あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]

2023年8月11日

レベル差があるから学年ミックスのグループ分けを検討するも、保護者から「劣等感を抱く」と反対が......。レベル差のあるチームの指導、どうすればいい?

■アドバイス③練習法を変えてみる 様々な子を混ぜてやるとみんなできるようになってくる


(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません

 

3つめは練習方法です。
能力別ではなく、様々な子どもたちを混ぜてやっていると、みんなができるようになってきます。前述したように、できない子がいれば「周りの人は何したらいい?」とできる子に問いかけてください。

彼のキックがここまで届くと思う?
うん、思わないよね。じゃあ、どうして離れていくの? もっと近づいて相手がいないところでボールをもらってあげたら?
みんな特徴あるよね? 助けてあげるのがサッカーだよね?

例えば、仲良くない二人を私はわざと一緒にやらせます。この子をうまくするにはどうしたら? と考えてもらいます。

スポーツは競争だ、悔しかったらうまくなれ――。プロであればそうでしょう。プロは自分の価値を高めたり、磨かなくてはなりません。しかし一方で、自分だけ良ければいい、というエゴイストは一流になれないのも確かです。

プロのような競争を小学生からやらせる必要はありません。

 

 

池上正さんの指導を動画で見る>>

 

池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。

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