イタリアのサッカー少年が蹴球3日でグングン伸びるワケ

2018年11月26日

第1回 あなたのお子さん、ちゃんとサッカー"遊んで"ますか?

■子どもたちを"へとへと"になるまで遊ばせよう

日本のみなさんは、サッカーをちゃんと「遊んで」いますか?

イタリアの大人たちは、子どもたちに説教したり、難解な戦術を押しつけたりすることはありません。そんなことに貴重な時間を費やすくらいなら、子どもたちを"へとへと"になるまで遊ばせてやろうと考えています。

サッカーが上達するには、厳しい練習をやらせるよりも、本人が夢中になって打ち込むことが何より大切です。つまりサッカーで大事なことは遊ぶこと。遊んで遊んで遊び倒す中で、子どもたちはグングンと伸びていきます。

サッカーは足でボールを操る、とても難しいスポーツです。サッカーを食べて生きるイタリアの大人たちは、そのことを肌感覚として知っています。

シュートを空振りしてしまっても、失点につながるミスをしてしまっても、それは子どもたちが難しいことにチャレンジしていることの証。目いっぱいサッカーを楽しんで成長していく子どもたちの姿を、ともに楽しみながら見守ってあげましょう。

次回は、自立心が強くて驚くほど個性豊かなイタリアの子どもたちの様子をお伝えします。

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※本連載は書籍『カルチョの休日 イタリアのサッカー少年は蹴球3日でグングン伸びる』から抜粋して加筆しています。人物の年齢等は書籍出版時点のものです。

<著者プロフィール>
宮崎隆司(みやざき・たかし)
イタリア国立ジャーナリスト協会会員。イタリア代表、セリエAから育成年代まで現地で取材を続ける記者兼スカウト。元イタリア代表のロベルト・バッジョに惚れ込み、1998年単身イタリアに移住。育成分野での精力的なフィールドワークを展開。圧倒的な人脈を駆使し、現地の最新情報を日本に発信。主な著書に『カルチョの休日 イタリアのサッカー少年は蹴球3日でグングン伸びる』(内外出版社、2018)ほか。サッカー少年を息子に持つ父親でもある。

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