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試合に勝つよりも出られない選手を出すことが輝く未来への決断!ドイツ一流クラブが重んじる哲学とは

公開:2016年1月20日 更新:2021年1月27日

キーワード:サポートヘルタベルリンモチベーション育成

現在、日本代表FW原口元気が所属するヘルタベルリンというチームがあります。日本ではあまり知られていませんが、強豪ひしめくドイツブンデスリーガの中でも屈指の育成クラブなんです。とはいえ、金満クラブに見られるような施設などに大金を費やすというわけではありません。ヘルタベルリンのがサッカー少年を育てるために重んじる哲学とは。お子さんがサッカー少年団に所属するお父さんお母さん必見の内容です。(取材・文 野村晋[スクーデリア])
 
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■育成のヒミツは情報管理の徹底

ドイツ代表としてもプレーし、ヘルタベルリンのほかレバークーゼンでも活躍した通称“潰し屋”、アンドレアス・ノイエンドルフ。選手としても活躍していた彼は、現在U‐12~U‐15の育成ディレクターを務めています。そんな彼が、ヘルタの育成哲学についていろいろと話してくれました。
 
「まず始めに、私が日本のサッカーを初めて生で見たのは2002年日韓ワールドカップのとき。第一印象は小さい選手ばかりだと感じた。しかし、ほとんどの選手が足元の技術に長けていたと記憶している。そしてスピーディ。当時はあまり印象に残らなかった。しかし、現代サッカーはスピードが必要になり、さらに足元の技術の正確さも必要。そういう意味では、日本の選手に合ってきているのではないかと思う。もちろん、原口もそこが評価されてヘルタに来たわけだしね。あと、真面目な性格は日本人特有のものがある。トレーニングに対して真摯に取り組む。これは育成においても非常に重要なことだ。数多くのトレーニングを黙々とこなすことは、ドイツ人よりもスペイン人よりも、日本人が一番向いているんじゃないかな」
 

■結果は二の次!試合も練習の一環と捉える理由

ヘルタベルリンでは週8回のトレーニング、年間通して試合と練習を合わせると合計310のプログラムが組まれています。そのなかでは、試合も練習の一環として捉えています。
 
「U-15以下のカテゴリーでは結果は二の次。我々は何かの大会でチャンピオンになろうとは考えずに、育成をメインに考えている。その他にヘルタの育成の特徴としてすべての選手の試合時間がなるべく一緒になるように統計を取っている。それは練習時間も含めてだ」
 
驚いたことに、ヘルタベルリンでは全選手の活動量をつねにチェックしています。それらを分析したうえで、スポーツサイエンスの専門家の意見と照らし合わせて選手の長短所を把握し、トレーニングに落とし込むようにアプローチしていきます。その他にも各カテゴリーの戦力などもコーチ間で必ず情報を共有させています。
 
次ページ:まずは子どもとコミュニケーション!親にも理解してほしいコーチの役割
 

 
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取材・文 野村晋[スクーデリア]

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