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蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~
他の子よりできなくて恥ずかしいゆえにふざけてしまう息子、どうしたら集中してサッカーできるのか問題
公開:2026年7月22日
周りの子よりサッカーに通う頻度が少なく、みんなが上達していく中で悔しさを感じている息子。できないことが恥ずかしくてふざけたり、相手への声かけが強くなることも。
サッカーは頑張りたいみたいだけど、集中が続かないことに親として強く言いすぎてしまうことがある。どうしたら集中が続くようになる? と悩むお母さんからのご相談。
スポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、悩めるお母さんに日本サッカー協会のハンドブックなども元に、6つのアドバイスを送ります。
(構成・文:島沢優子)
(写真は少年サッカーのイメージ ご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)
<サッカーママからのご相談>
小学1年生で、サッカーを始めて1年ほどになります。週2回通っています。
周りのお友だちは週4回ほど通っている子も多く、上達していく中で本人もできないことに悔しさを感じているようです。
最近、ふざけてしまったり、相手への声かけが強くなることがあり気になっています。本人も、できないことが恥ずかしくてふざけてしまう時があると言っています。
サッカー自体は頑張りたい気持ちはあるようですが、集中が続かないところや切り替えが気になっています。
私も言いすぎてしまうことがあり、どう関わっていくのが良いか、集中して取り組めるようにするにはどうしたらいいか相談させてください。
<島沢さんからの回答>
ご相談ありがとうございます。
週2回、どこに通っているのかは書かれていませんが、試合についての言及がないのでサッカースクールでしょうか。そのあたりはともかく、「お母さん専用の子育てのツボ」を今回6つほどお伝えしたいと思います。
■アドバイス1 肩の力を抜こう まだ小学1年生、ジャッジはやめて
1つめ。まずは「肩の力を抜きましょう」。この一点です。相談文を読んだだけで、子育てに力が入り過ぎています。息子さんはわずか6歳の小学1年生。保育園もしくは幼稚園を経て小学生になってまだ3か月ほどです。そこをあらためて認識してください。
高校や大学までサッカーを続けるとすれば取るに足らないこと。
彼のサッカー人生はこれからまだ十数年あるのに、始めたばかりの1年でわが子は集中が続かない、切り替えが気になるといったジャッジをするのはやめましょう。
もっといえば、子どもが楽しんで集中できるメニューや指導が少し足らない可能性もあります。コーチも手探りで頑張っているのでしょうから、もう少しゆったりと温かい目で見守りましょう。
■アドバイス2 親に本音を言えるのは良いこと、このまま感情を受け止め続けて
2つめ。ご相談文に「ふざけてしまったり、相手への声かけが強くなることがあり気になっています。本人も、できないことが恥ずかしくてふざけてしまう時がある」と書かれています。
想像するに、息子さんに「どうしてふざけたり、強く言ってしまうの?」とお母さんが問いかけたのでしょう。それに対し「できないことが恥ずかしい」と息子さんは自分の気持ちをお母さんに吐き出しています。
お母さんに本音を言えるのはとても良いことです。ぜひこれまで通り、息子さんの悔しさや恥ずかしさといった感情をこのまま受け止め続けてください。
■アドバイス3 心理的な安全性を確保してあげて
3つめ。一方で「できないことが恥ずかしい」と伝えられたお母さんが、それに対してどう答えたのかが気になります。
できれば「できないことは恥ずかしいことじゃないよ。いつかできるようになるよ。まだ低学年なんだからいまはサッカーを楽しんでほしいな」と伝えてもらえたらと思います。
もう一点「できない=恥ずかしい」という気づきは、この時期に発達する自我の芽生えであり、悪いことではありません。このような本人の「できない、恥ずかしい」という強い気づきがあるからこそ、お母さんを含むまわりの大人が「できなくても大丈夫だよ」と心理的な安全性を確保してあげることが重要です。
■アドバイス4 「頑張ってるからいつかできるよ」など肯定する態度に切り替えて
4つめ。多くの大人が「できるまで練習しろ」とか「なんでできないの?」などと追い込むような態度になりがちです。
ご相談文に「私も言い過ぎてしまうところがある」と書かれているので、お母さんも上記と似たような対応をしてしまったのかもしれません。
まだ遅くはないので、否定するのではなく「頑張ってるからいつかできるよ」と肯定する態度へと切り替えてください。
そういったことを裏付けるように、文部科学省のホームページ「児童生徒の発達の支援」(※サイトのリンクは関連記事1)に、以下のような趣旨の文章が記されています。
小学校低学年においては、まず安心して学べる居場所である学級集団を確立し、教師が提示する課題を自らの学習課題として捉え、「分からないこと・できないこと」を「分かること・できること」にする過程が学習であることや、「分からないこと・できないこと」を他者に伝えたり助けを求めたりすることが重要なのです。
■アドバイス5 他の子との「比べ癖」を手放そう
5つめ。息子さんが「できないことが恥ずかしい」と言った話に戻りましょう。
これを考えると、お母さんはもしかしたら他のお子さんと比べていないでしょうか? そこで「でも、島沢さん、お友達のA君はすごく集中できているんです」と言いたくなるかもしれません。
息子さんが身を置く集団のなかには集中できる子がいるかもしれませんが、子どもによって発達のスピードは異なります。子どもの発達学から言えば、小学生中学年くらいまでは集中が続かないのは当たり前です。
他の子のようにできてないから恥ずかしい。そんな親の気持ちを、子どもはたやすく見抜きます。親御さんが比べている間は、お子さんは苦しいはずです。ストレスがあると、子どもでなくても人は意欲的になれません。意欲が湧かなければ、集中できません。このような「比べ癖」を手放しましょう。
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