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川崎フロンターレU-10の「運ぶドリブル」の練習を少年団で実践するには?メニューのアレンジ方法を解説

公開:2022年4月 8日 更新:2022年4月 9日

「サッカー指導者のためのオンラインセミナー『COACH UNITED ACADEMY』」では、Jクラブや街クラブの指導者が実演する、トレーニング動画を配信中だ。

動画の視聴者や読者から「トレーニングの内容が、自分のチームには難しい」「動画に出ている選手のレベルが高く、自分のチームのレベルに合わない」など、「どうやって、自分のチームに取り入れればいいの?」という悩みをいただいた。

そこで今回は、筑波大学大学院サッカーコーチング論研究室で研究活動をする傍ら、選手育成や普及活動を行う内藤清志氏に、COACH UNITED ACADEMYで配信している動画を、「どのようにアレンジすれば、自分が指導している年代やレベルのチームでも実施できるのか」をテーマに解説してもらった。

今回の対象となる動画は、川崎フロンターレU-10が実践する「個でボールを運ぶトレーニング」。これを読めば、トレーニングの仕方や考え方の理解が深まること間違いなしだ。(文・鈴木智之)

(※COACH UNITEDからの転載記事になります)

川崎フロンターレU-10の
トレーニングの詳細はこちら

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目的の現象が出ない時は人数を減らしたオーガナイズに変更する

川崎フロンターレU-10が実践するトレーニング。まずは、「1対4」のトレーニングからどうアレンジを加えていくとよいのかを解説していただいた。

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設定としては、グリッド内に攻撃の選手が1人入り、周囲に守備役を4人配置。コーチのパスを受けた攻撃の選手が、4人の守備をかいくぐり、グリッドの外にドリブルでボールを運べば勝ちとなる。(守備側の選手はボールを奪った後、守備同士で4本ダイレクトパスをつなげば勝ち)。

【内藤さんの提案】
このトレーニングは「どのコースにドリブルでボールを運ぶか」という判断が重要です。攻撃の選手は、守備の選手の矢印を見て、どこにボールを運ぶのか。あるいはコーチからのパスを受けた瞬間に、どこにボールを止めるのか。ボールの触り方で守備の選手の動きを止めて、矢印を自分に向けさせたところでスピードアップし、相手をかわしていくなどの判断、それにともなう技術の発揮がポイントになります。

このトレーニングを簡単にアレンジするとしたら、「1対4ではなく、1対3にする」ことが考えられます。

四角形のグリッドの場合、3人だと1つの辺が空いてしまいうまくいかないので、例えばフットサル場で練習しているチームなどは、センターサークルを使うと、守備側を3人にしても十分にできます。(攻撃側はセンターサークルの外へドリブルで出れば勝ち)。

守備を3人にしても、攻撃の選手がすぐにボールを奪われてしまう場合は、守備2人、攻撃1人にしてもいいと思います。

より発展させるなら、「守備側のスタートを1秒遅らせる」「守備側2人の場合、センターサークルの外にコーンゴールを3つ設置し、コーンゴールをドリブルで通過すれば勝ち」なども考えられます。子どもたちのプレーを見ながら、設定を変えてみてください。

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川崎フロンターレU-10のトレーニングは
COACH UNITED ACADEMYで配信中!

複数の要素を求めず、フォーカスしたいポイントを絞り込む

続いては、「3対3対3+2サーバー」のトレーニングのアレンジ方法について。

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このトレーニングは「ドリブルでボールを運び、パスをする」ことにフォーカスしたもので、「4本パスを回してから、ドリブルで相手陣地に進入する」というルールで実施。

「ドリブルでラインを突破した後でないと、味方チームにパスを出せない」というルールなので、パス、ドリブル、パスと、実際の試合に近い状況が作られている。また、守備側がボールを奪うとすぐに攻守が切り替わるので、実践に近い強度が求められるところもポイントだ。

【内藤さんの提案】
このトレーニングはやや複雑で、ドリブル、パスに加えて、素早い攻守の切り替え(トランジション)が発生します。複数の要素を求めると、レベルの高くない子には難しくなってしまうので、簡単にするアレンジとして「3対3+1サーバー(攻撃は一方通行)」が考えられます。

攻撃側は自陣からプレーを始め、ドリブルで前進します。サーバーも活用しながら、奥のラインをドリブルで突破すれば勝ちというルールです。

守備側はサーバーに奪いに行ってもOKで、守備側がボールを奪ったら、手前側のラインをドリブル突破できれば攻守を入れ替え、一度セットし直して再スタートします。そうすることで攻守の切り替えがなくなり、プレー強度も抑えられます。

攻撃側は数的優位の状況を作れるので、ボールを落ち着かせることができる可能性が高いですが、サーバーの活用やファーストタッチなどを工夫しないと、なかなか奥のラインを突破することはできません。攻撃の原則や優先順位、アイデアが重要になってきます。

指導者は「攻撃の優先順位や、パスやファーストタッチでボールを動かすことで相手が動き、相手の矢印やスペースに変化が生まれること」にフォーカスしてコーチングすることで、ポイントを絞りやすくなりますし、子どもたちもすべきプレーに意識を向けやすくなります。

ドリブルでボールを運び、守備の選手をはがしたところで守備にズレが生じるので、そうなったときに、ボールを持っていない選手はどう動き、ボールを持っている選手はどんなプレーを選択するのか。指導者の方はそこを見て、アドバイスしてあげてください。

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続いて内藤氏は、指導経験の浅いコーチに向けて、トレーニングの考え方を教えてくれた。

「トレーニングの設定を複雑にすると、子どもたちはいろいろなことを考えなければいけなくなります。頭に負荷がかかると、技術面のミスにもつながるので、すべきことを明確にし、指摘するポイントを減らしてあげると、子どもたちは『いま、何に意識してプレーすればいいのか』がわかるので、プレーしやすくなると思います。当然、試合は要素が複雑に絡むものなので、トレーニングでの成功回数が上がるに従って、人数や局面の変化(切り替え)などを増やし、試合に近づけることも必要です」

COACH UNITED ACADEMYでは、週に2本動画を配信し、そのうち1本は指導経験の浅いコーチ、サッカーを始めたばかりのU-8、U-10の子たちに向けたトレーニングを配信中だ。ぜひ動画を見て、指導のレベルアップとトレーニングのバリエーションに役立てていただければと思う。

川崎フロンターレU-10のトレーニングは
COACH UNITED ACADEMYで配信中!

【講師】内藤清志/
筑波大学を卒業後、同大学大学院に進学。それと同時に指導者を志し、筑波大学蹴球部でヘッドコーチなどを長く歴任。谷口彰悟や車屋紳太郎など日本代表選手を指導。その後、サッカースクール・ジュニアユース年代の指導を経験した後、現在は筑波大学大学院に戻り自身が所属するサッカーコーチング論研究室の研究活動の傍ら、サッカーの強化・育成・普及活動を行う。

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