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親子でチャレンジ

日中が短い冬はフットサル!親子で磨くプレーと考えるスピード

2013年11月 7日

キーワード:トラップフットサル考える力

 気温の急降下とともに、気がつけば陽が暮れるのが早くなりました。冬のトレーニングで困るのは、悪天候もそうですが陽が沈んでしまい外での練習が難しくなること。ナイター設備、照明があるグラウンドもありますが、いつも使えるわけではありません。そんな冬場の練習に最適なのがフットサル。以前サカイクでもご紹介した「ジュニア世代で600%の経験値の差が生まれる!?フットサル日本代表のミゲル監督から学ぶ」のように、季節にかかわらず、小学生年代の子どもたちには効果抜群のトレーニングでもあります。
 
 今回は、主にサッカーをやっている子どもたち目線で、フットサルの効能を見ていきましょう。いまではフットサル場も沢山ありますから、友だちを誘ってお父さんと親子フットサルというのもオススメです。まずは、なぜフットサルがサッカーの技術向上に役立つのかというお話です。
 
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■フットサル出身のテクニカルなスーパースターたち

 ロナウジーニョにロビーニョ、そして世界一テクニカルなサッカーを体現するバルセロナに加入後も輝きを放ち続けるネイマール。この3人に共通するある特徴とはなんでしょう? サッカー王国ブラジル出身? セレソン経験者? ドリブルが得意? すべて正解ですが、彼らは全員、子どもの頃にフットサルを熱心にやっていた「フットサル出身」のサッカー選手なのです。このほかにもイニエスタ、ビジャ、ダレッサンドロなど、名前を見ただけで華麗なトリックプレーが思い浮かぶ“テクニカル”な選手たちが、技術習得の最大チャンス期「ゴールデンエイジ」の時期に、フットサルに取り組んでいます。
 
「フットサルは僕のプレーの原点。狭いスペースから出口を見つけ、毎回異なるチャンスをモノにする。相手に予測を許すことが即、負けにつながる。チャレンジすること、リスクを背負うこと、ポゼッションすることの大切さを教えてくれた」
 
 これは「フットサルが自分のプレーを作った」と公言しているイニエスタがスポーツメーカーのCMで語った言葉です。
 

■チャレンジのチャンスを多く作ってくれるフットサル

 フットサルはサッカーよりもピッチが狭く、プレー人数が少ないのが大きな特徴です。自然とボールに触れる機会も多くなりますし、イニエスタの言うように「チャレンジする機会」を多く与えてくれます。1対1の状況が作りやすく、ディフェンスのプレッシャーも強い。こんな状況でロナウジーニョは得意のエラシコでなんとか相手を出し抜こうとしたでしょうし、ロビーニョはシザーズで隙をうかがい、ネイマールはまるでダンスするかのように狭いエリアをドリブルですり抜けて行く術を身に付けていたのでしょう。
 
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■重いボールでボールコントロールの感覚を養う

 もうひとつ、フットサルをやっている選手とやっていない選手では、ゴールデンエイジに絶対に身に付けておかなければいけない技術に、大きな差が出ると言います。
 
 日本人選手の「足りない技術」としてしばしば指摘される「トラップ」です。トラップに関する誤解は以前の記事「トラップとは、次のプレーに移りやすい位置へボールをコントロールする自分へのパス!?」も併せて読んでいただくとして、ボールストップだけでない、相手との距離感を測りながら自分が次のプレーに移りやすい位置にトラップをする技術がフットサルでは自然に身につくのです。
 
 ボールの重さも重要なポイントです。一般用のフットサルのボールは4号球とほぼ同じ大きさですが、重さと、空気圧が違います。あまり弾まないボールを使うため、ボールをコントロールする感覚をつかみやすいことが子どもにとってプラスに働くという指導者も多いのです。2013年のルール改正で、2014年の大会から全日本少年フットサル大会(バーモントカップ)はフットサル3号球を使用することになった※のですが、ブラジルやスペインでも12歳以下は、一般用のフットサルボールより小ぶりなサイズのボールで感覚をつかむということが多いようです。
 
 

■止まってなんていられない! 常にプレースピードとシンキングスピードを意識

 接触プレーに厳しく、正当なもの以外スライディングを認めていないのも大きな特徴です。フェアプレーを学ぶことはもちろん、フェアなプレーでどうやってボールを奪うか、ディフェンスの工夫が必要になってきます。ルール改正でチャージングやスライディングが認められましたが、子どもたちのトレーニングではこれを禁じてトライしてみるのもいいかもしれません。
 
 身体をぶつけ合うことを恐れてはいけませんが、こうしたルールを設けることで、たとえば身体の大きなお父さんと1対1になっても、子どもたちは果敢に「チャレンジ」することができます。親子でフットサルをした場合に生じる体格のハンデをなくし、子どもたちが技術やプレーのアイディアに専念できるのです。走る距離を考えれば、お父さんとしてもフットサルの方が始めやすいのではないでしょうか。やってみると思った以上に積極的にプレーに関わる時間が多く、体力がいることはあらかじめお知らせしておきます。
 
 プレースピード、展開の早いフットサルでは、ボールを受けてから次のプレーを考えていたのではあっという間にボールを奪われてしまいます。フルサイズのピッチと比べると、状況判断を求められるシーンが次々に現れ、サッカーのアイディア、考える力が身につく「頭のトレーニング」にもなります。
 
 子どもたちにとって、いいことずくめのフットサル。世界の名だたるクラブがこぞって取り入れているだけのことはありますね。日本では人工芝でやることが多いのですが、フットサルはその成立過程からいっても完全な室内競技です。フットサル場での練習ももちろんオススメですが、体育館の半面など空いたスペースで楽しみながらトレーニングはいかがでしょう?
 
 明日は、フットサル出身のスター選手を数多く生み出しているブラジルとアルゼンチンの秘密。サロン・フットボールとバビー・フットボールについてご紹介しようと思います。
 
※バーモントカップルール改正のJFA資料(PDF)
 
フットサルのテクニックがサッカーに役立つ理由とは?>>
 
 
大塚一樹(おおつか・かずき)//
育成年代から欧州サッカーまでカテゴリを問わず、サッカーを中心に取材活動を行う。雑誌、webの編集、企業サイトのコンテンツ作成など様々 な役割、仕事を経験し2012年に独立。現在はサッカー、スポーツだけでなく、多種多様な分野の執筆、企画、編集に携わっている。編著に『欧州サッカー6大リーグパーフェクト監督名鑑』、全日本女子バレーボールチームの参謀・渡辺啓太アナリストの『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』を構成。
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文/大塚一樹 写真/松岡健三郎、小林健志(バーモントカップ全日本少年フットサル大会2013より)

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