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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

真面目過ぎてサッカーが苦行になっている息子にどう寄り添えばいいか問題

公開:2021年4月28日 更新:2021年7月 1日

キーワード:サッカーがつらいトレセン推薦プレーが硬いレギュラー落ち出場時間大谷翔平真面目自由なプレーができない

■子どもの心を守るために、外でたくさん褒められるより大事なこと

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(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)

 

よくお母さんたちは「家では褒めないから、外でたくさん褒めてほしい」などと言いますが、学校もサッカークラブもどうしても「評価」がつきまといます。家庭でたくさん認めてあげることで、子どもにとって一番の安全地帯として機能させなくてはいけません。

アスリートは、一般人より心が強いとか根性があると思われがちですが、実は「スポーツうつ」「アスリートうつ」といった疾患名があるように、こころの病になりがちな側面もあります。

エビデンスになるデータもあります。国際プロサッカー選手会が2014年に実施した「プロサッカーにおける心の健康問題の調査」によると、現役選手の38%、元選手の35%がうつもしくは不安障害に苦しんでいました(サッカー現役選手607人、元選手219人にアンケート)。

一般人を対象にした調査では、豪州で13%、オランダは17%なので、プロサッカー選手のメンタルヘルスは一般人よりもはるかに深刻なことがわかります。神戸でプレーするイニエスタも過去にうつだったことを明かしていますね。

息子さんはもしかしたら、同年代の子どもよりも精神的に成熟しているのかもしれません。そのため、結果を出せない自分を許せなくて、自分を追い込んでいくのではないでしょうか。そのことも、裏を返せば物事の理解力があるということです。

 

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島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てる テニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。
最新刊は『世界を獲るノート アスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
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文:島沢優子

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