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インタビュー

FC東京・渡邉千真「自分の個性を活かし、夢は日本代表でW杯出場」

2013年7月30日

キーワード:FC東京

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兄である大剛さん(大宮アルディージャ)の影響を受けて、サッカーを始めた渡邉千真選手。今回は国見高校時代の厳しかった練習や、渡邉千真選手のご両親がどのようにサポートされていたかなどについてお届けします。
 
 
<<【前編】自分に足りないものを常に意識することが大切
 
 
 

■自分の良いところを全面的に活かすことが大事

――ご兄弟3人共みなさんサッカーをされていますが、兄弟間で刺激をし合うようなことありましたか?
 
「兄は僕以上に負けず嫌いで、短気というイメージがあり、実際にそれがプレーにも表れていたと思います。自分で試合をどうにかするという選手だったので、そういう部分は確かに刺激になっていたような気がします。ただ、“あまりにも怒りすぎだろ”と思っていました(笑)。高校時代の練習にも走りのメニューがあって、実際本当にきつかった。自分としては“走りの練習だからキツイのは仕方ないだろう”という感じだったのですが、兄はそれだけではなかった。練習メニューにリレー方式の走りもあり、兄からバトンをもらう時にスタートダッシュが遅れて、“遅いよ!”と、怒られたことも。本当にひとつひとつに対して、兄は負けず嫌いだったような気がします」
 
――自分の武器に気づいたのは?
 
「中学生の頃はまだ“ここがよくて、ここがダメ”とは考えていなかったような気がします。自分の武器に気づいたのは高校生になってから。年代別の代表合宿に呼ばれた時に、自分よりもうまい選手たちのプレーを目の当たりにし、“もっとやらなくちゃいけない”とか“まだここが足りない”と考えるようになったような気がします」
 
――国見高校は選手権で優勝経験もある強豪校で、練習の厳しさにも定評があります。
 
「休みもありませんし、朝練もあり、もちろん夕方の練習もあって、とにかく毎日がきつかった。でも、それが普通のことだと思って、毎日当たり前のようにやっていました。また、中学校も同じ国見だったので、高校の練習がどれほどきついことかもある程度予想していましたから、もう“やるしかない”、ただそれだけでしたね。精神面はかなり鍛えられたと思います」
 
――今、サッカーをしている子どもたちも様々な悩みを抱えながら日々トレーニングに励んでいると思います。そのような子どもたちへアドバイスを送るとしたら、どんな言葉を送りますか?
 
「まず、自分の良いところを全面的に活かすことを考えて欲しいですね。例えば身長が低かったとしても、足が速いのであれば、それを活かしたプレーをすればいいと思いますし、体が強いのであれば、それを活かすプレーをすればいい。ダメな部分をコンプレックスに感じたり、ネガティブになるのではなく、自分の良い部分を活かすことが大事。コンプレックスも、それが自分の“個性”だと考えれば前向きに取り組めるはずです」
 
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■親は必要以上に口を出さず、ある程度は子どもに自由にやらせてみる

――サカイクは“考える力”をテーマにしていますが、ジュニア世代の選手が“考える力”を養うためには、どうしたら良いと思われますか?
 
「なんでもすぐに人に答えを求めないこと。困った時に人にたずねることも大事なことですが、まず自分で考えることから始めて欲しいですね。今は情報が豊富で、携帯やインターネットでなんでもすぐに調べられますが、そういう時代だからこそ、あえてすぐに人に聞かないこと、切羽詰まるまで自分で考えることも大事だと思うんです。もちろん、もう自分ではどうしようもないなというところまで考えたのであれば、アドバイスを受けるのはいいことだと思うけれど。自分で考えて解決できることもあるはずです」
 
――親御さんはどんなサポートを行ったらよいでしょうか?
 
「親はどうしても子どものやることに対して、すぐに口を挟みたくなると思いますが、僕の両親がそうだったのですが、必要以上に口を出さないこと。もちろん、子どもがあやまった道に進みそうになった時は、助け船を出したり、アドバイスをしたりして、軌道修正することは大事だと思いますが、ある程度は子どもに自由にやらせるべきだと、僕は考えています。まずは子どもがやりたいようにやらせてみる。押し付けは絶対によくありませんし、考えることで、自分で判断する力も身に着くと思うので、そのあたりは温かく見守ってほしいですね」
 
――渡邉選手のご両親もそうでしたか?
 
「“お前の好きなようにしろ”という感じでしたね。さすがに大学に行く時は迷いましたけれど。“どうせプロでプレーするなら大学に行ってからでもいいんじゃない?”と言われたような気はします」
 
――実際に大学を経由して良かったと思いますか?
 
「もちろん、高校を卒業してJリーグに入って、もっと若い頃に挫折を味わえば、それはそれで何かを得られたかもしれませんが、大学に入って、自分に足りないものを自分で考えながらプレーできたのは良かったと思いますし、サッカー以外の部分でも、例えば人間関係を形成できたことなどは僕の大きな財産になりましたね」
 
――大学時代に壁を感じたことは?
 
「大けがをした時はそうだったのかもしれませんが、それが壁だったかどうかは自分でもわかりません。それは自分の気持ち次第だと思いますから。僕は基本的にマイナスには考えませんし、落ち込まないタイプ。たとえ落ち込んだとしても、その一瞬だけ。反省するところはしっかりと反省し、“次、次!”と思ってやり続けるしかないと考えています。壁はプロに入ってからのほうがたくさんありますよ(笑)」
 
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――では、ジュニア世代の選手たちにメッセージをお願いします。
 
「小さい頃は将来の夢というよりも、例えば“サッカーが上手くなりたい”とか“大会で優勝したい”、“試合に勝ちたい”“先発で試合に出たい”という目標を持つことが大事だと思います。あとは、日々の練習で一生懸命自分の力を出す。それが未来につながると思います。何事も一生懸命にやらなければ上達はしないので、練習だから気を抜くのではなく、日々100%の力で頑張ってほしい。それはサッカーに限らず、勉強などに関しても言えることだと思います」
 
――最後に渡邊選手自身の今後の目標や夢を教えてください。
 
「まずは、ケガなくサッカーを続けること。また、これまで個人タイトルを獲得したことはあるのですが、チームとして優勝したことがないので、ぜひタイトルを獲りたいですね。そして夢は、日本代表として、ワールドカップに出場することです」
 
 
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渡邉 千真//
わたなべ・かずま
1986年8月10日生。長崎県出身。FC東京所属。 長崎県の国見高校では1学年上の平山相太、兵藤慎剛らと共に攻撃をリード。2003年度のインターハイでは得点王に輝き、さらに同年度の全国高校サッカー選手権を制覇した。2005年、早稲田大学に進学し、2年時からはレギュラーに定着。2006年、2007年と2年連続で関東大学サッカーリーグ得点王となり、大学サッカー界では「天才」「怪物」とも称された。2010年、アジアカップ最終予選でのイエメン戦で日本代表デビュー。2013年J1では第17節を終えて10ゴールを記録し、現在得点ランキング第4位。(7月29日現在)
 
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取材・文/石井宏美 写真/新井賢一

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