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「まさか!」グラウンドで子どもが命を落とすことがないように ~大人が知っておくべきこと 熱中症~

2017年4月14日

キーワード:グラウンドスポーツにおける3大リスク危険母親熱中症父親

熱中症は夏場だけのものと思っていませんか? 学校の体育やスポーツなど屋外活動の多い子どもたちにとっては、かなり身近なリスクなのです。「まさか」の事態で命を落とすリスクを抑えるためにも、親がしっかりと知識を持って過程でできる予防対策を行うことが大切です。
 
運動中におきる生死に関わるリスクがあることを過去2回(Heart=心臓疾患Head=頭部外傷)にわたってお伝えしましたが、今回は3大リスク「3つのH」最後の1つ、Heat=熱中症について、これまでに引き続き「スポーツペアレンツジャパン」の代表を務める村田一恵さんに伺いました。
 
あなたは「子どものサッカーだから、ケガをしたとしても捻挫や打撲ぐらいでしょ」そんな風に考えてはいませんか? 捻挫や打撲をしたとしても、湿布はほとんど必要がないと村田さん。湿布よりも熱中症の処置にも使えるように氷を用意しておくほうがいいそうです。(取材・文:前田陽子)
 
Heat1.JPG
 

■熱中症予防は家庭から

Heat=熱とは熱中症のことです。熱中症とは、高温の環境に長時間いることで体温調節機能が乱れ、体に熱がこもってしまったり、急激に汗をかくことで体内の水分・塩分量が失われ、頭痛や吐き気などを催す症状です。体調がすぐれない状態でスポーツをすることで、体温が急激に高くなったときにも起こります。
 
独立行政法人日本スポーツ振興センターの調査によると、平成2年度~平成24年度の熱中症の発生状況は小学生年代では運動会がトップ、次いで部活動(スポーツ活動)中となっています。また、熱中症が発生した状況は「走る練習メニュー」がトップだそうです。
 
軽度の熱中症であれば、速やかに日陰で休んだり、水分を補給するなどの処置をすれば大事に至りませんが、放置すると熱射病へと悪化して命の危機に繋がる場合があります。
 
熱射病は、体温が高くなって(体の中心部の体温40℃以上)、脳の温度も上昇し、脳の中枢の神経機能が異常を起こした状態です。脳機能障害による意識喪失や肝臓や腎臓の機能に障害を引き起こして死亡する危険性があるので、正しい熱中症の知識を持ち、症状が出たらすぐに応急処置を行いましょう。
 
体力をつけることは熱中症に負けない体を作ることにつながりますが、体調が悪い時は無理をせず休むことが大切です。観戦の時もチームの応援に熱くなりすぎると体温が上がり、熱中症にかかりやすくなります。体育館や教室など風がなく高温多湿な屋内でも熱中症を引き起こすことがありますので、可能な限り空調を整え、こまめに水分補給したほうがよいそうです。登下校などの際も帽子などで日よけ対策を行うことが熱中症の予防につながります。
 
また、クラブチームや少年団において熱中症対策で大切なのは、保護者とコーチが情報共有することです。「今日は大丈夫なので練習に参加するけれど、昨日は具合が悪かった」など、子どもの様子をコーチに伝えることで「本調子ではないかも」とコーチも気にかけて、過度にパフォーマンスを要求しないでくれるはずだと村田さんはいいます。
 
もちろん、親も練習や試合の前日に夜更かしをさせず睡眠をしっかりとらせる、朝は早めに起こしきちんと朝食をとる、栄養のあるものを食べさせるなど、体調管理は怠らないことが大事です。
 
家庭でのサポートが熱中症予防のスタートになるのです。
 
<熱中症対策で用意したいもの>
・氷(冬でも常備すること!)
・扇子やうちわなど、風を起こすもの
・日除けのためのタープ
 
<体調管理で気を付けること>
・寝不足にしない
・おなかの調子が悪かったら練習は休む(体調がすぐれないと、いくら水分を摂取してもすぐに排出されてしまうため)
・試合に出たい気持ちから、体調不良をごまかさない
 
次ページ:普段の様子を理解していることで、異常を早期発見できる

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文:前田陽子

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