考える力

2011年6月 1日

シャビを育てた元バルセロナカンテラコーチの教えに迫る!<6>シャビ(バルセロナ)、チャンピオンズリーグの頂点へ!

UEFAチャンピオンリーグで頂点に立ったバルセロナ。その試合でプジョルに変わってキャンプテンマークを着け、シャビはピッチに立ちました。彼はバルサとスペインを代表する名選手です。そんな彼に大きな影響を与えた人物の一人が「サッカーにおける師匠は父の次にジョアン・ビラ」だといいます。 今回の『シャビを育てたジョアン・ビラ』は、特別編としてジョアン・ビラが育てたシャビのお話です。

■シャビ、バルセロナへ

「シャビは、バルセロナ(以下バルサ)のカンテラで育った代表的なモデル選手。サッカーにおける才能に加え人間性も大事なことで、それがバルサのいい選手を生むのです」(ジョアン・ビラ)

2011年5月28日(現地時間)、イギリスのウエンブリースタジアムに、バルサの歓喜がこだましました。その中心にはシャビの笑顔。大きなカップを誇らしげに掲げた彼が、はじめてバルサのユニフォームに袖を通したのは1991年のことでした。

『1991年8月29日、初めてカンプノウ(※1)の横にあるスタジアム・ミニエスタディでバルサのアレビン(※2)としてユニフォームに袖を通した。初めに僕が任されたポジションは6番といわれる右サイドのMF。ただ僕らのカテゴリーでは複雑な要求をされるわけでもなく、試合の戦術もいたってシンプル。とにかくボールをたくさん触ってサッカーを楽しむことが重要だった』「シャビ バルサに生きる」(実業之日本社刊より)

10歳のシャビ少年が出会ったバルサの教え。それは、現在のジョアン・ビラが話すこととまったく同じものでした。

「6~14歳の選手の一番の目的は、サッカーを楽しむことです。二番目は、サッカーの正しいプレーを学ぶこと。そして三番目が、勝つことです。10歳の場合、サッカーを楽しみ、サッカーの正しいプレーを学ぶことが重要です。そこをおろそかにして試合に勝っても、あまり意味がないことだと思います。この年代では、効率よく勝つ方法を身につけることよりも、サッカーについて学び、学習することが大切です。私は長年に渡って、バルセロナのカンテラ(下部組織※3)で指導をし、子どもたちのプレーを向上させることについて考えてきました。正しいサッカーの仕方を身につけることは、年齢が下であればあるほど大切な部分です」

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