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子どもの疲れやケガを防ぎパフォーマンスを高めるには?

野菜の栄養が減ってきている!?食事量だけでは補えないスポーツ少年に必要な「ビタミンとミネラル」

公開:2022年11月 4日 更新:2024年3月18日

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難しく捉えがちな栄養について、専門家にわかりやすく解説してもらう連載の3回目は、子どもが元気にプレーできるように、小学生年代に必要な栄養素とその補給方法について考えていきましょう。

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■子どもでもお父さんと同じくらいのカロリーが必要

成長期の子どもにはバランスのよい栄養が必要だということは、みなさんご存知かと思います。さらに運動量の多い激しいスポーツを習慣にしている子どもには、より多くの栄養が必要になります。それは、成長するために必要な栄養に加えて疲労を回復するための栄養素も必要になるためです。そのためには食事の量を増やすことが効果的です。

しかし、
「食事の量が多くても、そこに含まれる栄養素が少ないということもあります!」

栄養学や食育の専門家で、ご自身もサッカーキッズを育てた経験を持つ柳生百々子さんはこう言います。

じつは運動量の多い激しいスポーツをする成長期の子どもは、お父さんと同じかそれ以上のカロリーを補給する必要があると言われています。

「なぜなら、身体が成長する分に加え、運動量の多い激しいスポーツで使ったエネルギーを補う必要もあるからです。毎食大盛り2杯のごはんやおかずをしっかり食べている子ならカロリーは十分かもしれません。けれど、そんなにたくさんは食べられない、好き嫌いが多くて残してしまう子も多いんです」

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■野菜そのものの栄養素が減ってきている!

加えて、健康のために毎日食べている野菜の栄養素も減ってきていると、柳生さんは指摘します。

「まず、さまざまな栄養素が不足している土で育つ野菜そのものの栄養素が減ってきていること。また、一年中同じ野菜が食べられること。じつは、食べる時期によって栄養素の含有量に大きな違いがあります。さらに、流通重視の規格に合わせた野菜が多いですよね。たとえば青首大根などは、どれも太さや長さが同じで、しかもまっすぐなものばかり。これは、輸送の際に均一に箱詰めができるようにするためです。こうしたさまざまな要因が重なり、昔より野菜自身の栄養素が減ってきています」

みなさんは、昔と比べて野菜の味が薄くなったと感じることはありませんか?

それは食べやすくするために、意図的に苦みや酸味などを抑えているからです。柳生さんは「野菜の栄養は、50年前と比べると1/3~1/4程度になっている」と言います。さらに、食材を調理=加熱することで失われてしまう栄養素についても考慮する必要があるでしょう。

「ですから、昔の子どもたちより今の子どもたちはよりたくさん食べなければ、十分な栄養を摂ることができません。けれど、疲れて食べられなかったり、食事の時間まで待ちきれなくてお菓子を食べてしまったりして、食事をしっかり食べられない子が増えています。そういった環境では、運動量の多い激しいスポーツで失ったエネルギーを補給し、さらに成長するために必要な栄養素を十分に補うことは難しいでしょう」(柳生)

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■現代の小中学生が補給すべきビタミンとミネラル

現代人に多いと言われる、目が悪い、若白髪、骨折しやすいといった症状も、偏った食事や栄養不足に起因するケースがあると柳生さんは指摘します。

「身長が伸び身体は大きくなったと感じていても、身体の中身は十分に発育していない。炭水化物やたんぱく質が身体をつくる栄養素ですが、これらが十分に力を発揮するために必要不可欠なものが、ビタミンとミネラルになります」

スポーツをした後の食事に豚肉がいいと言われる理由は、ビタミンB1が含まれているから。糖質のごはんや野菜と一緒に食べることで、代謝が上がり、疲労した筋肉を修復することができます。

「栄養素はチームワークで働きます。ビタミンなしではミネラルが働けず、ミネラルなしではビタミンが働けません。また、ジュニア年代に不足しがちと言われるカルシウムも、マグネシウムとのバランスが悪いとしっかりと身体に吸収されません。わたしたちはこれを"栄養素(生命)の鎖"と表現しています」

こうした栄養素の鎖まで意識をして食事をつくることはすばらしいことです。しかし、あなたには食事以外にもこなさなければならない仕事があります。毎回それを完璧にこなすなんて、身体がいくつあっても足りません。子どもの身体が成長する前に、あなたの身体が壊れてしまいます。2人の子どもを育てるなかで健康管理士の資格をとった柳生さんは、現代の忙しいお母さんにこうアドバイスします。

「親は子どものためと思って根を詰めすぎてしまうものですが、そんなにがんばらなくていいんです。がんばることが必ずしも子どもの成長につながるわけではありません。お母さん自身がいい意味で手を抜くことで心に余裕を持ち、かつ子どもに必要な栄養素もしっかりと補えたら、それはお母さんにも子どもの成長にもプラスに作用するのではないでしょうか」

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■エネルギーが発生するときはビタミンとミネラルも消耗している

適度に子どもの栄養素を補う手段のひとつがサプリメントです。

「スポーツをする人はサプリメントと聞くとプロテインを連想する人がいるかもしれませんが、小・中学生に摂ってもらいたい栄養素は、先にも述べたとおりビタミンとミネラルです」

トレーニングをするということは、たくさんのエネルギーを必要とします。エネルギーが発生するときには、必ずビタミンとミネラルも消耗します。消耗したビタミンとミネラルを十分に補われないまま運動を続けることは、体にとって大きなストレスとなります。「ですから、子どもたちにはビタミンとミネラルをしっかりと補ってほしいです」と柳生さんは強調します。

「練習や試合のあと、お父さんお母さんが子どもたちに飴やアイス、チョコレートなど、お菓子をあげている様子を見ることがあります。練習をがんばったことへのご褒美としてあげたくなる気持ちはわかりますが、白いお砂糖には習慣性があります。コンビニのシュークリームを3日間食べ続けたら、やめられなくなってしまうこともありますよね。甘いお菓子は少しにして、果物やおにぎり、サンドイッチなどを用意しましょう」

わたしたち親世代の運動後のご褒美といえば、手作りのはちみつレモンだったのではないでしょうか。ビタミンたっぷりのはちみつレモンは運動後の食べ物として、とても理にかなっています。次の試合には、お菓子をやめてはちみつレモンに変えてみてはいかがですか? はちみつレモンを用意するのが大変な時は、ビタミンとミネラルを同時に摂取できるサプリメントを摂るのもおすすめです。

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監修:柳生百々子
食育インストラクター・健康管理士一般指導員。
自身もサッカーキッズを育てた経験を持つ。二人の子どもを育てる中で食育に目覚め、健康管理士の資格を取得。文部科学省が推進する「早寝早起き朝ごはん」の活動にも参加。小学校や中学校などで生徒向け・保護者向けの食育勉強会を多数行ってきた。

【連載】子どもの疲れやケガを防ぎパフォーマンスを高める食事とは?
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●「うちの子、なんだか疲れやすい」それはビタミンとミネラルの不足が原因かも!?

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