わったら、次は親としてフォローを入れる段階です。負けた試合の後は自己評価が低い状態。そんな試合の中でも、キラリと光るプレーはあるものなので、「でも、あのときのプレーはよかったよ。どうしたらあんなプレーができるの?」と、お母さんは子どもを持ち上げる気持ちで接しましょう。ややへりくだった言葉かけのほうがよいです。そのしつもんに答えながら、子どもの自己肯定感はムクムクと上がっていきます。悪い結果になった場面でも、違う視点からのとらえ方を本人に知らせることもできます。勝ち負けだけにこだわらず、自分の成長ややるべきことを見つめられる、バランスの良い考え方を持つきっかけになります。
 
負けた試合の後は、コーチたちと反省会が行われて、負けた原因や改善策を話し合って帰ってきます。親も思わず帰りの車中で反省会を行いたい気持ちになるものですが、そこはぐっとこらえ、低下した子どもの自己肯定感を引き上げてあげることにフォーカスできるといいでしょう。日本人は反省や怒られることに慣れてしまい、自己肯定感の低い大人になる傾向にあります。自己肯定感の高さは、自信につながります。自信は親の言葉かけでつくり出されるものと言っても過言ではありません。負けた試合の後こそチャンスなのです。
 
注意すべきは、親も一緒に落ち込みすぎないようにすること。しんみりと「負けちゃったね」と気持ちを共有しつつも、重い雰囲気を引きずるのは避けましょう。無理に明るい雰囲気で接する必要はありませんが、がっかりしたムードになると子どもはそれを敏感に察知し、「ぼくのせいでお母さんが落ち込んでいる。ぼくはダメだ」と、さらに自己肯定感が落ちてしまいます。
 
それを回避するためには、以前のコラムでも紹介されていたように、お母さんの心が満たされた状態で子どもと接すること。(参照:「子どものためにも、まずはあなたの心を満たしましょう」)負けた試合のあと、ついついため息が出てしまうような場面でも、「これをすると心が満たされる、気持ちをリセットできる」というワザを身につけておいてください。バッグの中にお気に入りのチョコレートを入れておく、気持ちが安らぐアロマオイルの香りを楽しむなど、試合が終わってから車に乗り込むまでのほんの数分でできることを見つけておきましょう。
 
 
少年サッカーの現場で守りたい6つのルール
 
★子どもの興味の方向に目を向けてあげる
★「頑張らせる」ではなく、「頑張りたい」というマインドを引き出す
★「期待」はNG!とにかく子どもを「信じる」こと
★比較するのは、まわりでなく「以前の自分」
★落ち込んでいるときは自己肯定感を高めるチャンス!
★満たされた心で子どもと接することが大切
 
 
サッカー少年(少女)のお母さんが抱きがちな悩みをもとに、子どもとのコミュニケーションにおいて大切なことを様々な観点から教えてもらいました。上記の6つはすべて、心構えひとつですぐに実行できます。普段は気にしていなかったけど、言われてみると納得できることばかりです。ぜひ、お子さんに試してみてください。
 
 
あなたも藤代圭一さんに子育ての悩みを相談してみませんか?
 
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■開催日時
10月22日(水)20:00~22:00
 
■開催場所
ボンフィン落合南長崎
東京都豊島区南長崎4-5-20 iTerrace 4F
 
<アクセス>
大江戸線「落合南長崎」駅直結 / 西武池袋線東長崎南口より徒歩7分
ショッピングセンターiTerraceの駐車場をご利用頂けます。
※ただし、当ワークショップ参加の場合でも割引制度がございません。他テナントの割引制度をご利用下さい。
 
■参加料金
2,000円
※当日受付にてお支払いください
 
お申込みはコチラ>>
 
■お問い合わせ
サカイクワークショップ事務局
MAIL:info@sakaiku.jp
TEL:03-5210-1221(営業時間:平日10:00~19:00)
 
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取材・文/小林博子 写真/田川秀之

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