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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

2017年12月13日

コーチから説明もなくBチームに突然落とされた息子が心配だ問題

キーワード:サポートレギュラー保護者指導者母親父親補欠

地域のサッカークラブでAチームとして試合に出ていたのに、ある日突然Bチームに。子どもが直接理由を聞いても教えてくれないコーチの姿勢に親としても不信感を抱いてしまう。このような時、ショックを受けている子どもをどうサポートしたら良いのでしょう。

自身もサッカー少年少女の母として子育てした経験を持つ、教育・スポーツジャーナリストの島沢優子が、読者の悩みに答える『蹴球子育てのツボ』。今回は、成熟した大人として子どもを正しくサポートするためのアドバイスを送ります。(文:島沢優子)

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※写真はサカイクキャンプの写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません

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<サッカーママからの相談>

小2男子の子を持つ母親です。地域の活動の中でサッカーがあり、毎週練習に参加して頑張っていました。一緒のスクールに通う友達もいて、Aチームに選ばれ張り切っていました。

ある日のことですが、練習はいつも通りAチームでしていたようですが、練習が終わったあとユニフォームが配られ確認したところ、Bチームにかわっていたそうです。

コーチに確認したようですが、ただ「代わった」というだけで特に説明がなく、息子は納得いかなかったようです。

スポーツは実力の世界ですから、実力のある選手が選ばれるのはしかたがないと思いますが、あくまで地域の活動ですしクラブチ―ムでもありません。

なかにはクラブチームの活動を優先し、地域の練習には参加できなくても上手いというだけで選ばれる子がいて違和感があります。

コーチも勝ち負けを最優先にしているように思います。

今回の件で本人は相当ショックだったようですが、しっかり話を聞いて、親として話をしたので練習は続けています。

大人になっても理不尽なことはあるので経験としてはよかったかもしれませんが、コーチに対して不信感でいっぱいです。

子ども同士の関係や本人がサッカーが好きという気持ちは尊重したいですが、私がずっともやもやしています。

また同じようなことが起きたらと心配していますが、心配しすぎでしょうか?

<島沢さんのアドバイス>

メールありがとうございます。

お気持ち、察します。お子さんがしょげかえっているのを見るのは辛いですね。

とはいえ、お母さん自身がお子さんの身の上に起きたことに対し、少々敏感すぎるように見えます。

お母さんはご自分で薄々気づいていらっしゃるのではないですか? メールの最後に、「また同じようなことが起きたらと心配していますが、心配しすぎでしょうか?」とご自分を振り返っていますね。

ご相談の文だけでしかこちらは判断できないので、「いや、そうじゃない」と思われたらごめんなさい。あらかじめ限界があることを知ったうえで、この先をお読みください。

■成熟した大人として正しいサポートをする

お母さんの「もやもや感」は、恐らく、息子さんがサッカーを続けている限り永遠に続くと思われます。もやもやせずに済むのは、息子さんが大人になるまで常にチームのエースとして活躍し続けるか、お子さんが早々にサッカーをやめたときでしょう。

なぜなら、親はわが子の最大のファンです。ファンは、自分のアイドル選手に対し、客観的で冷静な見方は永遠にできません。試合に出ていても「このポジションじゃなくて、あっちのほうが向いているのにね」と小声で文句を言い、出なくなればなおさら「うちの子のほうが絶対うまいのに」と心の中で肩を持ちます(私じゃありませんよ)。

でも、私たちは親であるとともに、成熟した(と思われる)「大人」です。大人の態度で接し、大人の言葉で子どもに進むべき道をつくるお手伝いをしなくてはいけません。それができる親御さんのお子さんが、サッカーで成長するはずです。

念のためにお伝えしますが、この「サッカーで成長する」の意味は、トレセンに選ばれるとかそんなことではなく、人間力を磨けるかどうか、を指しています。

私は、少年サッカーコーチの神様と言われる池上正さんと『少年サッカーは9割親で決まる』という本をつくりましたが、親御さんが大人として正しいサポートができるかどうかは非常に大きな要素だと思っています。

■コートの中のことは指導者に任せる

では、大人として、お子さんのケースをどう考えればよいのか。

まず、一番心がけてほしいことは「サッカーのことはコーチに任せる」ということです。私が気になったのは「今回の件で本人は相当ショックだったようですが、しっかり話を聞いて親として話をした」という部分です。

また次があるよ。頑張ればいいよ。Bチームでも試合できるよ」と話せたでしょうか。もし、そうではなく「クラブチ―ムの活動を優先して練習に参加できなくても上手いというだけで選ばれるなんてひどいね」とか、「いきなりBにするなんてひどいね」といった内容を伝えていたとしたら、「お母さん、間違ってたわ」と訂正しておいた方がいいでしょう。

試合のメンバーや、ポジション、出場時間など、サッカーのコートのなかのことは、100%指導者に任せるべきです。子どもはコーチを信じて指導を受けているのですから、疑ったり、嫌いになってしまうと、サッカーが楽しくなくなります。楽しめないのだから、スムーズに上達できません。

よって保護者は、コーチを嫌いになることに加担してはいけません。もちろん、暴力や暴言があれば話は違いますが、試合でBチームに替わったことが「理不尽」ととらえるのは、違うような気がしますし、そのことだけで「不信感でいっぱい」になるのも、やはり冒頭の話になりますが、お母さんがわが子のサッカーに対し、少々シリアスになり過ぎているように思います。

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あなたが抱えるお悩みに、先輩サッカーママ島沢優子がお答えします!

※ご相談者様のお名前、チーム名等は掲載いたしませんのでご安心ください。

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文:島沢優子

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