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わが子の良いところを見つけられない、という保護者におすすめの方法は「ほかの子の良いところを褒める」こと その理由とは

公開:2024年11月22日

キーワード:サカイクアンバサダーサカイクキャンプシンキングサッカースクール座談会怒る自己肯定感褒める

感情に任せて怒るのはよくない、という意識は学校やスポーツ、各種習い事の現場でもだいぶ浸透しています。

理不尽に怒るのはダメだとわかっているけど、親である自分自身も「怒る」「叱る」の違いを教えてもらったこともないし分からない、でもほめて甘やかすだけでは社会でやっていく力がつくと思えない......。という不安の声もありますよね、

サカイクアンバサダーにご参加いただき、サカイクキャンプやスクールで大勢の子どもの指導にかかわっている、柏瀬翔太コーチに「怒る」と「叱る」、「褒める」について相談してみました。

 

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少年サッカーのイメージ

 

<<サッカー経験もないのに監督目線で子どものサッカーに口出しするのをやめさせる方法

 

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■「サッカーでつらい思いをする子が出てほしくない」と参加

サイトウさん(仮名)は、中1のお子さんを持つお母さんで「夫がサッカー経験者で、今も少年団のコーチをしています」とのこと。

サッカー経験者の父親というと、子どものサッカー上達に熱心なタイプと、チームに任せているからと口を出さないタイプがいらっしゃいますが、サイトウさんのご家庭では、父子で「今のプレーの意図は?」など対話をしながらコミュニケーションを図るタイプだったので、ご自身のお子さんに関して「怒る」「叱る」の悩みは抱えていないとのこと。

わが子に関しては悩んでいないけれど、チームの中に親が熱心すぎて子どもにあれこれ言ってしまい、練習場に行けなくなるほど精神的に追い込まれた子がいて、身近にいる大人として何かできることはないか、と参加を決めたと教えてくれました。

幸いその子は現在回復してサッカーを再開しているそうですが、親の接し方によって大好きなサッカーができなくなる、そんな悲しい子がでてほしくないという切実な思いを抱えての参加でした。

 

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■子どもは大人の思う通りには動かない

サイトウさんの悩みに対して柏瀬コーチは、チームの子のために参加いただいた姿勢を称賛し、自身の指導スタンスを教えてくれました。

「子どもだって一人の人間であり、自分の思うように動いてくれるものではありません。スクールやキャンプでは、一人ひとり自分と違う考えがあって当然だと心にとめて指導に当たっています」

そして、以前スクールで対応したエピソードを教えてくれました。

スクール活動中、ピッチサイドから子どもにダメ出しをするお父さんがいたそうで、練習中ずっと「もっと下がらなきゃダメだろう」「もっと上がらないと」「もっと守備を~」など、大声で叫び、子どももお父さんの声を聞き、緊張した面持ちでプレーしていたそうです。

その際コーチがとった対応は、保護者に「止めてください」と注意するのではなく、挨拶し少し会話をしたあと「お子さんの良いところってどこですか?」と語りかけること。

相手は唐突な質問に戸惑ったそうですが、「家では下の子に優しいんです」「食後に食器の片付けもしてくれたり、いい子なんですよ」など、うれしそうな表情で我が子の良いところがどんどん口をついて出てきたそうです。

そのタイミングで「ではプレー中もたくさん良いところがあるので同じように伝えてあげてください」と冗談っぽくお伝えしたら、相手の方にも意図がやんわりと伝わったのか「言い方がよくなかったのかな」と反省されたようで、その日以降ピッチサイドからダメ出しをすることはなくなったのだそう。

直接的な言葉で伝えると、相手が機嫌を損ねたり態度を硬化させることもあります。一方、我が子のいいところをコーチも認めてくれると親も嬉しくなりますよね。保護者と指導者の関係性をよくすることも、子どもたちを守ることにつながるとコーチは教えてくれました。

これを聞いて、サイトウさんも「なるほど。そういったアプローチがあるんですね」と納得の表情を見せていました。

  

■どうしても我が子の良いところをを見つけられない人は......

親御さんたち自身、褒められて育った人が少ない年代ということもあり、人を褒めること自体に苦手意識を持っていたり、自分の子を褒めるのが恥ずかしいとか、くすぐったい感覚を持つ人もいますよね。

わが子の欠点や良くないところばかり目についてしまう、どこを褒めたら良いの? と悩んでしまう方も多いもの。

そんな方へのアドバイスとして柏瀬コーチは、「他の子を褒めてみる」というアプローチがあると言います。

これはもちろん、他の子と自分の子どもを比較するということではありません。

自分の子どもばかりに目を向けるのではなくほかの子の良いところに目を向けてみましょう,、という意味です。さらに自分の子には言えなかった「ナイスプレー」などのポジティブな言葉を他の子にかけてみてほしいとのこと。

自分の子どもの良いところを見つけられない人でも他の子の良いプレー・行動は比較的見つけやすく伝えやすいですよね。

まずは試合や練習などで他の子どもたちの良いところをたくさんみつけ伝える。そういった習慣がついてくることで我が子のプレーを見た時にも「お、今のプレー良いじゃない」「いいディフェンス」など、自然とポジティブな見方になるのだと教えてくれました。そうしていくと自分の子どもに対して褒めるという行動・表現がしやすくなっていくそうです。

わが子じゃなく他の子を褒める、つまりは人の良いところを見つけ伝え、表現していくことに慣れていくことが自分の子どもを見る目を変え前向きな言葉かけのきっかけになるのだそうです。

初めて耳にしたアプローチ方法に、サイトウさん始め参加者たちは、目から鱗が落ちたような表情で聞き入っていました。

 

■「褒め方」にもポイントがある 何でもかんでも褒めるのはダメ

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少年サッカーのイメージ

 

いいプレーは褒める、人に危害を加えたりよくない行動は叱って考えさせる。スクールやキャンプでずっと徹底していることですが、褒めることにも注意点があると柏瀬コーチは言います。

それは、何でもかんでも褒めすぎないこと。褒めるときは具体的に言うこと。

指導者を始めたばかりのころ、すべてのプレーを褒めていた柏瀬コーチ。ボールコントロール、パス、シュート。一つひとつに「ナイスプレー」と言っていたら、ある時選手に「今、何がナイスプレーだったの⁉」と怒りながら言われたのだそう。

全部に「ナイス」と言われても、子どもにとってはどのプレー、どの判断が「ナイス」だったのか伝わっていなかったのです。そこでハッと気づいた経験から、褒めるときも叱るときも具体的に言葉にするようになったのだそうです。

具体的にどのプレーがよかったか言ってもらえると、自信もつくもの。この冬も、そんなコーチたちが指導に当たるサカイクキャンプを開催します。サカイクキャンプでお子さんに自信をつけさせてあげませんか。

 

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