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おれならできる!その"自信"は子どもを成長させる起爆剤 皆本晃×片山堅仁対談2

公開:2015年5月18日 更新:2021年1月27日

フットサル選手として2年間をスペインで過ごしたフットサル日本代表・皆本晃選手(府中アスレティックFC)と、高校卒業後にアルゼンチンやブラジルにサッカー留学していた元フットサル日本代表候補・片山賢仁さん(元・シュライカー大阪)。今回は、純然たる日本人のおふたりが海外に出て、フットサルやサッカーを通して感じたことを語る対談企画の後編をお届けします。
 
片山さんがアルゼンチンの4部リーグで出会った、とんでもなく下手だけど結果を出し続ける選手。その選手は、皆本選手が強調する“自信”という武器を持っていたそうです。自信を持つことの大切さを、いま一度、子どもと一緒に考えていきましょう。(取材・構成/澤山大輔 写真/田丸由美子)
 
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<<対談1:なぜ、海外の子どもたちは8歳で自立できるのか?
 

■アルゼンチンで実感したメンタルトレーニングの効果

――片山さんは南米でもプレーされていましたが、南米でもフィジカル・メンタルについては細かく管理されているのですか?
 
片山 クラブによって差はありますけど、上のクラブに行けばすごく徹底されています。フィジカルはもちろん、メンタルの部分も重要視しています。ぼくがいたクラブは4部だったんですけど、メンタルトレーナーが週に2、3回やってきて、練習後に必ずメンタルトレーニングを1時間くらいやっていました。
 
――どういった内容のメンタルトレーニングをするのですか?
 
片山 例えば、全員を仰向けにして寝かせて、「ここは島だ。全員が島にいて、ここを脱出するにはどうしなきゃいけないか考えてみろ」ってイメージをさせてみたり。そこを抜け出すには皆の力が必要だ、ということを子どもたちにイメージさせてチーム力をつけさせるんです。
 
 あとは実際に「自分たちの目標は何か」ということを言います。他にもグループに分かれて、ビート板みたいなものを転々と置かれて、新聞紙を渡されてそれをうまく使ってゴールまでたどり着くという課題を与えられたり。要は、全員で協力して課題を達成するグループワークです。
 
最初は「やる意味あるのかな?」と思ってましたけど、あるシーズン途中でチームがうまくいっていない時にグループワークの回数を増やしたんです。そうしたら、その年は優勝して3部に上がりました。少なからず(成績に)関係あるのかなと思いました。海外の(有力な)クラブには絶対といっていいほどメンタルトレーニングコーチがいて、すごく重要視されています。個人としてもチームとしても、メンタルにフォーカスすることは大事だと思います。
 
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■根拠がなくてもいい。自信を持つことで結果は変わる 

――W杯で優勝したドイツ代表もメンタルトレーニングコーチがいました。ブラジルW杯の開幕前にヘベテスやドラクスラーといった選手が交通事故を起こした際にも、彼らの動揺をメンタルトレーニングコーチが立て直したという話です。恐らく、それがなかったらドイツの優勝はなかったのではないかと思います。
 
片山 やはりメンタルはすごく大事ですよね。
 
皆本 多くを占めてるなと思います。メンタルっていうか、ぼくは“自信”という言い方をするんですけど、自信を持ってやることで相当変わります。本当は根拠がないものでも、自信を持ってることで全然結果も変わるものです。
 
片山 そう、海外の選手って根拠のない自信を持ってるやつがすごく多い(笑)。「いや、誰がどう見てもお前へたくそだよ」というやつも、根拠のない自信を持っている。ぼくがアルゼンチンの4部でプレーしていたころ、チームメイトに、すごく下手くそな選手がいました。でも、なぜか点を取る。ぼくが帰国して1年後くらいにFacebookを見たら、彼は2部のチームと契約して9番をつけていました。
 
ぼくら4部のころのチームメイトが知っている彼の力量では、2部のチームと契約なんて絶対に無理なはずなんです。でも、試合に出てない時もつねに「オレ、天才だから」「オレだったら10点取るよ」と言って、結果1点しか取ってない(笑)。でも、1点は取るんです。ブレないんですよね。ピッチの外でも「オレかっこいい」とか言ってるんですけど、実際は正直まったくそんなことない(笑)。でも、そういう根拠の無い自信も、すごく大切だと思うんです。
 
――反省することはもちろん大切ですが、「自分にダメ出しをしない」ことも、すごく大事です。それがいいところでもあるのですが、日本の選手はどちらかというと謙虚で、どうしても自分にダメ出しする傾向が強い。
 
片山 わるいときは絶対あるけど、それをどれだけ少なくできるかは、つねに自信を持てるかどうかに関わってくると思うんです。例えば悪いプレーが続いたときに「でも、おれはできる」と思って、結果として点を取ってしまう。そういうことは、(皆本)晃さんが言う自信なんだと思います。
 
次ページ:自信を持つことで、子どもの可能性は広がる>>
 

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取材・構成/澤山大輔 写真/田丸由美子

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