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指導の勉強時間が限られても大丈夫!全国の強豪街クラブによる「パス&コントロール」のトレーニング動画まとめ

公開:2022年4月 6日 更新:2022年10月17日

「サッカー指導者のためのオンラインセミナー『COACH UNITED ACADEMY』」では、毎週テーマに沿ったトレーニング動画を公開中だ。今回は「動画を見る時間がない」という人に向けて、「パス&コントロール」にフォーカスしたショート動画を作成した。

トレーニングを実演してくれたのは、神奈川の強豪街クラブ「SCHフットボールクラブ」、熊本のジュニアチャンピオン「ソレッソ熊本」。そして全日本U-12サッカー選手権の優勝経験を持ち、2021年にはジュニアサッカーワールドチャレンジで優勝を果たした「センアーノ神戸」の3クラブだ。

全国レベルの強豪のトレーニングを7分程度に凝縮しているので、短い時間でポイントを効率的に学ぶことができる。ぜひ通勤や休み時間、練習前の空き時間などに動画を見て、トレーニングに役立てていただければと思う。(文・鈴木智之)

(※COACH UNITEDからの転載記事になります)

この内容を動画で詳しく見る

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神奈川県の強豪SCHによる5人1組のパス&コントロール

「パス&コントロール」をテーマにしたトレーニング動画。最初はジュニアサッカー激戦区・神奈川県の強豪「SCHフットボールクラブ」から。U-12の樋口智哉監督に「中盤エリアからアタッキングサードへ侵入するビルドアップトレーニング」を実演してもらった。

設定としては8m四方のエリアで5人1組になり、パス&コントロールを実施。コーンに選手を配置し、パスを出して受け、次の選手にパスを出して移動する動きを繰り返す。

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「味方がパスを出そうと顔を上げた瞬間、受け手は蹴るタイミングに合わせて動き出そう。そしてファーストタッチで、ボールを蹴りやすい所に置くこと。コントロールからパスまでを正確に、速くやろう」(樋口監督)

ここでは、右回りで行うときは右足の前にボールをコントロールすること。ボールを止めてからパスまでの時間を短く、正確にプレーすることに言及していった。

さらにはパスを出すときに、「味方の足元につけるのではなく、後ろのスペースでボールと合わせよう」とアドバイス。そうすることで、相手から離れてボールを受け、次のプレー(パス)に移行しやすくなる。

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ほかにも、周りを観て、味方とコミュニケーションをとりながらプレーすることなど、シンプルなトレーニングだからこそ、フォーカスすべきことがわかりやすく、選手たちのプレーも巧みなので参考になる。

▼このトレーニングの記事はこちら▼
パスの選択肢を多く作るための方法とは?/中盤エリアからアタッキングサードへのビルドアップトレーニング

熊本県のジュニア王者ソレッソ熊本のひし形のパス&コントロール

2つ目は熊本のジュニアチャンピオン「ソレッソ熊本」の「バイタルエリアで攻撃を前進させる、正しいプレー選択と立ち位置」をテーマにしたトレーニング。指導を実演してもらったU-12の三角将行監督は、清水エスパルスのMF松岡大起選手などを輩出し、育成に定評のある指導者だ。

トレーニングは「ひし形のパス&コントロール」。

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縦パスを入れる際に、DFから離れて受けて、中央へスピードアップして侵入し、縦パスを入れてワンツーをもらう動きを繰り返していく。

ここでのポイントは「攻撃方向を意識してボールをコントロールし、パスを入れること」。三角監督は「効果的な縦パスを入れるために、横を見せながら縦に行く。優先順位は縦パスだよ」と、プレーを整理する声掛けを通じて、技術と判断を融合させることの大切さを説いていった。

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▼このトレーニングの記事はこちら▼
プレーの選択を広げるファーストタッチと立ち位置/ソレッソ熊本のバイタルエリアで攻撃を前進させる練習法

日本一にも輝いたセンアーノ神戸の9人で行うパス&コントロール

最後は2021年のジュニアサッカーワールドチャレンジチャンピオン。センアーノ神戸のトレーニング。「数的優位を作り、フィニッシュまで持ち込むこと」をテーマに、「9人で行うパス&コントロール」を実施した。

設定は3人ずつ3チームに分かれ、9人がボールを3つ使ってパス&コントロールを行う。グリッドを4つに分け、各グリッドに部屋を作る。ルールは「必ず部屋の中でボールを受けること」。そしてパスを出した人は、自分と同じ色がいない部屋へ移動する。

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ポイントは、ボールが3つあるので、常に全部のボールを見ること。大木宏之監督は「自分以外の選手にぶつけないように、ボールと味方と自分だけでなく、全体を見ながらプレーしよう」とアドバイス。

「前が空いていたら、ファーストタッチで入っていくイメージを持ってプレーしよう」と話し、「思い切ってプレーしよう。グッド!」と声をかけていった。

さらに「ボールを受けたら、180度方向を変えてコントロール」「スルーパスをイメージして、部屋で出会うようにしてみよう」とルールを変えながら、様々なプレーイメージを持たせていった。

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▼このトレーニングの記事はこちら▼
出し手と受け手が理解すべき3つのポイント/センアーノ神戸の数的優位を作り出すオフ・ザ・ボールのトレーニング

今回紹介した3つのトレーニングは「パス&コントロール」に判断や駆け引きの要素を加え、試合をイメージしたものになっている。

トレーニングの設定やルールを工夫することで、より効果的なものに変えていくことができるので、ぜひエッセンスを感じてほしい。

ここで紹介した動画の全容は、COACH UNITED ACADEMYで公開中。ポイントやトレーニングメニューの詳細に触れ、日々のトレーニングに役立てていただければと思う。

この内容を動画で詳しく見る

【講師】樋口智哉/
2009年からSCHフットボールクラブで指導者を始める。
現在はSCHフットボールクラブのジュニア統括兼U-12監督として指導し、SCHフットボールクラブスクール、横浜市トレセンU-11・12、横浜市泉区の技術部長として泉区トレセンU12でも指導を務めている。

【講師】三角将行/
1981年6月27日生まれ。筑波大学時代に少年サッカーの指導をスタート。卒業後は熊本県の高校で3年間教員を務め、2007年からソレッソ熊本のコーチに就任した。昨年度はU-12の監督に就任し、全日本U-12サッカー選手権大会出場に貢献。ソレッソでの活動に加え、世界で活躍できる選手の育成を行う「熊本から世界へプロジェクト」や「東京プルミエサッカーアカデミー」での指導も行う。

【講師】大木宏之/
1970年10月1日生まれ、兵庫県出身。小中学校時代は神戸FCでプレー。葺合高校を卒業後に実父が監督を務めていた「神戸NKクラブ」で指導者となり、20代後半からは監督と代表を務める。2001年からは神戸NKクラブの強化クラブとして、現在の「センアーノ神戸」を設立。2005年にはNPO法人を設立し地域のクラブチームとして現在に至る。

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