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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

2017年12月20日

わが子ばかり試合に出すコーチに我慢ならない問題

キーワード:お父さんコーチプレーヤーズファーストレギュラー保護者

ボランティアコーチが自分の息子ばかり試合に出すことに我慢ならないとのご相談をいただきました。おかしいと言えば息子が試合に出られなくなるから我慢するしかない...。との事ですが、本当に黙っていることが子どもたちにとって良い事なのでしょうか。

自身もサッカー少年少女の母として子育てした経験を持つ、教育・スポーツジャーナリストの島沢優子が、読者の悩みに答える『蹴球子育てのツボ』。今回は、子どもたちのために大人が取るべきコミュニケーションについてアドバイスを授けます。(文:島沢優子)

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※写真はU-12ワールドチャレンジの写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません

<<コーチから説明もなくBチームに突然落とされた息子が心配だ問題

<サッカーママからの相談>

小学5年生の息子がサッカーをしています。ボランティアコーチについての相談です。

ボランティアですが、熱心に活動されている点については感謝していますが、その方の子どもがチームにいて、自分の子ばかり試合に出します。

スタメンになりたくて22名が必死に練習に取り組んでいるなか、その子がひとり椅子に座ってアイスを食べていることもありました。

そのことをおかしいと声をあげることはできません。なぜならコーチに嫌われて試合に出れなくなるからです。

監督もそこは黙認です。毎週、ボランティアで試合に帯同してもらっているからだと思います。またチームのやり方に口出ししないで欲しいということを事あるごとに言われています。

そのほかにも理不尽な事は多々ありますが、保護者としては我慢しなければならないのでしょうか?

<島沢さんのアドバイス>

メールありがとうございます。

相談者のお悩みは、ボランティアのコーチがわが子を贔屓することのようです。

お父さんコーチに関する周囲の声のなかで一番多いのが、この話題です。

逆に、攻撃的なポジションも出来て技術の高いわが子に、守備的なポジションばかりやらせて我慢させるお父さんコーチも少なくありません。他の子があまりやりたがらないゴールキーパーをずっとやらせる方もいるようです。

いずれも、少年サッカーがずっと抱え続けている二つの課題を象徴しています。

■「子どもたちのため」を大人が一丸となって考える

ひとつは、ボランティアの「お父さんコーチ」は難しい役どころで、なかなか「こんなお父さんコーチがいいね」という理想形を築けていません。とりわけそのクラブが勝利至上的な考え方で指導している場合、全員出場させたりしないため余計にこじれる元になります。

もうひとつは、多くのチームがコーチ同士できちんとコミュニケーションをとって指導や運営の質を高めていくことがなかなかできません。

相談者様が書かれているように、毎週ボランティアで試合に帯同してもらっているという遠慮があってか、このチームの監督さんもお父さんコーチのふるまいについて黙認されている。つまり「子どものためにどうしたらよいか」というようなことを、大人たちが一丸となって考えることができないようです。

(本当にその通り。監督も、コーチも。もっとみんなで考えてくれたらいいのに)

ここまで読まれて、そう思われたでしょうか?


もし、そう思われたのなら、保護者のみなさんも「子どものためにどうしたらよいか」というようなことを、一丸となって考えられないでしょうか。

■本音で話さなければ、本質には近づけない

子どもたちが頑張って練習をしているときに「ひとり椅子に座ってアイスを食べていた」ら、その場で地域の大人として注意すべきです。そのことで、そのお父さんコーチが「チームのことは任せてほしい」と反抗してきたら、初めてそこで話し合いができるのではないでしょうか。

よく考えてみてください。

「そのことをおかしいと声をあげることはできません。なぜならコーチに嫌われて試合に出られなくなる」
と思っているから、何も言わないお母さんたち。

お父さんコーチの理不尽なふるまい(具体的にどんなものなのかわかりませんが、もしあるのだとすれば)があっても、車出ししてもらっているから何も言わない(のかもしれない)監督さん。

どちらも、状況は同じですよね。

まずは保護者同士、本音で話してみてください。

そのコーチの方が、そんなにわが子だけしか試合に出していないのか?
であれば、その理由は何か? もしかしたら、試合に勝たなければと思い過ぎて、技術の高いわが子を出場させる機会が多くなってしまうのかもしれません。

ほかの指導面はどうなのか?

その方の存在は100%、子どものためになっていないのか?

話し合って、やはりコーチに改めてもらう部分はるよね、となれば、監督さんも同席して話し合ってみてはいかがでしょうか。

「本音で話さなければ、本質には近づけない」

インクルーシブ教育といってさまざまな子どもが同じ教室で学ぶ小学校の校長だった女性が教えてくれた言葉です。

互いに気遣いあって本音を言わずに黙っているチームで、子どもは成長できるでしょうか? ぜひ、子どもの成長のためにどんなチームがいいのか? ということを軸にして、話し合ってみてください。

次ページ:子どもたちのために意識すべき「プレーヤーズファースト」の概念

あなたが抱えるお悩みに、先輩サッカーママ島沢優子がお答えします!

※相談の文言をご紹介させていただくこともあります。その際はプライバシーには配慮します。

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文:島沢優子

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