考える力

2017年8月18日

サッカーが上手くなるためのビデオ映像の使い方 スペインのトレンドは......

前回はスペインのバルセロナで指導者として活躍する坪井健太郎さんによる「伸びる選手の保護者」の傾向についてのお話を紹介しましたが、今回は「保護者が知っておくとためになる映像の使い方」がテーマとなります。(取材・文:小澤一郎)
 
Jリーグで活躍するプロ選手やプロ入りが期待される大学生向けにプレー分析を行っている坪井さんはまず、スペインの育成年代における映像活用のトレンドを次のように説明します。
 
 
<<日本とスペインの比較検証でわかった「伸びる選手の保護者」の傾向とは
 

■小学生年代でも映像分析、課題抽出、練習のサイクルが出来上がっている

「日本でも低年齢からの動画撮影が一般的になってきています。スペインでも小学生のカテゴリーからチームで試合のビデオを撮って、監督がその映像から課題を抽出してそれを練習のために使うサイクルができあがっています」
 
「プロレベルになるとそのサイクルが更に早くなっていて、試合を撮影してその反省を次の練習に落とし込むのではなく、今行われている練習を撮影してリアルタイムに改善を加えるようなフィードバックが行われています。こうしたフィードバックと実行のサイクルは欧州トップレベルに行けばどんどんスピードアップしています。ちなみに、来季はCEエウロパのユースA(U19)を指導することになりますが、分析用のスタッフを揃えてプロのように練習からビデオ撮影をし、フィードバックのサイクルを速くする予定です」
 

■保護者が撮影するときのポイント

登壇したイベントで保護者が撮影した映像を用いて小学生向けのプレー分析のデモを行った坪井さんは、保護者がビデオ撮影する場合の注意点についても触れました。
 
「当たり前のことかもしれませんが、カメラのアングルは全体が見えるところがいいです。可能であれば撮影場所はハーフラインの延長線上、コートの真ん中が望ましいですね。撮影において重要なのはズームです。ズームを調整する時、あまり近くまでズームしてしまうとピッチ全体が見えにくくなりますし、他の選手との関係も見えなくなるのでできれば少し引いた状態で撮影した方がいいでしょう」
 
「理想は、テレビ中継されているプロの試合のような映像です。常にそういう距離で撮るのは難しいでしょうが、次のプレーが展開されそうなエリアを映像に入れておくことは意識してもらいたいです。ボール周辺を撮ってはいるけれども、例えば前方へのパスが出てきそうな時には先にカメラをずらして前方のエリアを入れておくということです。ボールの後追い映像になってしまうとパッとスルーパスが出た時に、相手のDFラインや受け手の味方がカメラに収まっておらず、それが正しいパスだったのかどうかの判断を下し難くなります」
 
保護者として自分の子どもが出場した試合の映像を撮影して自宅でプレー分析するようなことはしないでしょうし、親がそこまですることは前回の記事にあるような「介入」に当たりますので避けるべきです。しかし、坪井さんがアドバイスしたようなポイントで撮影することで自宅に帰って子どもが「自分のプレーを見直したい」という時に選手自身が振り返りやすい映像になっているはずです。
 
次ページ:プレー分析に必要な3要素

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