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こころ

2017年12月15日

ネガティブ思考は悪いことばかりではなかった!?準備の質を高めるために知っておきたい考え方のポイント

サッカーの試合だけでなく、日常生活においても、どんな時でも慌てない、というのはとても難しいことです。しかし、想定外のことを想定内にすることは事前に準備することでできるのです。その方法は「もしも〇〇だったら?」を考えておくこと。すぐに実践できる方法です。また、試合前日にモチベーションアップのためにビデオを見るチームも多いと思いますが、一晩寝ると気持ちが下がってしまうので、ビデオを見るなら試合当日がいいそうです。試合前の準備のコツをしつもんメンタルトレーナーの藤代圭一さんが教えてくれました。(取材・文/前田陽子、記事提供/日清製粉グループ)

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<<試合後の食卓が「反省会」になっていませんか?子どもが前向きになる食卓づくりのヒントとは?

■"なんとかなる"と考えるのは要注意

 試合まで1週間以上時間があるなら、こんなことが起きたら嫌だなということをイメージしておきましょう。想定外のことが起きるとパニックになってしまう子は多いです。このタイプの子たちは「なんとかなる」「きっと大丈夫」が口癖です。とても行動力があってフットワークが軽いという良い面があるのですが、準備力が足りない面もあります。だから、想定外のことが起きた時に、対処ができない場合がよくあります。

 小学生ではありませんが、こんなことがありました。フットサルの大会で前回準優勝のチームが、初戦で対戦する少し力の劣る相手のことより、決勝リーグで対戦するであろう前回優勝チームのことばかりを話し、準備を進めていました。結果、翌日の初戦、序盤に3点取られ、パニックに陥っているうちに試合が終了してしまいました。まさに、絶対勝てると思っていた相手に、失点を続けたという想定外のことが起こったのです。ネガティブな考え方をすることに批判的な人もいます。試合の前日や試合中のネガティブな考え方はパフォーマンスに大きな影響を与えます。けれど、準備ができる時間がある時は、「想定外」を「想定内」にしておくことで、準備の質を高めることができます。

話のスタートは「試合が雨で中止になったら?」「試合に行ったらシューズが両方とも右足だったら?」「お弁当を忘れちゃったら?」という軽い話題から。クイズ形式で話すと盛り上がると思います。そして「試合で前半に2点取られたら?」「PKで失敗しちゃったら?」「キャプテンがけがしたらどうする?」など試合中の想定外について考えます。少しでも事前に考えておくことで、想定外が想定内になり、また準備をすることもできます。そして、実際の試合でその場面が起きてもパニックにならずに、頭の引き出しから対処方法を引き出せるはずです。

■試合前でも、食卓の雰囲気はいつものママに

 子どもたちを勝たせたいと思っている気持ちは理解していますが、親御さんのその気持ちが度を越すと、子どもたち以上に勝ちたい気持ちが全面に出てきます。そうなると子どもにとってその気持ちがプレッシャーになることがあります。試合の日の朝「がんばってね」が嬉しい子もいますし、プレッシャーになってしまう子もいます。子どもによって受け取り方が違うので、「朝、どういう風に言ってもらったら嬉しい?」と聞けるといいのですが、この年代の子どもたちは親に素直に言いませんよね。

ですから、これまでにどんな声を掛けたときに嬉しそうな顔をしたのかを、思い出してみてください。「点取ってね」「勝ってね」という結果を求めるような声かけをしてしまうと、期待に応えられなかったときに自分には価値がないと考えてしまいます。「今日試合が終わったときにどんな気持ちになっていたい?」「どうなっていたら最高?」と聞くことで、その答えをサポートしてあげたいです。

 全国大会とはいえ、その試合が「特別」だと感じてしまうと心理的にプレッシャーを感じることがあります。特別と感じてしまうと緊張感がやってきて、いつもの力が発揮できなくなってしまうんです。明日の試合で勝ってほしいからとカツ丼という気持ちはわかりますが、明日の試合は特別なんだと考えてしまうことで、負けてはいけないんだ、ちゃんとやらなければいけないんだ、お父さんお母さんの期待に応えなければいけないんだと、楽しい食卓ではなくなってしまう可能性もあるかもしれません。

 全国大会に出ることで、メディアに取り上げられたり、いつもより多くのお友達から応援されたりと、子どもたちもいつもの試合とは違うことは重々わかっています。ですから、家庭の食卓はいつもと変わらない献立、いつもと変わらない雰囲気でリラックスできるようにしましょう。もし料理で応援する気持ちを表したいなら、献立を考えるときに「何食べたい?」と聞いてリクエストに応えてあげる。それだけで良いのではないでしょうか。

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■チームメイトといることで自然と気持ちが切り替わる

 試合直前や試合中にケガをして大会に出場できなくなってしまう子もいると思います。まずはそれを想定内にするため、前述したように事前に考えて準備しておきましょう。そしてもし現実になってしまったら、親御さんとしては、試合に出られなくても、チームメイトを応援してサポートしてほしいと思いますよね。そのためにまずは試合に出られなくなってしまったという、辛く悔しい気持ちを一緒に共有しましょう。「いつまでも泣いていちゃダメ」と言われたら子どもはもっと悲しくなります。「悔しいね」とそばにいてあげることが大事です。

 そして、普段いかに自分がチームのベンチにいる選手や周りの人たちのおかげで力が出せていたかに気が付いてほしいと思います。「いつも応援してくれた人のおかげでできたことがあった?」「どんなことをしてもらったときに自分の力を発揮できた?」。彼らがいたから力が出せたんだということが認識できたところで「じゃあ、自分ができることは何かあるかな?」とどう行動するのがチームのためになるのかを問いかけましょう。

 少し気持ちが落ち着いたら、応援団の中に入れて、あとはチームメイトの子どもたちに任せると良いと思います。子どもたちだからこそ解決できることもたくさんあります。子どもたちは表情や姿勢など、言葉以外に出てくることを敏感に受け取る力に優れています。親は子どもたちが持っている力を信頼して、見守ることも子どもの成長には大切だと思います。


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取材・文/前田陽子、記事提供/日清製粉グループ

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