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相手の守備を惑わす!「オフザボールの動き出し」と「観る視点を変えるドリブル」を習得するトレーニング

公開:2022年2月17日 更新:2022年10月17日

「サッカー指導者のためのオンラインセミナー『COACH UNITED ACADEMY』」では、日本サッカー協会のフットサルテクニカルダイレクター、ボンフィンFC豊島コーチ兼GMの小西鉄平コーチによる「フットサルのトレーニングをサッカーに活かす」をテーマにしたトレーニングを公開中だ。

フットサルは狭いスペース、少人数だからこそプレー機会が多く、素早い判断や適切なボールコントロールが求められる。フットサルコートでスクール活動をするチームも多いので、指導の参考になるのではないだろうか。

今回紹介する動画のテーマは「パスをつなぐための出し手と受け手のタイミング」と「味方の選択肢を増やす、オフザボールの動き」。過去の動画で実践した、周囲の状況を観てプレーする要素を、実戦形式でトレーニングしていく。(文・鈴木智之)

この内容を動画で詳しく見る

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相手を崩すために有効なパスのタイミングを学ぶ

フットサルの技術を使って、グループ戦術を高めるトレーニング。まずは「パスをつなぐための出し手と受け手のタイミング」をテーマに「4対4 6ゴールゲーム」を実施した。

フットサルコートにコーンゴールを3つずつ配置し、相手チームの背後にある3つのゴールを狙う。ゴールはどれを選んでもOKだが、シュートはコーンの高さまでというルールだ。

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小西コーチは始めに「これまでのトレーニングでやったことを意識してみよう。どんなことがあった?」と質問。子どもたちからは「前を向く」「ドリブルをしながら時間を作る」などのポイントが出てくる。

小西コーチはうなずくと「ゲームに活かすために、いくつかのトレーニングをしてきたんだからね。頑張っていきましょう」と優しく声をかけ、トレーニングがスタートした。

さらには「ドリブルとパスを使い分けて」「ドリブルでボールを運びながら(パスを出す)」などの声をかけるとともに、プレーを止めてコーチングに入っていく。

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このとき、ドリブルをした選手が顔を上げたので、味方選手がボールを受けようとアクションを起こした。しかしDFもついていき、パスが出せない状態だった。

そこで小西コーチは「このときは何をしたらいいと思う?」と質問し、ボール保持者がターンをして局面を変え、観る視点を変更することの大切さを伝えていく。デモンストレーションを交えた説明はわかりやすいので、ぜひ動画で確認してほしい。

その後、同様のプレーが出たときには「いいプレー!ナイスターン!」と積極的に褒めるとともに「顔を上げたときの動き出しのタイミングだよ」「(ボール保持者が)顔を上げたときを観て」と声をかけ、子どもたちの注意力を高めていく。

オフザボールの動きで相手の守備のバランスを崩してチャンスを作る

続いてのテーマは「味方の選択肢を増やす、オフザボールの動き」。フットサルコートで「4対4+GK」を実施し、トレーニングで学んだことを、実戦で発揮できるかにフォーカスしていく。

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ここでも「前向きにプレーをする」「ターンをする」「パスをしやすくするために、ドリブルで時間を作る」といったことがポイントになる。

また、パスの受け手はボールを欲しいタイミングや、自分がいる位置を味方に伝えるためにアクションを起こしたい。その方法のひとつが、ボール保持者が顔を上げた瞬間に動き出し、パスを呼び込む動きだ。

小西コーチからは「タイミングを合わせて動いてみよう」「顔が上がった瞬間を見逃さないで」「いいポジションをとらないと、いいプレーはしづらいぞ」などの声がかけられていた。

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全体を通じて、小西コーチの明るく前向きな声掛け、子どもたちを必要以上に緊張させない雰囲気作りも参考にしていただければと思う。

すべてのトレーニングが終わり、小西コーチは感想を次のように話した。

「スペースが少ない状況で、『どのような考えを持ってプレーすることで、優位になるか』をテーマに行いました。味方同士で適切なタイミングを図ることや、それを可能にする身体の向き、ボールの持ち方などを、比較的簡単なルールや設定でトライできるようにしました。一回の練習で多くを獲得することはできないかもしれませんが、継続していくことで、少しずつコツをつかんでいくと思います。継続は力なりです! ご覧いただき、ありがとうございました」

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フットサルコートを使って、試合の中で活かす技術をどう身につけるのか。味方と呼吸を合わせるプレーに、どうアプローチしていけばいいのか。このあたりに興味のある指導者には、とくに参考になるトレーニングだ。動画を観て、チャレンジしていただければと思う。

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【講師】小西鉄平/
クーバーコーチング、Jフロンテッジフットボールスクール、東急Sレイエスなど育成年代の指導を経てミャンマー女子フットサル代表監督として東南アジアオリンピックに出場、その後日本フットサルリーグ(Fリーグ)のU23選抜監督などのトップカテゴリーの指導者としてのキャリアを積む。
同時に株式会社ボンフィンのGM兼コーチとしてフットサルの普及や育成年代の指導を再開。また2008年より日本サッカー協会のフットサルインストラクター、2010年よりアジアサッカー連盟のエリートフットサルインストラクターとして日本、アジア全土で指導者養成を担当。
2015年からは日本サッカー協会フットサルテクニカルダイレクターとして日本代表チーム強化、育成、指導者養成、普及の4つのエリアの発展のため日々奮闘中。また2020年よりボンフィンFC豊島1年生担当コーチとしてジュニアユース世代の指導にも携わる。

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