こころ

2020年4月22日

こういう時だからこそ、普段の「当たり前」に「ありがとう」の気持ちを持ってみませんか?

京都サンガに関係する全ての人々と夢と感動を共有し、地域社会の発展に貢献する」を理念とし、子どもに焦点を当てて活動している「サンガつながり隊」の福中コーチ。これまでサカイクの連載でも子どもの自立に関する内容をお届けしてきました。

たくさんの小学生とその保護者らを見てきたよっしぃコーチが、今回は新型コロナウイルスの影響で休校になったりサッカー活動が停止になっているなど、当たり前ことが当たり前でない今だからこそ、子どもたちに気づいてほしいことを教えてくれました。

 


「当たり前」にできていたことが当たり前でない今、気づくもの

 

 

■これまで「当たり前」だったことがそうでなくなって気づくこと

新型コロナウイルス感染拡大防止策として、国や地方自治体から不要不急の外出を自粛するよう要請が出ました。サンガのスクールも感染拡大状況を考慮して、4月から活動を休止しています(4月16日現在)。

スポーツも生活も、人の安全や命が第一。この状況にいち早く対応したサンガの判断は素晴らしいと私は思っています。私も現在、テレワークの勤務スタイルを実施しており、一日のほとんどの時間を自宅で過ごすようになりました。

今回のことで、私たちの生活は大きく変わりました。「学校へ行く」「仕事に行く」「サッカーをする」「友達と遊ぶ」「家族で外食する」など、これまで「当たり前」だったことが、そうでなくなっています。今までの「当たり前」がなくなった日常に戸惑いを感じている人もきっと多いのではないでしょうか。

 

 

■「当たり前」に感謝する気持ち

「当たり前」の反対の意味を持つ言葉は、「有り難い」→「ありがとう」だと私は考えています。今まで当然のように学校に行ったり、仕事に行ったり、サッカーをしていたことが、
今回のようなことで、一時的であるにせよ、いとも簡単に失われてしまうことがあるという現実に私たちは直面しています。

その一方で、家族全員が揃って毎日ごはんを食べたり、子どもと一緒に遊ぶ時間が増えるなど、今までになかった生活を送っています。その中で、今はできなくなってしまった「当たり前」に感謝すると同時に、今まで見えていなかったことに対する「ありがとう」の気持ちが、私の中に増えていっています。

例えば、妻が日中に家事をこなしている様子は、これまではなかなか目にすることができなかったのですが、炊事、掃除、洗濯などすべてをリンクさせながら工夫してこなしている様子に、これまでのように部分的に手伝うだけでは見えてこないものが見えてきて、そのすごさに驚きました。子どもとも、近所の池の鯉に餌をあげる日課が増え、これまでとは違う過ごし方をしています。

今、家族と一緒にいる時間が長くなり、どう過ごせばわからず戸惑っている人が多いかもしれませんが、何よりも大切なことはこれまで「当たり前」だったこと、そして今目の前にある「当たり前」だと思っていたことが「有り難い」ことであるということ。だからこそ、日々の中で感謝の気持ちを持ちながら、家族に「ありがとう」と伝えていただきたいと思います。

 

福中善久(ふくなか・よしひさ)
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAで幼児~小学生を中心に様々なスポーツやキャンプ指導にあたった。また、大学生の指導者育成や高齢者スポーツなど幅広く活動。京都サンガでは未来を担う子どもたちに、スポーツを通じて「人と人がつながっていくことの大切さ」を伝える「サンガつながり隊」のコーチとして活動。地域の小学校を中心に年間2万人の子どもと関わっている。

▼サンガつながり隊の詳細はこちら
https://www.sanga-fc.jp/hometown/tsunagari/

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