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「まさか!」グラウンドで子どもが命を落とすことがないように ~大人が知っておくべきことAEDの使い方~

2017年3月17日

キーワード:AEDグラウンドスポーツにおける3大リスク危険母親父親

「子どものサッカーだから、ケガをしたとしても捻挫や打撲ぐらいでしょ」あなたはそんな風に考えてはいませんか?
 

確かに数は多くはありませんが、グラウンドで命を落とした子どももいます。決して他人事ではありません。今回、スポーツの現場において生死に関わる可能性が高い3つのリスクについてお話しを伺ったのは、オリンピアンやパラリンピアンなどトップアスリートを育てた親が子育ての極意を伝授してくれる「ジャパンアスリートペアレンツアカデミー(JAPA)」の講師である村田一恵さん。

村田さんは、アスレティックトレーナーとして活躍していた経験を生かして、現在は「子どもたちの安全で安心なスポーツ環境を保護者の力で作る」という理念で情報を提供する「スポーツペアレンツジャパン」の代表を務めています。3人の子どもを持つ、サッカー少年の母として先輩である村田さんにスポーツの現場で生死に関わる「3つのH」と、親が知っておくべき対策を伺いました。

 
(取材・文:前田陽子)
 
Heart1.JPG
 

■覚えておきたい3つのHとは?

お父さん、お母さんはもちろん、サッカーを指導するコーチたちも"子どもがグラウンドで命を落とす"ことを想定している人は多くありません。けれど、実際にそんな場面に遭遇したら、どうしたらよいのでしょう。
 
運動中におきる生死に関わる3大リスクと言われているのが、Heart=心臓、Head=頭部、Heat=熱、これらの頭文字をとって「3つのH」です。スポーツをしている最中に命を落とすことは、Heart=心臓疾患の突然死が一番多く、小・中・高校における体育活動中の死亡・重度障害事故の6割を占めています。頭部は、皮膚が切れる、頭蓋骨が凹むなど見えるもののほか、脳震とうなどの目に見えないものも含まれます。熱は熱中症です。熱中症については以前に比べ広く知られていますが、それでも対応を間違えてしまうと重篤な症状になりかねません。
 

■心臓疾患で大切なのは初期対応!AEDの場所を確認しよう

万が一、子どもたちがスポーツ活動中に心臓が止まってしまったときのために、知っておきたいのは一次救命です。一次救命といえば、AED(Automated External Defibrillator、自動体外式除細動器)と胸骨圧迫(心臓マッサージ)が主な処置です。
 
突然の心停止状態の心臓に対して電気ショックを与え、正常場リズムに戻るための医療機器であるAEDは、2004年より医療従事者でない一般市民も使用できるようになりました。心肺蘇生は一秒でも早く行うことが重要とされますので、救急車の到着を待つ間、同伴の大人が正しい初期対応をとることが子どもの命を守るのです。
 
胸骨圧迫とはいわゆる心臓マッサージのことで、胸骨=胸の真ん中を両手で押して心停止の人に必要な最低限の血流を確保することです。小学生であれば胸の厚さの約3分の1が沈むほど強く、1分間に100~120回の速さ(※)で絶え間なく圧迫します。
 
このとき、適切な人工呼吸も同時に行うことが望ましいですが、人工呼吸を行うことができない場合は心臓マッサージだけは続けてください。
 
<心臓マッサージの効果的なやり方>
1.胸骨の下半分に一方の手の付け根を当て、上からもう一方の手を重ねて指を組む
2.垂直に体重が加わるよう両肘をまっすぐに伸ばし、手のひらの真上に肩がくるような姿勢をとり、圧迫を開始する
 
AEDは音声の指示に従って操作すれば誰でも行えますし、心臓マッサージのやり方は動画サイトなどで見ることができます。けれど胸の厚さの約3分の1を押すというのは、思っている以上に大変なのことなので、一度体験をしておくことをお勧めします。地域の消防署などで行っている講習会などで心臓マッサージもAEDの使い方も学べるので、講習会い参加することをチームの恒例行事にするといいのではないでしょうか。
 
そして、使い方を学ぶこと以上に大切なのが、設置場所を把握しておくことです。いつも練習しているグラウンドはもちろん、試合に行くグラウンドの一番近くの設置場所がどこなのかをチーム全体で共有しておくといいでしょう。AEDは室内に保管されていることが多いので、練習をする曜日や時間帯に取り出すことができるのか、鍵はかかっているのか、なども調べておくといいでしょう。
 
ほかには、多くの交番にはAEDが用意されています。河川敷などのグラウンドでは周囲に建物もないので交番の場所を確認しておくのもおすすめです。さらに、近くの病院を調べておくことも大切です。
 
次ページ:声かけに反応がなかったら心臓マッサージやAEDの出番

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文:前田陽子

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