サッカーを心から楽しむための思いがけない方法!「無愛想」のススメ

2017年4月21日

子どもは失敗に敏感!うまくいっていない事には親が「無愛想」になって良いイメージを描かせよう

子どもがサッカーを心から楽しむために、親としてはどのような応援、心がけをしたらよいのかをお送りするコラム。
 
「無愛想のススメ」の著者で、自身もサッカー少年だったメンタルトレーナーの池田潤さんが、今回はご自身の受験時の体験からサッカーキッズの保護者に心がけてほしいことをお伝えします。
 
池田さんの言う「無愛想」とは「周りがどう思うかに左右されない」こと。無愛想力を身につけることで、子どもはのびのびと心からサッカーを楽しめるのです。第4回目は、「子どものメンタルの状態を高め、サッカーが上手くなるようにサポートするための親の在り方」がテーマです。
 
(紹介文:サカイク編集部・本文:池田潤)
 
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■人は自分の能力に制限をかけている。心の在り方が良くないと練習しても上達しない

今回は、どうすればお子様のメンタルの状態(心の在り方)を高めることができるのか、どうすれば質の高い練習をすることができるのか、試合で本来の力を発揮させてあげられるのかについて、メンタルトレーナーとしての視点からお送りします。
 
練習の質の向上、試合でのプレーの質の向上において大切なのは、本人自身がどれだけ良いメンタル状態でいるかどうかです。
 
サッカーをしていれば、もちろん得点を取る、アシストする、チームが勝利する、といった嬉しいことも経験するでしょう。ただ、一方で様々な望み通りにならない経験をすることになります。シュートが入ることばかりではないですし、ボールを奪われる、パスをミスする。さらに、チームが負ける、監督やコーチに叱責されるなど、様々な状況に遭遇するもの。上手くいかないときほど否定されることも増え、周囲の評価も下がるかもしれません。そうなればなるほど、自信を持ってプレーはできなくなります。
 
自信を持ってプレーすることができなければ、最大限の力を発揮することはできず、結局、結果も出ません。自分への否定や責め、他者の否定や評価によってメンタル状態が下がれば、うまくいかなくなるのです。
 
練習の段階においても、人は「自分はこれくらい」と思っているレベルまでしか練習することはできません。自分で制限をかけてしまいます。メンタルの状態が悪くなれば「自分はこれくらい」のラインはどんどん下がっていき、そのラインが下がるほどに練習に対するモチベーションも下がってしまうのです。
 
例えば、自分のイメージ通りにパスができなくても「まあ、いいか」「このくらいだろう」と思ってしまい、それ以上キックやパスと向き合うことはなくなります。真剣に向き合わないので、向上しません。ただダラダラと練習をこなすだけになってしまいます。
 
逆に、「こういうパスが出したい」という高い基準を持ち、さらに「最高のパスを出すことが自分には可能だ」と思えていれば、キックやパスと真剣に向き合うようになります。キックの強さやボールを蹴る際の角度、自分の癖、何が得意で何が不得意か、自分には具体的にどういう練習が必要なのか。そういったことを真剣に考えるようになる。そうやって向き合うようになれば、当然技術の向上スピードは格段に上がります。
 
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