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お家でできるラダートレーニング!タニラダーで速くなろう

1対1に強くなる!効果的な"ひざ"の使い方とは?

公開:2020年5月 4日 更新:2020年5月20日

キーワード:アジリティスピードアップタニラダーラダートレーニング自主練谷真一郎足が速くなる

1人でかつ短時間で、省スペースでできるサッカーの動きの改善トレーニングとして、ジュニアからプロ選手まで、のべ2万人以上が実践した『タニラダーメソッド』。新型コロナウイルスの影響で、チーム活動ができないこの時期にぜひマスターして欲しい具体的な動きのテクニックについてご紹介します。

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■プロもやりがちな"やってはいけない走りのフォーム"

サッカーの試合中、相手選手がドリブルで向かってきたときに、フェイントに引っかかってステップが乱れ、かわされてしまう――。そのような経験をしたことのある人も多いのではないでしょうか? あるいは、相手のスピードアップについていけず、置き去りにされてしまったなんてことも...。でも、そこで「自分は足が遅いから」と下を向く必要はありません。プロ選手でも、ステップワークがうまくできず、相手に振り切られてしまう選手はたくさんいます。

谷さんがヴァンフォーレ甲府のトップチームのフィジカルコーチをしていたとき、多くの選手が正しいステップワークができずにいたそうです。

「とくに移籍してきたばかりの選手の中には"やってはいけない走りのフォーム"が習慣になっている選手が多くいました

谷さんが言う"やってはいけない走りのフォーム"とは何でしょうか?

「それは"走るときに、足を上半身より前でつく"ことと"かかとから地面に設置する"ことです。この2つは走りながら自分でブレーキをかけているようなものです。それに、上半身より前で足を地面につけると、ハムストリングス(太もものの裏)を痛める原因にもなります

タニラダー
上半身より前に足をつく、やってはいけない走り方の例

以前の記事でも紹介しましたが、速く走るための姿勢は「肩、ひざ、拇指球が一直線の状態」で、やや前傾姿勢で走ることです。上半身より前で足をつくこと、かかとから地面に接地することは、速く走る姿勢から大きくかけ離れています。

「ヴァンフォーレ甲府の選手たちに、ラダーを使ってトレーニングしたところ、かなり動きが改善されました。意識の高い選手は継続してトレーニングするので、動きが向上していきます。3分程度でできるトレーニングなので、続けやすいのもメリットです」

■お相撲さんもやっている!1対1に強くなる"ひざ"の使い方

谷さんは「脳からの信号によって筋肉は動きます。トレーニングによって、筋肉は反射的に動き出します。そのためには、正しい動きを繰り返すことが大切なのです」と言葉に力を込めます。

「サッカーの1対1の場面で、相手の動きに素早く対応するステップワークも、ラダーを使って向上させることができます。ポイントは"ひざをロックすること"です

ひざをロックするとは聞き慣れない表現ですが、どのようなものでしょうか?

「急にストップしたり方向転換をしたりするときに、ひざを曲げると遅くなります。ひざの曲げで勢いが吸収されてしまい、地面反力を得ることができなくなるからです。速く、強く動くためのポイントが『地面反力を得ること』だとお伝えしましたが、"ひざをロック"することで、地面反力を得やすくなり、素早い方向転換が可能になります

タニラダー
つま先を斜めにし、ひざをロックした状態

具体的には、どのようにすればいいのでしょうか?

「つま先を斜め前に向けた状態が、ひざをロックした状態です。右足の場合は10時の位置、左足の場合は2時の位置です。そして、上半身は進行方向に向けて、肩をひとつ分、中に入れます。これが、素早く方向転換をする方法です。さらに以前にも説明した、足裏のアーチで地面を踏み込めば完璧です」

ひざをロックするために、つま先を斜め前に向ける。これはわかりやすい動きです。つま先を斜め前に向けると、ひざが曲がりすぎないので、踏ん張りやすくなるそうです。

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つま先を斜めにすることで滑りにくくなる(右)

「お相撲さんの立ち会いを見ると、ひざをロックした状態で相手にぶつかっています。100kg以上、体重があるので、ひざが曲がりやすい足のつき方をするとケガにつながりますし、体重を支えきれません。相手にぶつかるためのパワーを地面から得るためにも、ひざをロックする動きは必須と言えます」

■ラダーを使えば効果的に"ひざをロック"できるようになる

ひざをロックする動きを身につけるためには、どのようなトレーニングをすればいいのでしょうか? 

「これもラダーを使うことで、スムーズに習得することができます。子どもたちに『つま先を、ラダーのマスの角に向けよう』というと、特別に意識しなくても、簡単に正しい動きを身につけることができます。ラダーがない状態でつま先を斜めに向ける動きを繰り返すと、徐々に適当な動きになったり、足を置く位置がずれてしまうので、トレーニング効果が得られないんですね。せっかく時間を取ってトレーニングをするので、効果がある方法でやってほしいと思います」


ひざをロックするやり方(タニラダー解説DVDより

ひざをロックして、上半身を起こして相手と正対することで、サッカーの1対1の対応が大きく変わります。ヴァンフォーレ甲府の選手たちも、ステップワーク、止まる動き、動き出しの速さなど、谷さんの指導で大きく変わり、J1のトップレベルの外国籍選手を相手に1対1の場面でボールを奪ったりと、優位に立つ場面が何度も見られました。

「地面反力を得るステップワークを身につけると、エネルギーのロスがなくなるので、持久力が上がります。上半身が起き上がることで視野も広くなりますし、1対1の対応にも強くなるので、サッカーが上手くなるんです。この部分は、多くの選手に伸びしろがあるので、ぜひラダートレーニングで身につけてほしいです」

ひざをロックして足裏アーチで踏み込み、地面からの力を得て前に進む。これはトレーニング次第で、十分に可能な動きです。ぜひトライしてみてください!

<< 前回:スピードアップだけじゃない!正しい姿勢を身につけてケガ予防

谷 真一郎コーチ(ヴァンフォーレ甲府・フィットネスダイレクター)

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筑波大学在学中に日本代表に招集され、柏レイソルで1995年までプレー。引退後は筑波大学大学院にてコーチ学を専攻し、その後、20年に渡りJリーグのクラブでフィジカルコーチを務める。500試合以上の指導経験を持ち、2012年にはJ2で24戦無敗のJリーグ記録に貢献。現在はヴァンフォーレ甲府で「フィットネス・ダイレクター」として活動の幅を広げている。

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取材・文/鈴木智之 写真/サカイク編集部

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