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あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
8人制サッカーは日本独自? 11人制への移行が簡単なように、海外みたいに奇数人数で練習させた方が良いのか教えて
公開:2026年10月30日
少人数でみんながボールを触れる日本の育成ガイドラインには賛同しているけど、8人制って日本独自だよね。海外みたいに7人制や9人制など奇数人数でのプレーをさせたほうが、11人制に移行しやすの? と疑問を持つお父さんコーチからの相談をいただきました。
ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、8人制、奇数人数制の練習のポイントやU-10年代で大事なことを伝授します。
(構成・文:島沢優子)
(写真は少年サッカーのイメージです)
<お父さんコーチからの質問>
はじめまして、こんにちは。
街クラブで保護者兼コーチとしてかかわっています。(指導年代:U-10)
相談、というよりお伺いしたいのは、小学生年代の「8人制」についてです。
日本の育成年代において、スモールサイドゲームなど、少人数でみんながボールに関われることを目的としたガイドラインとか良い面もあると思っているのですが、年代ごとのプレー人数が海外と違いますよね。8人制は日本独自では?
海外は奇数だそうで、その方が11人制への移行が簡単と言われているようですが、そうなのでしょうか? だとすれば、高学年ぐらいから7人制や9人制をさせてみる方が良いのでしょうか。
奇数人数にするなら、例えばどんなことがポイントになりますか。(ポジショニングや相手との距離、8人制との違い)
毎年ではないですが、海外に行って現地のチームと対戦することもあるチームなので、現地に行ってから戸惑うことがあるのかなと思い、お伺いした次第です。(戸惑いも、うまく行かないのも経験なので良いんですが)
どうぞよろしくお願いいたします。
<池上さんからのアドバイス>
ご相談ありがとうございます。
育成年代の8人制は日本独自のものではなく、他の国でも行われています。
ドイツなどでは高学年は概ね9人制ですが、そこは非常に柔軟です。その日に試合する相手やチームで試したいことなどによって「今日は9人でやろう」とか「7人で」と変化させます。
具体的に言うと、11人から例えば9人にするにはツートップをワントップに変えて、ディフェンスを一枚抜いてスリーバックにする、などでしょうか。人数を減らすとき、サッカーのシステムがうまくつながるように考えます。学年が下がるにつれ7、5、3人制のフニーニョと変わります。
■人数が変わっても基本的な考え方=トライアングルの形成 は変わらない
とはいえ8人制にしたとしても、基本的な考え方は変わりません。サッカーはいろんな場所にトライアングルが形成されればよいわけです。
となれば、ゴールキーパーを除いてディフェンスを3枚、真ん中に中盤の選手が1人いて、少し前にはワイドに開いた2人が配置されます。そこにトップがいれば、3‐1‐2‐1でフィールドプレーヤーが7人になって8人制になります。
頭の中で想像してもらえたら嬉しいのですが、ディフェンスの真ん中が1人いて、少し上がり気味の両サイドバックと中盤のセンターをそれぞれ線でつないでいくとひし形になります。次に真ん中の中盤1人と、両ワイドのアタッカーとトップにいるFWをつなぐと、そこもまたひし形になります。
それを見たときに左右が必ずトライアングルになります。左のサイドバックと左のワイドと中盤とをつなぐと、これもトライアングルに。右側も同じです。このようにサッカーのベーシックなトライアングルの考え方を8人制で学べます。そのように考えてもらうことを、8人制を指導するコーチの方に伝えています。
これに対し、3‐3‐1でとらえる指導者が少なくありません。Jリーグの下部組織でも多く見られます。そうなると、トライアングルがイメージしづらくなります。
■奇数人数にするポイント
次に、奇数人数にするポイントは何かという話をしましょう。奇数にしたらフィールドプレーヤーが偶数になりますが、上述し多様なトライアングル絵を意識してサッカーをしてもらえば基本は同じです。
日本でも、ここ15年ほど前から小学生年代でゴールキーパーからビルドアップするようになってきました。これは世界中でキーパーはもう1人のフィールドプレーヤーとして考えられているからです。
したがってキーパーを抜いたらフィールドは偶数になるほうがいい。キーパーを残してフィールド選手を偶数にすると、ポジションの関係性や配置を整理しやすいからです。
■現地のレギュレーションを体験するのは子どもたちにとって「新しい経験」になる
また、海外に行って現地のチームと対戦する機会のあるクラブなので現地に行って戸惑うことがあるのではと心配されています。例えば最近の小学生は、ハワイで開催される国際大会に行く機会があると聞きます。ハワイはグランドが多く設備も充実しているから集まるのでしょう。
そうすると、現地のルール(レギュレーション)でやるか、日本のものでやるかといったことが議論されるそうです。せっかくハワイ行ってやるのであれば、現地のルールでやれば子どもたちは新しい経験ができますね。
私はそう思いますが、日本の指導者はやはり「勝負なんだから」と考えるようです。自分たちが慣れたほうを選ぶわけです。そうなると、海外に行ってやる意味は何だろうと疑問に感じてしまいます。
私がYMCAの指導者だったころ、ずっと台湾に遠征していました。サッカーゴールにネットがついていないようなグランドで試合をしたり、土にブロックが埋まったコートでやったこともあります。小学校の校庭だったので、トラックの線を引く代わりに白いレンガみたいなものが埋められていました。それが3センチくらい盛り上がっていて。そんなコートで試合をしました。そんな環境なのに、FIFAライセンスを持った審判が来てくれたりします。
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