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【第3回】「"子どもに考えさせる"コミュニケーション術」 -柏レイソル 吉田達磨さんに聞く

2010年12月 6日

キーワード:Jリーグコミュニケーションコーチングレイソル

柏レイソルU-18の監督として、数々の優秀な選手をトップに送り込んできた吉田達磨さん。第三回目のこのコーナーでは吉田さんに、「選手に考えさせる方法」について話を聞いていきます。

Q:最近、指導の現場で「考えさせるアプローチをしよう」という言葉を聞きますが、U12年代で「考えさせる」ことは必要なのでしょうか?

「僕は必要だと思っています。そのときによく『ヒントを与える』という言い方をしますが、それは少し抽象的なので、U12など年齢が低ければ低くなるほど、具体的にプレーの判定基準、正解を提示したほうがいいと思います。たとえば5対5の練習をするときに、ボールを持っている選手がどのような状態かで、自分のポジションが決まりますよね。ボールを持っている選手がフリーだと離れるし、相手に寄せられて困っている場合は、近くに行って助ける。そのようにコーチが考えるプレーの正解、基準を与えることが、選手を『考えさせる』ための、ひとつの方法だと思います」

Q:選手に対してプレーの正解、基準を示すことで、どうすればいいかを考えるようになるんですね。

「そうだと思います。選手自らが考えて、解決策をみつけ出すようなアプローチは大切です。そのために『ボールの状態がこうだから、こういう選択肢があるんだよ』とコーチが提示することで、たとえば相手2人に囲まれたとか、相手のプレッシャーを受けているんだけど、自分の方向は自由が利くとか、状況が複雑になったときに対応できるようになると思うんです。

『ヒントを与える』はよく使われる言葉ですが、すごく抽象的で、結果として起きた現象でいい、悪いを判断されるケースが多い。それは選手にとってあまりいいことではないと思うんですよね」

Q:いま仰った結果とは、ゴールが決まった、決まらないや、プレーがうまくいった、いかないといったことですね。

「はい。ですからうちのコーチには『現象はできる限り追わないでくれ』と言っています。『そのシュートは入れろよ』とか『そのボールも取れないのかよ』などと、起きたことに対して言うのはなしにしようと。

結果に対して言われることは、子供であればあるほどトラウマになるんです。自分がやろうとしたプレーができなくてショックを受けているときに、ベンチを見るとコーチが首を横に振っている。それがトラウマになって、次にそのプレーをしなくなることもあるんです。そうならないためにも、結果に対して言わないことが大切になるのだと思います」

次回は「親とチーム、コーチのコミュニケーション」について話を伺います。

1111.jpg吉田達麿//
1974年生まれ。選手時代は、柏レイソル、京都パープルサンガなどで活躍。'03年から柏レイソルユースコーチに就任。現在はレイソルのアカデミーダイレクターとしてチームの育成全般において、指揮をとっている。

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