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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

2018年1月24日

上手い子にバカにされる息子をどうにかしてあげたい問題

キーワード:コーチチームメイト保護者指導者自我

サッカーが上手いがゆえに、出来ない子をバカにする態度を取る息子のチームメイト。親も一緒に悪口を言う訳には行かないので思いとどまっているけれど、子どもが落ち込んだ時にどう声をかけていいのか悩んでいるそうです。同じようなお悩みを持つ親御さんもいるのでは?

自身もサッカー少年少女の母として子育てした経験を持つ、教育・スポーツジャーナリストの島沢優子が、読者の悩みに答える『蹴球子育てのツボ』。今回も、サッカーママの気持ちに寄り添うアドバイスを送ります。(文:島沢優子)

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※写真サカイクキャンプの写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません

<<わが子ばかり試合に出すコーチに我慢ならない問題

 

<サッカーママからの相談>

『負けん気が強いあまり暴言や暴力に及ぶ息子の問題』についてのお悩みがありましたが、その逆の立場にある場合、どのように対応したらいいか悩んでいます。

息子(10歳)のチームメイトですが、技術があり上手いので、出来ない子を自分より下にみている事もありバカにした態度をとります。

自分の意見を通したり、我をもろに出します。後片付けなども自分からしようとしません。

監督にも、サッカーだけではなく、子どもたちの態度などもみてほしいと相談しましたが『そう言う事は子ども自身から言えるようになれ』と言ってとりあってもらえません。

その子の親御さんは、自分の子どものそういう所は見てないので、知らないと思います。
その事を直接お話をしていいものか、角が立つのではと考えてしまいます。

息子はあまり自我が強くない子で、その子よりもサッカーも上手になって気持ちも強くなれば何でも言えると思うのですが、子どもも自分の実力の差があるのが分かっているのか、不満はあるが今は何も言えないようです。

その子から言われた事、やられた事で子どもが落ち込んでいる時にどのように言ったらいいのか悩みます。私も腹ただしく思う所もありますが一緒に悪口を、言う訳にもいかず監督もそんな態度だと、どう対応したらよいものか本当に悩みます。

あと、試合のメンバーから外された時にどのように励ましていいのか悩んでいます。どうして試合に出れなかったのか、子どもが自分で考えて行動に移してくれればいいと思うのですが、努力している事を知っているだけに何て言えばいいのか...

先輩ママである島沢さん、アドバイスいただければありがたいです。

 

<島沢さんのアドバイス>

メールありがとうございます。

了解しました。
お悩みを書かれたお母様のお気持ちを察すると......。
自分が上手いのを鼻にかけた若干暴れん坊なチームメイトに「文句を言われっぱなしのわが子を助けたい!」ということでしょうか。

結論から言うと、サッカーのコートの中で起きていることはクラブ側の範疇です。なので、お母さんの力の及ぶところではありません。コーチからは、『そう言う事は子ども自身から言えるようになれ』と言って、取り合ってもらえない、とありますが、それもある意味正論です。

本来なら子ども自身から言えない様子であれば、指導者としてその暴れん坊君にかかわっていかなくてはいけません。その方法はお母さんが冒頭でご紹介くださった『負けん気が強いあまり暴言や暴力に及ぶ息子の問題』に書いた通りです。

■子どものサッカーから離れてみる

ただ、このケース、指導者からのかかわりは本当にゼロなのかはご相談の文章だけではわかりかねます。

「取り合ってもらえない」と書かれていますが、お母さんはどのような言い方をされたのでしょうか。もしも、「あの子はひどい。うちの子がかわいそう。何とかして」と、相手の子を攻撃するようなニュアンスで伝わってしまったのだとしたら、コーチからは「わが子のことしか考えない過干渉な保護者」と見られてしまったかもしれません。

日ごろから多くの指導者に話を聞きますが、彼らが対応に一番頭を抱えているのが過干渉な保護者です。もしも、その子の態度が原因で、お子さんが「練習に行きたくない」「サッカーをやめたい」と言い出したのであれば、「コーチ、すみません。息子の話を聞いてもらえませんか?」とまずはお願いするとよいでしょう。

そこまでの状況でないのであれば、コーチが言うようにほっとけばいいのです。ほっとくだけでなく、お母さんは少しお子さんのサッカーから離れましょう。

■あえて「何もしない」も子育て

なぜなら、お子さんがかわいそうに感じてしまって、お母さんの心がひどく傷ついているように見えるからです。これまでの連載で何度か書きましたが、お子さんの気持ち(辛い、悔しい)に共感してもいいけれど、「お母さんも辛い、悔しい」と同化してはいけません。そうなると、正しい判断ができづらくなります。

今のお母さんの状態は、同化してしまっているように見えます。同化して自分も傷ついていると、相手の子のお母さんにクレームを言いたくなります。いじめられた子の親が、いじめた子の親に文句を言うのと同じ構図です。しかし、明確ないじめであっても、親同士が対決してしまうのは解決になりません。

お子さんを傷つけられたお母さんは、そのことを相手の親に言えば気持ちはスッキリするかもしれません。でも、お母さんが「角が立つ」と予測されている通り99%こじれます。

「子どものケンカに親は口を出してはいけない」と言いますが、このケースはケンカとも言えない状況です。しかも、息子さんがそれを望んでいるとも思えません。

結論はこれ一点。「何も言わなくていい」です。

次ページ:気を回しすぎると逆に自我を出す目を摘んでしまうことも

あなたが抱えるお悩みに、先輩サッカーママ島沢優子がお答えします!

※ご相談者様のお名前、チーム名等は掲載いたしませんのでご安心ください。

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文:島沢優子

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