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目標=ノルマではない! 自信につながり、最高の結果を生み出す「目標の立て方」とは

公開:2020年12月27日

キーワード:しつもんやる気努力目標設定藤代圭一

前回は、目標を立てる前にやっておきたい1年の振り返りについて、しつもんメンタルトレーナーの藤代圭一さんに話を伺いました。今回は本題である目標の立て方についてのポイントをレクチャーしていただきます。

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(目標はノルマではないのです。楽しみややる気を生み出す目標を考えましょう)
<<今年の目標を立てよう!の前に。知っておきたい「成長につながる目標」を立てるために"やるべきこと"

■目標はノルマではない。「○○したい」を大事にして

「まずはこの1年をどんな年にしたいのか。"したい"の部分を引き出してあげたいですね」

藤代さんは、目標を立てる上で子どもたちの望みや願いを引き出す機会が大事だと言います。目標はともすれば"しなければいけない"という、ノルマになりがちですが、強制を求めるのではなく、やりたいという想いを大事にすることが重要なのです。

「たとえば海外旅行をイメージしてください。旅行に行くのに、これをしなくちゃいけない、という考えは出てこないでしょう。『これをやらなくてはいけない』とノルマを設けてしまうと、旅行が楽しくなくなってしまいます。それと同じで、自分がしたいこと、どうなりたいかを求めることが楽しみややる気を生み出すのです。小学生ならなおさら、"しなくてはいけない"ではなく、"やりたい"という願望を目標にしたいですね」

そのうえで、藤代さんはふたつの視点を持つことが大事だと指摘します。それは「結果の目標」「成長の目標」です。

「例えば、優勝したいといった結果の目標ももちろん大事ですが、上手くなりたいや、ここを伸ばしていきたいというような、成長の目標も引き出して行きましょう。結果の目標だけだと、振り返る際に、どうしても達成できなかったというネガティブなものになりがちです。
でも成長に目を向ければ、結果には到達できなかったけど、『この部分は取り組めていたよね』とか、『ここは成長できたね』といったように、ポジティブな部分も振り返ることができるのです」

■どんな目標を立てたらいいのか分からない時は...

では、目標を立てる際に、どの程度のスケールで考えればいいのでしょうか。なりたいという願望を持つことは大事ですが、例えば県大会でも勝てないチームの子どもが、全国大会で優勝したいという目標を持つのは、悪いことなのでしょうか。

「小学生くらいだと、目標と夢の区別をつけるのは難しいことかもしれません。ただ、スポーツ心理学的には、頑張れば実現できそうなこと、100~120%の力を出せば実現できそうなことを、目標に設定すると良いとされていますね」

ただし、と藤代さんは言葉を続けます。

「それは大人が知っていればいいことで、子どもが全国大会で優勝したいと言っている目標を、否定する必要はありません。もし、そういう目標が出てきたら、そのために何が必要かなとか、これからの行動をどうすればいいのか、という成長の部分にフォーカスしてあげることが大事になってきます」

逆に目標を小さく見積もる子どももいるはずです。簡単にクリアできそうな目標を立てた場合には、どう対応するのがいいのでしょうか。

「そういう子に対しては、できそうなことをクリアして成功体験を与えるという考え方を持つのがいいでしょう。100%の力でできることに対して、実現できた楽しさや誇りを感じられるようなかかわり方ができれば、また次の目標を立て、そこを目指して進んでいくことができるはずです」

一方で、目標を立てられない子もいるかもしれません。これまでにそういう機会がなかった場合には、目標を立てることさえ難しいことも十分に考えられます。

「その場合には、最初に『この1年が終わった時にどうなっていたら最高だと思う?』と、問いかけてみるのがいいかもしれません。サッカーだけじゃなく、勉強、社会とのつながり、家族のこと、なんでもいいので、1年後の最高の自分をイメージする機会をつくってみましょう。そしてその答えを引き出したら、今度は『どうすれば、それが実現できるかな?』と問いかけてみてください。それが成長の部分の目標になるのです。

なかには、それでも目標が立てられない子もいます。そういう場合には『目の前のことに全力で取り組む』という考え方を持ち合わせたいものです。川崎フロンターレの中村憲剛選手もそういったタイプだったそうです。目の前のことを一生懸命取り組むなかで今の地位を築いていった。人は大きく分けて山登り型川下り型のふたつのタイプに分かれるのですが、憲剛選手のようなタイプは川下り型に分類されます。流れに身を任せ、目の前のことを一生懸命に取り組んでいく。目標を立てられないやつはダメだという考え方だと子どもの負担になるので、そういう子にはそういう子なりの接し方が求められてきます」

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文:原山裕平

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