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こころ

「まさか!」グラウンドで子どもが命を落とすことがないように ~大人が知っておくべきこと 脳震とう~

2017年4月12日

キーワード:グラウンドスポーツにおける3大リスク危険母親父親脳震とう

「子どものサッカーだから、ケガをしたとしても捻挫や打撲ぐらいでしょ」あなたはそんな風に考えてはいませんか?
 
前回に引き続き、「子どもたちの安全で安心なスポーツ環境を保護者の力で作る」という理念で情報を提供する「スポーツペアレンツジャパン」の代表を務める村田一恵さんに3Hについて教えていただきます。
 
3人の子どもを持つ村田さんの一番上のお子さんがサッカー少年団に入ったのは小学1年生のとき。その際、かつてアスレティックトレーナーとして活躍していた経験を持つ村田さんは、チームにトレーナーの知識のある人がいなかったことに驚いたそうです。
 
子どもたちが思い切りサッカーを楽しむことができるように、親が安心してサッカーに送り出すことができるように、親とコーチたちがイザというときの対応についての知識を持っていることはとても重要です。
 
運動中におきる生死に関わる3大リスクと言われているのが、Heart=心臓、Head=頭部、Heat=熱、の「3つのH」。前回はHeart=心臓についてお伝えしましたが、今回はHead=頭部外傷についてお話を聞きました。(取材・文:前田陽子)
 
Head1-1.jpg
 

■少しでも様子が違ったら迷わず受診すること

Head=頭とは、頭部外傷のことです。独立行政法人日本スポーツ振興センターの調査によると、 数年前のデータですが、平成10年度~平成23年度の14年間に起きた体育活動による死亡事故において頭部外傷が約 90%を占めるそうです。2017年に入ってからも、海外のサッカーチームで試合中のせっしょくで脳震とうを起こした選手が、チームメイトの迅速な対応で大事に至らなかったという話題もあります。
 
また、サッカーにおける頭部外傷の内訳は頭部打撲が297件、次いで脳震とう235件となっており、調査における他のスポーツに比較してサッカーでの頭のケガが多いという結果が出ています。(野球は頭部打撲が196件、脳震とう123件)
 
サッカーは接触の多いスポーツなので、選手同士でぶつかったり、ゴールなどに頭を打つことがまれにありますよね。頭を強く打つと、頭の外側や内側を出血したり、脳震とうを起こしたりすることがあります。
 
外側の出血は確認できますが、頭の中での出血はパッと見ではわかりません。脳外科の先生でも頭部内側の出血は、外から見ただけでは判断できないほどなので、親であっても医療従事者でない私たちが容易にに判断できるものではありません。
 
では、どうしたらいいのでしょうか。
 
頭を強く打ったら、最悪を想定して最善を尽くすことが重要だと村田さんは言います。子どもの様子をじっくりと観察をして、いつもの様子と違っていれば何らかの頭部外傷を疑った方が良いそうです。このとき、脳震とうの症状をいくつか知っていると判断に役立ちのだそうです。
 
脳震とうとは、脳への直接的または間接的は外傷性な衝撃によって脳が揺り動かされて起こる現象で、一時的に記憶が無くなったり、頭痛や吐き気などの症状が現れます。一時的なものだろうと判断して適切な処置を行わずに日常生活に戻り、再度脳に大きな衝撃を受けたりすると、死に至る可能性もあるなど、命にかかわるのです。
 
<脳震とうの症状例>
・頭痛
・嘔吐
・目がちかちかする
・手足に力が入らない
・けいれん
・舌がもつれる
・ふらつく
 
脳震とうは、その場では大丈夫でも、自宅に帰ったら嘔吐が始まるなど、症状がすぐに出ないことも多いと村田さんは言います。
 
グラウンドで転んだ、ぶつかったという状況をその場で見ていれば症状を予測できることもあるでしょうが、あなたがグラウンドにいなかったときに、お友達の親御さんやコーチから「今日こんなことがあった」と連絡が来ると安心です。子どもに前述のような症状があっても、頭をぶつけたことを知らなければ、「今日、疲れているんだ」と見過ごしてしまうことになります。そのような事を防ぐためにも、練習や試合で子どもに何かあったら保護者のもとへ報告が入るような仕組みを作っておくことも大切です。
 
いずれにしても、子どもの様子が普段と少し違っていて、不安に感じるようなら、病院を受診しましょう。お医者様から「大丈夫」と言われれば、子どもも親も安心が得られます。
 
次ページ:イザというときの手順を用意していつでも確認できるようにする

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文:前田陽子

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