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人間形成が競技者としての成長を促す。IMGアカデミーが示す"ライフスキル"の重要性

公開:2022年1月24日 更新:2022年1月25日

キーワード:IMGアカデミーアスリートライフスキルリーダーシップ文武両道社会性錦織圭

「IMGアカデミー」をご存知でしょうか?

アメリカ合衆国フロリダ州ブレイデントンに構え、広大な敷地には55面のテニスコート、9面の野球場、16面のサッカー場を始め、最新鋭のトレーニングセンターなどアスリートが競技力を高めるために必要な設備を備えています。

テニスの錦織圭選手が育った場所、と言えばピンとくる方も多いでしょう。彼の存在ゆえに"テニスプレーヤーの育成所"というイメージも強いかと思いますが、サッカーや野球をはじめあらゆるスポーツのコースが存在し、日本から留学する生徒もいます。

そして、この組織の特徴は「スポーツだけを学ぶ」場所ではないということです。もちろん、入学する生徒のほとんどは一流のスポーツ選手になることを目的に競技力の向上を求めています。ただ、IMGアカデミーでは競技力やスキルを高めるだけでなく、競技外でも活躍できる人材育成のための教育も実施。人間形成が競技者としての成長を促すという、「ライフスキル」を高めるためのプログラムを実施しています。

サカイクキャンプは2017年から同様の考え・メソッドを取り入れていますが、トップアスリートの育成と輩出に長く寄与してきたIMGアカデミーでは、実際にどういった教育が行なわれているのでしょうか。同校の東京支部で長期留学アドバイザーを務める藤村有沙さんに話を聞きました。
(取材・文:竹中玲央奈)

 

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(写真はサッカー少年のイメージ)

 

サカイクキャンプで導入している
ライフスキルの詳細はこちら>>

 

■競技レベルを高めるためには人間性が大事

「『テニスの学校、プロを出すための学校でしょう?』と言われますが、あくまでも私立の中高一貫校です。」

藤村さんが語るように、日本ではテニスをはじめとした"アスリート養成学校"のような立ち位置だと考えられています。ですが、実際はそうではありません。

競技レベルを高めるため、単なるトップアスリートを育てることではなく、人間性や社会性を含めて"競技外"でのスキルを高めることも大きな目的。競技ではもちろん、その前提として社会において一目置かれるための人材育成をする場所、と表現することもできるでしょう。

 

■競技スキルや身体づくりだけでなく、社会で活躍するリーダーシップも学ぶ

そういった考えのもと、IMGアカデミーが持つ独自の教育プログラムが「Athletic and Personal Development(APD)」です。40年以上の歴史の中で培ってきたもので、これが同校の価値を体現するものだと藤村さんは話します。

アスリートとしてだけでなく社会で活躍するリーダーとして成長できる総合的なトレーニングを行ないます。スポーツのみならず、色々な可能性を与えたいという考えがあるんです。アスリートとしての能力を育てることはもちろん取り組みつつ、アカデミックな部分を高めるためのプログラムも用意しています。

具体的に言うと、身体作りに関するトレーニング方法や各々の競技におけるスキル向上を学ぶことはもちろん、怪我をした後のケアやしないための体作りを学ぶスポーツ医療、栄養学やストレスやプレッシャーをコントロールするためのメンタルトレーニングを学ぶ機会もあります。それらに加えてリーダーシップやライフスキルを学ぶセクションがあるのがこのプログラムの最大の特徴です。」

 

■『Student Athlete』という呼称

体作りの部分では"支える側" でもあるATやPTの分野についての実習もあり、選手としても重要である勝負の試合においてベストパフォーマンスを発揮するため、自信をつけるためのメンタルコンディショニング(ゴルフの分野では"ルーティーン"の準備を教えるそうです)についても学習。加えて興味深かったのが、現代のスポーツ選手には切っても切り離せない"SNSの使い方" やメディア対応についての授業もあるとのこと。

「自らSNSで情報を伝える際、どういう形が適切なのかを学ぶこともそうですし、プロのアスリートになったら必ずテレビでインタビューを受けることもありますよね。そのときにどういう受け答えが良いのか、ということも学べます」(藤村さん)

そして、IMGアカデミーの強みである"人間形成" の分野である"ライフスキル""リーダーシップ"のプログラムについては藤村さんはこう話します。

「基本はコミュニケーション力の醸成です。チームにおいてどのように自分が引っ張っていくか。リーダーとしてどう導くかを学ぶ。指示をする側に立つのか、聞く側に学ぶのか。

また、人をリスペクトする部分やタイムマネジメントのところについてもプログラムが組まれています。ここはスポーツに限らず、普段の学校生活・学問に取り組むにあたって必要な部分ですね。IMGアカデミーでは文武両道が当たり前という考えがあり、通っている生徒のことをStudent Athleteと呼んでいます。

アスリートだけでもなく、生徒だけでもないですよ、と。『あなたはStudent Athleteですよ。スポーツも勉強もしなければいけませんよ』と伝えるんです。例えば、授業を無断欠席した場合はスポーツのトレーニングに参加できません。授業を持つ先生とスポーツトレーニングを担当するコーチが蜜に連絡をとっており、その部分も共有されます。」

 

■開校時から持ち続ける文武両道のマインド

今でこそ文武両道という言葉が当たり前になり、実際のサッカーの育成現場でも「人間形成」を掲げるチームが増えてきました。実際にプレーをする選手を見ても、一昔前ほど「サッカーだけやっていれば良い」という意識の選手は減ったように思えます。

IMGアカデミーはこのマインドを40年前の開校時から持ち、教育現場に落とし込んできたのです。では、学生は実際にどのように変化をするのでしょうか。後編ではその点について焦点を当てていきます。

 

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お話を聞かせてくれたIMGアカデミーの藤村有沙さん(後ろの写真はアメリカのIMGアカデミーの施設)

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取材・文:竹中玲央奈

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