考える力

2011年4月24日

シャビを育てた元バルセロナカンテラコーチの教えに迫る!<2>チャンピオンズリーグで活躍する選手になるための指導法

■「サッカーは止まりません。常に自分の指導法について研究していくことも大切」


――技術のトレーニングの中に判断の要素が加わることで、より実戦的な練習になる?
「それこそが、テクニックと戦術をあわせた考え方です。対面パスはテクニックの練習ですが、そこに敵が入ることで戦術的な要素、判断が加わります。それは、指導する方法として、大きな違いではないかと思います。私たちは色々な要素を練習に落としこんでいきます。一つの要素、例えばテクニックだけを教えることはありません」

――それはなぜですか?
「頭のいい選手を育てるためです。頭のいい選手とは、いい判断ができて、もっとも効果的なプレーを選択し、実行することができる選手です。それができれば、楽しくサッカーをすることができるでしょう。また、頭のいい選手がたくさんいるチームは、試合にも勝てるようになります。結果として、サッカーを上手くプレーすることができるようになるのです」

――日本の指導者にメッセージをお願いします。
「指導者は様々な目標を持っていると思います。目標を達成するためには、常に学び続ける必要があります。決して、自分はサッカーの練習を知っていると思わないことです。サッカーは止まりません。常に自分の教え方、指導法について研究していく必要があると思います。他の監督を訪ねたり、他の国の指導者がどのような練習をしているのか、見ることも大切です。自分のトレーニングを常に見直し、改善していくことが重要だと思います。私は20年以上、毎年、自分のトレーニングを見直し、他の国や指導者から得たものを吸収して、改善してきました。いい選手を育てるために、指導者自身も向上する姿勢を持つこと。それが指導者として、大切なことだと思います」

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