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サッカーを「習い事」にしてはいけない。サッカーで子どもを伸ばす親のスタンスとは

公開:2022年2月10日

キーワード:サッカーサッカースクール主体性好奇心少年団習い事

大人になってから学ぶサッカーの本質とは」を運営し、育成年代のサッカーの本質を伝える活動をしているKEI IMAIさんに、子どものサッカーを「習い事」と捉えることについて聞きました。

子どもにサッカーをやらせたい親御さんはたくさんいます。

親同士で、「習い事なにやってるんですか?」という会話になると、
「水泳と、英語とサッカーと...」
このように返すお母さんさんお父さんは結構いると思います。

でも、長くサッカーをしてきた身として、サッカーを指導してきた身としてもお伝えしたいのは、サッカーを習い事と思わないでほしいということです。

今回は、子どもにサッカーをさせたい、サッカーを楽しんでほしいと思っている親御さんが心得ていてほしいことをお伝えします。
(構成・文:KEI IMAI)

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【関連リンク】子どもが心からサッカーを楽しむために大切にしてほしい親の心得「サカイク10か条」

 

■どうして「習い事」と捉えない方がいいのか

どうして「習い事」と思わないでほしいのかというと、サッカーを教わる、教えてもらうという受け身の姿勢が、サッカーというスポーツの本質から遠ざけてしまうからです。

サッカーは教わるものではありません。

楽しい、プレーしたい、もっと上手くなりたいという気持ちを育み、子ども自らの主体性を引き出すことが我々大人の役目です。

子どもは、何のためにサッカーをするのでしょうか。

サッカーを楽しむためです。そしてサッカーを通じて仲間と繋がり、成長します。

 

■上手くするために育むべきものは好奇心と主体性

では、どうしたら成長できるのかというと、自分がやりたいと思って決めたことで、これまで出来なかったことができるようになること、そうなるまでに楽しくも苦しみが伴うことを知ることです。勝つことの喜びを、負けることの悔しさを知ることです。

これらをサッカーで経験し、もっと上手くなりたい、もっと成長したいと子どもたち自身が思えることがとても大切なことです。

ですから、サッカーを習い事としてやらせないでほしいんです。強制しないでほしいのです。

サッカーを上手くさせたいという気持ちはコーチたちも同様です。だからこそ、育むべきは子どもの好奇心であり主体性です。

サッカーって面白い、楽しい! と思わせて、「上手くなりたい」という気持ちを育み、上手くなるための環境をつくるのがサッカークラブの役目です。

「上手くなりたい」という気持ちは、強制によって育まれるものではありません。サッカーという真剣な遊びの中で育まれていきます。

サッカーの本質は遊びです。

サッカーがしたいと思わないと、当然サッカーは上手くなりません。サッカーをしなきゃいけない......、と思いながらプレーしたところで上手くなりません。

 

■夢中でサッカーをしている子どもが上手くなる

元陸上選手の為末大さんは著書『生き抜くチカラ: ボクがキミに伝えたい50のことば』の中で「努力は夢中には勝てない」という言葉を残しました。

私自身の子供の頃をふり返ってみると、夢中でプレーした積み重ねが成長に繋がっていたことがわかります。

楽天大学の学長である仲山進也さんと元東京ヴェルディで活躍された菊原志郎さんの共著『サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質 才能が開花する環境のつくり方』にはこう書いてありました。

ーー夢中で試行錯誤ができる子とできない子の違いって、何でしょう?

主体性ですかね。こういう練習は、子ども同士でやるのが一番楽しいんですよね。大人がいると、どうしても大人の視線やミスを気にして伸び伸び練習できないですから。

JFAアカデミーのときは、「今日は、コーチは何も言わないよ。失敗してもいいから自分たちで考えて、仲間と力を合わせていろいろやってごらん」という「ノーコーチングデー」を設定してました。

出典:サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質 才能が開花する環境のつくり方より

夢中でサッカーができる、試行錯誤できる環境が一番成長に繋がります。

どんなに最先端の練習メニューも、夢中でプレーする子どもたちの前では無力です。夢中になる仕掛けが上手い大人が子どもを成長させます。魔法の練習メニューは存在しませんが、魔法のコーチングは存在するということです。

子どもたちの気持ちをノセる指導者の元で子どもたちは伸びていきます。

 

■サッカーを強制し、プレーを矯正するチームは少なくない

長くジュニアサッカーを見てきましたが、未だに子どもたちにサッカーを強制し、プレーを矯正してしまうチームが少なくありません。

ジュニアユース、ユースに上がり競技志向になっていけば多少そのようなアプローチがあるのも理解できます。しかしサッカーを始めたばかりの子どもに強制や矯正することは不要だと思います。

チームを見極めるためには、練習だけではなく、ぜひ試合も観てほしいです。試合中、コーチがどんな声掛けをしているか、どんな振る舞いをしているか見てください。

偉そうにふんぞり返って、子どもたちにコーチングとは程遠い怒号が聞こえてきたら要注意かもしれません。

もちろん時には厳しさも大事です。でも、試合での指導者の態度は見極める上で参考になると思います。

 

■信じて任せること、先回りして教えてしまうことで失ってしまうもの

チームに子どもを預けたら、親御さんは余計な口を出さないことです。

子どもに「もっと練習しなきゃ」とか「なんでシュートしないんだ」など、余計な口を出して気持ちを壊さないようにすることが大事です。成長が早い子も遅い子もいます。周りができることができなくても焦らずに、見守ることが重要です。

また、よく見かけるのが答えを先回りして教えてしまうことです。先回りして教えてしまうと、教わる側が自分で発見する喜び、成長する喜びを失ってしまいます。

成長のタイミングも成長の仕方も人はそれぞれ異なります。

だからこそ難しく、面白いんです。

教えるのが上手い人は、決して教えすぎません。その子が自ら考え、自分でその技術を獲得するための余白をちゃんと残します。先回りして教えてしまうことで失ってしまうことを理解しなければいけません。

子どもがサッカーを楽しくプレーするために、サッカーを習い事にせず、好奇心と主体性を育み、夢中になれるように、信じて任るようにしていただけたら良いなと思います。

★この記事はサカイク10か条の項目第1、2、3、5項に該当します

 

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KEI IMAI
桐蔭横浜大学サッカー部時代に風間八宏氏にサッカーの本質を学んだ後、育成年代(主にジュニア)の指導に5年ほど携わる。その後半年間、中南米をサッカーしながら旅をし帰国。ブログ「大人になってから学ぶサッカーの本質とは」を運営し、サッカー育成年代の取材、指導者や現役選手にインタビューをしサッカーの本質を伝える活動をしている。

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