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こころ

リスペクトの精神をサッカーから浸透させて、暴力根絶をめざそう

2013年9月21日

キーワード:フェアプレー指導者

「リスペクトF.C. JAPANシンポジウム ~暴力根絶に向けて~ 」の内容をご紹介しながら、暴力問題について考えています。
 
 先日のキリンチャレンジカップの選手入場で気がついた方もいるかもしれませんが、フェアプレーフラッグ、がんばろう日本フラッグと一緒に、水色の「RESPECTフラッグ」が、行進をしました。JFAとJリーグが共同で行っている「リスペクトプロジェクト」の旗印となるこのフラッグ。サッカーを取り巻く全ての人やものに対して「大切に思うこと」を呼びかけています。
 
<<スポーツの現場における体罰や暴力にどう取り組むかを考える
 
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 RESPECT(リスペクト)。子どもたちには少し難しいかもしれませんが、『尊敬する、尊重する、敬意を払う』という意味を持った、とても大切な言葉です。
 
 世界中で行われているサッカーですから、世界に通じる「RESPECT」を掲げて、サッカーをもっともっと「大切に思う」ことを呼びかけているのです。
 

■サッカーに元々あるリスペクトの精神

 お子さんがサッカーをプレーしている山口さんは「ずっと、サッカーっていいなあと思っていたんです。サッカーの人たちって、みんなすぐ握手しますよね? 監督と子どもとかも握手をする。ああいうのは他のスポーツにはないスキンシップ」と、外から見たサッカー文化について語ります。
 
サッカーは大人でも子どもでも、選手でも審判でも、サッカーに関わる人間はすべてサッカーファミリーとして敬う文化があります。サッカーをやることで、他者を敬う気持ちが醸成される。これは“紳士のスポーツ”サッカーだからできること。
 
 さらに山口さんはプレー中の選手についてこんなお話もしてくれました。
 
「サッカーって感情をコントロールしなければいけないスポーツですよね? カッカしてたらダメだし、みんなよく自制できているなあと思います」
 
この声に長年レフェリーとして選手と対峙してきた上川さんが
 
「選手はそうですけど、指導者の中には選手の心が試合に向かうのを邪魔するような声を飛ばす人もいますね。それでイライラし出す選手もいる」と、ピッチの中でしか知り得ないお話を披露してくれました。
 
 問題の渦中にある柔道界に身を置く山口さんは「サッカーのいいところ」を、沢山挙げてくれました。会場に駆けつけたサッカーの指導者や関係者の中にも、普段は意識しないけれど実は大切なことに気づけた面も沢山あったと思います。しかしこと暴力に関しては、「サッカーはマシな方」という話は通用しません。程度の問題ではなく、「しない、させない、許さない」を徹底するために、今後も、指導者、保護者、そして子どもたち……、サッカーに関わるすべての人が当事者意識を持って暴力問題に取り組んでいけなければいけません。
 
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■暴力根絶のために

「大切なことは子どもたちが何をすべきか考えながらプレーすること。それが大人になってから社会との結びつきになります」
 
 サッカー経験のないところから全日本少年サッカー大会制覇を果たした綾部さんは「ボールを蹴ることの素晴らしさを子どもたちに教えてもらった」と言います。サッカーを通じた人間形成、社会で果たすべき役割について、「考えながらプレーすること」にヒントがあると言いました。
 
森島さんは今年の全日本少年サッカー大会を観戦して、ピッチで繰り広げられたフェアプレーに感動したそうです。
 
森島さんは「子どもたちは大切なことがわかっている」と言います。
 
 お互いを尊重し、敬うことは、何よりポジティブな力を与えてくれます。子どもたちはもうすでに、そのことに気づいているのかもしれません。
 
 スポーツから暴力を根絶していく取り組みはこれからも続きます。サッカー界でも子どもも大人も関係なく、お互いを「リスペクト」して、ともに成長していくことが求められます。
 
 JFAやJリーグもこれから積極的な取り組みを展開していくでしょう。でも、リスペクトの心、フェアプレーの心を自分がいるフィールドで伝えていけば、少なくともその周りに暴力は起きないはずです。
 
 サッカーに関わる一人ひとり、あなたがいまからでもすぐにできることがあります。リスペクト、フェアプレー、その意味について、もう一度考えてみてください。
 
日本サッカー協会ではリスペクトF.C. JAPANのメンバーを募集しています。リスペクトF.C.JAPANの約束を守り、「大切に思う」気持ちがある方なら、選手、審判、保護者、サポーターなど、どなたでも入部していただけます。個人、グループ、リーグ単位で入部できるので、あなたもぜひチームの一員になってください。
 
リスペクトF.C.JAPAN
 
 
大塚一樹(おおつか・かずき)//
育成年代から欧州サッカーまでカテゴリを問わず、サッカーを中心に取材活動を行う。雑誌、webの編集、企業サイトのコンテンツ作成など様々 な役割、仕事を経験し2012年に独立。現在はサッカー、スポーツだけでなく、多種多様な分野の執筆、企画、編集に携わっている。編著に『欧州サッカー6大リーグパーフェクト監督名鑑』、全日本女子バレーボールチームの参謀・渡辺啓太アナリストの『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』を構成。
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取材・文/大塚一樹 写真/サカイク編集部

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